佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。

 

 

脳卒中後の麻痺の手の管理として、手足のマッサージやストレッチを想像しやすいのではないでしょうか。

 

 

麻痺の手の手首を健側の手で握ってバンザイの運動を行って肩のストレッチを行ったり、アキレス腱伸ばしを日課にしている方も多いと思います。

 

 

肩や肘、膝や足首などは比較的マッサージやストレッチの方法について記載しているパンフレットなどをよく見かけます。

 

 

麻痺側の指は曲がって硬くなることも多いので、ゆっくり曲げたり伸ばしたりしてマッサージやストレッチを行っていると思います。

 

 

その手指のマッサージやストレッチに加えていただきたいのが手のひらのマッサージやストレッチです。

 

 

麻痺の手の動きが少しずつ良くなっていく中で、親指と他の指の先をあわせてつまみの動作を行うとき、手のひらが動きにくかったり硬くなっていると、親指と他の指が向き合いにくくなることが多いです。

 

 

手指のつまみ動作は手指だけで行えそうですが、つまみ動作が行えるためには手のひらの動きも重要です。

 

 

今回は、手のひらのマッサージ・ストレッチについてまとめていきたいと思います。

 

 

 手のひらの動きを見直してみる

 

手のひらには機能解剖として重要な手のアーチというものがあります。

 

 

この手のひらのアーチがあることで、握りこぶしを行ったとき丸みを帯びることができ、指の複雑な運動が可能となります。

 


出典:上肢・手の機能と上肢装具




手のひらのアーチは丸みを帯びていますが、丸いままでは握ったものを離しにくくなるので、丸みを帯びたり平らになることが手の機能にとって重要です。

 

 

健側の手で握りこぶしをつくったり指をひろげたりするのを観察してみてください。

 

 

手のひらが丸まったり平らになったり動くのがわかると思います。

 

 

 手のひらのマッサージ・ストレッチ

 

脳卒中後、麻痺側の手のひらは丸みを帯びたままか平らになったままかどちらかになっていることが多いです。

 

 

手のひらが丸みを帯びている場合は、机などの上で手のひらを平らにするようにストレッチしていきます。

 



 

手のひらが平らになっているときは、親指の付け根と小指の付け根を手のひら側に近づけるようにして、手のひらが丸みを帯びるようにストレッチをしていきます。

 



 

 最後に

 

今回は手のひらのマッサージ・ストレッチについてまとめました。

 

お役に立てると幸いです。

 


1) 浅見 豊子:上肢・手の機能と上肢装具.日本義肢装具学会誌.Vol.28 No.1 2012

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspo/28/1/28_13/_pdf/-char/ja



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