佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。
わたしは5月の院内研修会で「KYT:危険予知トレーニング」について講義予定で準備を進めています。
この講義の中でヒューマンエラーについて取り上げ、誰でもエラーを起こす可能性があることについて言及し、医療事故を防ぐための意識を高める研修にしたいと思っています。
当院の全職種が対象講義で、いかに参加する方にとって興味が湧くような内容にしようと思考をこらしています。
そのひとつの策に、自分自身の特徴を知ろうというコーナーを設けて、エラーパターン診断を行う予定です。
このエラーパターン診断は、高次脳機能障がいのチェックとは異なりますが、少し似ている部分もあるのでご紹介したいと思います。
エラーパターン診断テスト
エラーパターン診断テストは、質問20項目からなるテストです。
2~3 ヵ月くらいの間のことを思い出しながら、該当する項目に「○」をつけます。
1.落し物または忘れ物をした。
2.つまずいて転びそうになった(転んだ)。
3.電気のスイッチを切り忘れた。
4.茶碗をひっくり返した。
5.後で電話をしようと思ったのに忘れた。
6.手に取ろうと思ったものと違うものを手に取っ ていた。
7.待ち合わせ,または約束をすっぽかした。
8.熱いものをいきなり口に入れ舌をやけどした。
9.途中で葉書をポストに入れるのを忘れた。
10.よそ見しながらお茶を注ごうとしてこぼした。
11.自分が何をやりかけていたのかを忘れた。
12.余計なことを言って後で後悔した。
13.電話を切った後,用件を言い忘れていたこと に気がついた。
14.家の家具か,会社の机に身体をぶつけた。
15.会議または打ち合わせの時間をコロッと忘れた。
16.電車に飛び乗ったら行き先違いだった。
17.電話がかかってきたためにやりかけのことを 忘れてしまった。
18.間違い電話をかけた。
19.頼まれていたことをし忘れた。
20.目的とは違う階でエレベーターを降りてしまった。
出典:うっかりミスはなぜ起きる
テスト結果
20項目の質問結果を偶数と奇数に分けて、いくつ○がついたか確認してみましょう。
偶数は「記憶」に関する項目で、奇数は「行動」に関する項目です。
□ 偶数項目に○が4つ以上ついたひと
・ぼんやりタイプ
□ 偶数項目に○が6つ以上ついたひと
・大ボケタイプ
□ 奇数項目に○が3つ以上ついたひと
・あわてものタイプ
□ 奇数項目に○が5つ以上ついた人
・ドジタイプ
自分の特徴に合わせた対策
エラーパターン診断テストで「ぼんやりタイプ」や「大ボケタイプ」の傾向がある方は、メモやチェックリストなど確認して作業や予定を確認する対策をとります。
エラーパターン診断テストで、「あわてものタイプ」や「ドジタイプ」の傾向がある方は、時間に余裕を持った行動をとることが大切です。
また、指差し呼称を行なったり、一呼吸おいてから行動することも大切です。
最後に
今回はエラーパターン診断テストについてご紹介しました。
普段の生活でエラーを起こすとき、自身の特徴を知っておくと、対策方法を知ることができます。
ぜひご活用ください。
引用・参考
1) 細川香代子:KYTを取り入れた研修の 10のポイント. 病院安全教育 Vol.7 No.4
https://www.nissoken.com/jyohoshi/ps/zai/mihon_2003_01.pdf
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