おはようございます☀️
日本承継寄付協会のイベントをオンラインで観たので感想を綴りたいと思います。
遺贈寄付に関する実態調査の発表がありました。
20代から70代まで1000人を対象にした調査結果です。
特に印象的だったのは
「遺贈寄付の意向がある方のうち、希望財産として26.9%が不動産(自宅)を希望」
でした。
もちろん、8割近くのかたは現金の遺贈寄付を希望されているのですが、次の希望財産が不動産らしいです。こうした希望があることは遺贈寄付が昨今の空き家問題の解決に寄与するのではないかとの解釈がされていました。
また、遺贈寄付の実施に係る課題としては
「寄付の使途が不明瞭」
「遺贈寄付のやり方がわからない」
とおっしゃる方が多いとのことでした。
こちらの話はこの調査結果報告の後の中井美穂さんと日本承継寄附協会理事の三浦美紀さん、司会者の方とのトークセッションでも話題になっていました。
3人のお話の中で印象に残った話を列挙します。
・「公的な書類(公正証書遺言)を作成するのが面倒」という声が多い。(中井さんでさえ、「遺言書ではなく保険でご自身が関係するNPO法人キャンサーネットジャパンNPO法人キャンサーネットジャパン | がんに関する情報サービスを提供 (cancernet.jp)への遺贈を考えている。」と仰っていることに少し驚きました。)
・「亡くなった後の寄付だとお礼をしてもらえないのが不満」という人もいる。
・「老後にいくらお金がかかるか分からないから寄付はできない」という考えの人も。
(この考え方は誤解があるかと思います。遺贈寄付をする内容の遺言書を作成した後、万が一事情が変わり遺贈する遺産が残らなくても問題ないです。)
・バブル世代はお金を使うのが好きな人が多い。「できれば財産は使い切って死にたい。」という意見も。
・「遺贈寄付」という言葉自体に馴染みがなく、話すとひかれる。「遺贈寄付」に代わるいい言葉はないだろうか?
・積立NISAの話は盛り上がるけれど、遺贈寄付の話は盛り上がらない。
・病気など実体験をしたことに関する団体に遺贈寄付を考える方が多いのではないか?
中井さんのお話は忖度なく、率直にお話されているなぁと感じました。
私は「寄付をする」ということは人の価値観や哲学的なものなので響く人と響かない人がでてくるのは致し方ないことかと思います。寄付行為は個人の自由で表現です。更には死後の世界やお金について考えることをためらう人がいらっしゃることも理解できます。
しかし、私は「思いやりが循環する」という遺贈寄付の理念に共感しているので、どうしたら「遺贈寄付」が広がるか、「遺贈寄付」に代わるいい言葉がないかを考えたいと思いました。