佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。



これまでさまざまな高次脳機能障がいについてまとめてきています。



記憶障がいや注意障がいに対して直接的に機能回復を目指す考えがありますが、よりよく生活していくためには代替(代償)方法を活用していくことも大切です。



今回は、記憶障がいに対する代替方法についてまとめていきたいと思います。



 記憶障がいとは


記憶障がいは、高次脳機能障がいのひとつで、新しいことを覚えることが困難になります。



場合によっては、親しい人の名前や場所も思い出せなくなることがあります。



記憶障がいがあるために、予定を忘れたり、ものをどこに片付けたか忘れてしまうことがあります。



記憶障がいに対する代替方法の共通点は、新たな記憶を頭の中で覚えておくだけではなく、さまざまな道具に書いたり入力したりという外的手段に記録するということです。



また、音で忘れやすいことをお知らせするという点も共通点だと思います。



以下の方法が記憶障がいに対する代替方法の一部です。



 代替方法


メモリーノート


出典:高次脳機能障がい支援ハンドブック 資料


メモリーノートは、その名の通り、メモやノートに記憶しておきたいこと、重要なことを書き留めておき、必要時に見て確認するという使い方をします。



記憶しておきたいことだけではなく、しなければならないことの一覧や1日のスケジュールを書き込んで、自分の行動を管理していくものとしても活用できます。



出典:エスコアール


上記の写真のように、メモリーノートとして販売もされています。



詳しくは、以下のエスコアールのホームページをご参照ください。




スマホのスケジュールアプリ


いつも身近にあるスマホにスケジュールを入力して管理する方法です。



アラームと連動しているアプリもあります。



たくさん種類が出ていますので、ご自身の見やすいアプリを選んでいただけるとよいと思います。



▼ カレンダー手帳

出典:スマート手帳




▼ルーチンタイマー


出典:ルーチンタイマー




付箋


付箋は、スケジュール帳だけではなく、あらゆるところに貼っておき、忘れていないか注意喚起することができます。



玄関近くに付箋を貼り、外出や出勤時に忘れやすい持ち物の名前を書いておき、思い出しやすくするようにも活用できます。



付箋に忘れやすい要件を書いておいて、見えやすいところに貼っておくという使い方もできます。



アラーム・タイマー


上記のルーチンタイマーだけではなく、以下のようなタイマーのアプリや目覚まし時計や腕時計を活用していきます。



また、シンプルなタイマーに絵カードが表示されるタイマーもあります。




メモスタンド



出典:Yahoo!ショッピング


メモスタンドは、メモリーノートや付箋などをどこに片付けたか忘れてしまう方におすすめの代替方法です。



いつも作業する机などにおいて、一日のスケジュールなどを管理していきます。



手順書


記憶障がいの影響で、仕事の手順を覚えられない、仕事の手順を飛ばしてしまうということが起こる可能性があります。



手順書は、仕事場では機械に手順書を貼り付けておいたり、仕事の順番を書いたものを目につくところに貼っておくという方法です。



todoリスト


To Do(やるべきこと)リストは、やるべきことをリスト化して、スムーズに仕事や家事などが遂行できるように活用します。



出典:無料テンプレート



出典:元ダイソー店員が書いてます



 最後に


今回は、記憶障がいに対する代替方法についてまとめました。



記憶障がいがあるために、日常生活や職場などでうまく立ち回れない方々がたくさんいらっしゃいます。



今回ご紹介した方法から、ご自身に合った方法があるとよいなと思います。



☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました.。.:*☆