佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。



ご自身で脳卒中の症状の状態について調べたとき、「重症度」という言葉を見聞きしたことがある方がいらっしゃるのではないでしょうか。



また、自主トレについて調べているとき、「重症度別」と記載されている書物に出会った方がいらっしゃるかも知れません。



重症度=症状の重たさ軽さと捉えてよいかと思いますが、曖昧だなと思っている方もいらっしゃるでしょう。



今回は、脳卒中の重症度について記していきたいと思います。



 重症度とは


重症度とは、一般的にはその病態が今後どのような経過をとるかということと解釈され、救急搬送時や一般病棟に入院するときなどにチェックされる基準です。



パーキンソン病では、病気の進行度を示す指標として、Hoehn&Yahr(ホーン・ヤール)の重症度分類が用いられています。



 脳卒中における重症度とは


脳卒中発症後、急性期病院でよく用いられる検査を行って重症度を判定し、脳のダメージの強さを把握したり、今後の回復の予後を推測していきます。



このよく用いられる検査は、NIHSSとJSSのことを指します。



これら2つの検査は、麻痺の状態だけではなく、言葉が話せるか、視野に問題はないか、意識の状態はどのようであるかなど、脳卒中の症状を全体的にとらえることができます。



患者さんやご家族の方に検査の結果を直接お示しすることは少ない印象で、検査結果から「軽い症状です」や「脳のダメージが大きいようです」など説明していると思います。



患者さんご自身では、この2つの検査について名前を教えてもらったという方は少ないのではないでしょうか。



重症度別の自主トレに関する書物などを読む時は、運動麻痺の状態の重症度を表すことが多いかなと思います。



一般的な運動麻痺に対する尺度は、以下の状態ではないでしょうか。



軽度


運動麻痺はあるが、健側の動きとあまり変わらない動きができる状態



動きがたどたどしいが、思う通りに動かすことが可能



中等度


運動麻痺があり、目的とする動きを行おうとしたときに、目的以外の体の部分が動いてしまう状態



運動麻痺がない状態と比べて、半分程度の動きが可能な場合



重度


運動麻痺により、ほとんど手足が動かせない状態



上記の重症度はあくまで私が患者さんにお伝えするときに、わかりやすく伝わるための言い方を記しています。



脳卒中発症後の自主トレについて書物などを探して、重症度別の自主トレを選ぶとき、ご自身の状態がわかりにくいなと思っていらっしゃる方の参考になると幸いです。



☆*:.。.最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆