こんにちは。
あおい堂鍼灸院の今泉です。
本日の記事は最終的に明確な結論が出ている記事では無いのですが皆様に考えて欲しく思い記事にしました。読んでみてください。
円形脱毛症の回復と云えば何といっても産毛が生えて来る事です。
抜ける時期が過ぎて、または抜けつつも産毛は生えてきます。
その時、実は産毛にも種類のようなものが確認できます。そして生え方も特徴が認められると思います。
本日の記事は産毛の形状についてクローズアップして書いてみたいと思います。
髪が生えてくるときは基本的に産毛の状態で生えてきます。これは自然な脱毛も円形脱毛症も同様です。
産毛とは毛先が細い形状をしています。いきなり太い状態でニョキッと生えだすことはありません。必ず先端は細くタケノコのような状態から始まります。そして産毛が成長して伸びるに従い段々と根元が太くなっていきます。髪を作り出す毛母細胞の働き方としてはまず一部の毛母細胞が活動をし始め(毛先が細い)、それを合図に周囲の毛母細胞も活動を開始する(太くなる)ことが産毛の形状から推測できます。つまり毛母細胞は「イッセーノ、セッ!」で一斉に髪を作り始めるわけでは無いようです。髪を作り始める最初のきっかけは恐らく毛母細胞群の中心部分が活動開始したことが何かしらの伝達手段で周囲の毛母細胞へと伝わる事で一つの毛根周辺の細胞が同期して髪を作り出すと思われます。
過去記事において毛根の深さは変動するという事実(毛包可変部)を書きました。そしてバルジに存在する毛包幹細胞から分裂してきた毛母細胞の前駆細胞が周囲の血液濃度の変化による刺激で髪を作り出すと書いた(ここは予想)のですが、それだけだときれいな直毛を作り出す事は難しいのではないかと私は最近思うようになりました。血液濃度の刺激によって毛母前駆細胞のスイッチが入ったとしても、血液濃度による個々の活動はいわばそれぞれの細胞の自主性に任せているような状態であり、この場合作られる髪は全体として統率が取れずウネウネになる懸念を思うようになったのです(同時にこれが円形脱毛症にも成る:感嘆符毛の形成につながる)。細胞のスイッチ自体は血液濃度でも、スイッチが入った後の活動は一つの毛根を統率する指揮系統が存在するのではないだろうか。そうでもしないとまっすぐで綺麗な髪を作る作業はすべて偶然の産物と成ってしまいそうです。10万本の髪が全て偶然で真っすぐに伸びるとは少し想像しにくいです。
円形脱毛症で沢山の髪が抜けた後、それまではストレートだった髪が程度は様々ですが「くせ毛」に成ることが良くあります。これは何故なのでしょうか。
自己免疫説だったら免疫の攻撃により毛根がダメージを負ったから……等と成りそうですが、前述したとおり毛根の深さは変わります。かつて毛根の髪を作り出す中心地が免疫に攻撃されたとしても、次に生えてくる髪の毛包(毛根)は新しく掘られた新規の毛包(バルジより上は既存)ですから前任がどうであろうと関係ないのです。新しい髪は新規のモノなのですから。
自己免疫説では治った後の「くせ毛」現象は説明できません(たぶん)。
そうなると、「やはりそう来たか」と思われてしまうかも知れませんが、
根本的に円形脱毛症は毛根の代謝の仕方や速度が問題で生じる病気なのだと思います。
そしてこれに付随するように、これに対処する為に免疫の案件が生じている可能性はありだと思います。
産毛が生えてくる時、最初は所謂「埋もれ毛」で生えてくる来る事があります。これは人によって全く見られない事もあるし、人によってはかなり多い割合で「埋もれ毛」状態で生えてくることがあります。埋もれ毛で生えて来た産毛の先端は埋もれ毛の時のまま丸まった状態で伸びていきます。ただ、丸まった部分は毛先のみでその後に作られ頭皮から出てくる髪はマイクロスコープで見る限りは直毛です。毛先が丸まって根元が直毛。例えるなら山菜の『ぜんまい』のような形状です。
この「埋もれ毛」現象の髪を作り始めた時の事を想像してみましょう。
バルジから毛母前駆細胞が毛乳頭の部分まで降りて来て血液の刺激を受けて髪を作り始めます。
ところが全体を統率する存在がいないので髪がまっすぐに作られずグルグル巻きになってしまう。
しばらくして毛包の組織が完成したためか、または他の理由によって全体の統率がとれて毛母細胞達が協調して髪を作れるようになったのでまっすぐな髪が作りだされるようになった。
このような事が起きているのではないでしょうか。
実際に身体の中では似た現象もあります(あると私が思っています)。
それは心臓です。
ご存知の通りに心臓はリズムよく拍動する事によって右心房→右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房→左心室→全身と血液が流れて行きます。此の拍動がもし乱れていたらどうなる事でしょう。
拍動と云っても心臓全体がいっぺんに縮んだりするわけではありません。心房→心室と順番に縮みます。なので心音は『ドッドッドッ』ではなくて『ドックン、ドックン、ドックン』とI音(ドッ)とII音(クン)の2つに分けられますね(実際には「ドッ」は房室弁が閉じる音で「クン」は動脈弁が閉じる音です)。これがワルツだったりエイトビートだったりしたらものすごく身体が不調……、いや不調では済まないかもです。
この不調は大きく言えば不整脈ですね。心房細動、もっと重ければ心室細動となります。心室細動は命が危ぶまれるような状態です。
ではこの心臓の拍動なのですがどのようなメカニズムなのでしょうか。
心臓を構成する筋肉である心筋が各々勝手に動いているのではありません。右心房近くにある洞房結節と呼ばれるセンサーで血液中の酸素濃度を計り、その酸素需要と周囲の交感神経・副交感神経の影響に応じた速さで電気信号が発せられます。伝導系(洞房結節→房室結節→ヒス束→右脚左脚)と呼ばれる心臓の仕組みです。この電気信号によって心臓全体、ひいては全身の協調活動が出来ているのです。心臓の筋肉(心筋)細胞は数あれど各々勝手に活動していたら心臓としての活動はできないのです。
私が何を言いたいのか、もうお判りになりましたか。
毛根でも心臓のように毛根全体を統率する指揮命令系統があるのではないだろうかと言う事です。
そしてそれは一つの毛根に存在して、さらに大きな頭皮全体をまとめ上げるような指揮系統があるのではないか。
今は未だSFめいていますが将来的に見つかるのではないかと予想します。
何故なら髪は10万本と言われますが、脱毛症は無い通常の頭皮で10万もの髪がひと月経ったらキレイに同じくらい髪が伸びている不思議から、このような予想が出てきます。
考えてみると頭皮はその場所でも血管から遠いところ近いところ、神経から遠いところ近いところがそれぞれあるのです。このような環境の違いがあるのにどの毛根も申し合わせたかのように、ひと月1センチ伸ばす仕事っぷりは見事としか言いようがありません。10万の足並みが揃っているのです。
スゴイッ!マサニ カミワザ!!
以前何処かに書きましたがその時によって髪が伸びやすい時、あまり伸びないとき、男性ならば毎日の髭剃りで日々の伸びしろが変わる事をご経験されている事と思います。普段が仮に100単位伸びていたとして、今日は120単位伸びて、昨日は80単位伸びていた。この現象は普段100しか伸ばしていない毛根ですが100は毛根の目いっぱいの活動限界、車のエンジンのレッドゾーンでは無いと言う事です。だって120伸びる事も出来るのですから。そう考えるとアクセルをどれだけ踏むという調子を作り出している何か、または伝達系統が別に存在するようにも思えます。
長期間髪が生えて来ない(伸びない)のはこの指揮系統に問題があるのではないだろうか。
頭皮の血流など髪を生やす環境面も当然の事ながら大切です。しかし、皮膚が血流不足で壊死するわけでもないので大半の場合は血流は低下していても髪を作り出すために必要な最低限の血流量はきっとあるのだと思います。勿論豊富でありながら行き過ぎない血流は尚よしです。
何者か。
煙に巻くようですが今のところピッタリ当てはまる概念は『気』です。
それこそ前々回の記事で書いた「腎」から出る波紋状の「気」のようなものを受診した毛母細胞がそのリズムで活動するようなイメージです。
今のところはこれでしか説明できないのですがいつの日か西洋医学のフィールドで説明したく思いを新たにしています。
ただし『和漢三才図絵』には髪が抜けるのを阻止するためには「頭を梳(クシケズ)るを千遍に満つ」とあります。これは円形脱毛症の場合ではなく一般の薄毛予防のためと見受けられるのですが、頭皮に対しての櫛の刺激が良いと読み取れます。つまり日々の適度な刺激が大事であるとの指摘であると考えられます。
……、タイトルに戻る……。
良ければ参考にしてください。
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