佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。
昨日は、上肢(腕や手)の関節運動について、引用を用いてご紹介しました。
今回は、脳卒中後の自主トレとして、「前腕回内外」の方法をご紹介します。
両手を組んで行う方法(昨日の関節運動と同じ)
出典:Self-Range of Motion Exercises for the Arm and Hand
両手の指を絡ませて、麻痺側の手のひらが上を向いたり、下を向いたりするように、反対の手で誘導します。
✔️ ポイント
・脇が広がらないようにしましょう
・麻痺側の手を動かすようにイメージしましょう
・麻痺側の手が反対の手についていくよう命令を出してみましょう
ペットボトルを使う方法
出典:SELF REHABILITATION BOOKLET
麻痺側の手でペットボトルなど掴める場合、写真のように箱などの上に腕を置きます。
ペットボトルを握ったまま、ペットボトルを横に傾けます。
✔️ ポイント
・反対の手で肘を固定すると、肩などの代償動作が出現しにくくなり、前腕回内外を促しやすくなる
・動きの中心は肘であることを意識すり
ペットボトル以外にも、サランラップの芯や輪投げ用の輪などを用いても良いでしょう。
最後に
前腕回内外は、「スプーンで食事をすくう」「ドアを回す」「ドアの鍵を開ける」など日常生活の中で無意識に使うことが多い運動です。
また、どこの関節で前腕回内外が生じるかもわかりにくいと言われています。
手のひらを返そうとするとき、ついつい肩の動きで代償してしまうことも。
今回、ご紹介したような運動を自主トレに取り入れていただいて、前腕回内外を促すことができるといいなと思います。
引用・参考
1) Self-Range of Motion Exercises for the Arm and Hand
https://www.hamiltonhealthsciences.ca/wp-content/uploads/2019/08/SelfROMExercisesArmHand-trh.pdf
2) SELF REHABILITATION BOOKLET
https://www.beyondstroke.ca/file/SelfRehab_Booklet_crop_EN.pdf
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました.。.:*☆