こんにちは。

あおい堂鍼灸院の今泉です。

 

いつも訪問してくださってありがとうございます。

本日の記事も長いです。

それでは、はりきって行きましょう!

 

 

外国の算数問題は、日本の小学校で習う計算式とは趣の少し異なる問題の出し方があるようです。

日本では1+1=?だとか20+30=?等と言う問題の出し方をしますが(昭和の話)、

外国式算数は1+?=2だとか?+?=50と言った感じに問題が出される算数が有ると聞きます。

日本の場合は一つの答えを出す以外に正解はありませんが、外国式の場合は正解が多数ある事に成ります。

 

 

私は円形脱毛症も実は外国式算数なのではないかと考えています。

つまり円形脱毛症に至る経過は一つではないのだろうと。

 

そもそも人はどうやって円形脱毛症だと認識するのでしょうか。

それはやはり脱毛部が有るのを見て判断するのだと思います。脱毛部が一切見当たらないのに「円形脱毛症だ」とは誰も言わないでしょう。脱毛部が視認できて、かつ、病院では血液検査などでホルモンなどの数値に有意な異常がなければどのような抜け方をしているかや脱毛部の形状などには関わりなく円形脱毛症だと判断されるのだと思います。

そして円形脱毛症以外の病気の可能性が排除された後は一般的に治療行為に入ります。そこには様々な治療法が存在しています。

 

円形脱毛症に対する様々な治療法が開発された時の『いきさつ』は正にそれぞれだと思います。しかし、それぞれの『いきさつ』があって開発された治療法なのですが適用する時は何故かその『いきさつ』を無視しているように私には思えます。つまり円形脱毛症ならこれこれの治療法があるからこれらを順番にやってみましょう等と言う治療方針も時々耳にします。円形脱毛症は現在自己免疫説が主流ですが最終的には未だに原因不明とされているので、その治療方針も間違いでは無いと思います。そしてこの常に付きまとう言葉、「原因不明」は『一つに絞れていない』と言い換えられるのではないでしょうか。先ほど書いた様々な治療法の開発時の『いきさつ』も『一つに絞れていない』多数の中の一つずつを勘案して生み出したものなのだと思います。決して無理くり適当に編み出したものでは無いと思います。ケースバイケースでしょうが治療が巧く行くケースが有ったので他にも同じようにやってみた。そしたらある程度の確率で巧く行くので治療法として確立していったのだと思います。

 

同じ病気でも効く治療法と効かない治療法がある。しかし誰かに効かない治療法でも他の誰かには有効な事もある。

 

ここで冒頭に上げた外国式算数を思い出してみましょう。

同じような特徴を兼ね備えた脱毛部を形成する結果に至るとしてもそれぞれ道のりが異なる為に、人ひとりごとに有効な治療法が異なっておかしくないのです。つまり円形脱毛症の脱毛部を形成するような身体の状態や機序、仕組みは幾つも存在し得るのだと考えています。でも病名としてはそれらの全てが「円形脱毛症」の一つに集約されています。

等式の結果であるイコールの隣は円形脱毛症だとしても、円形脱毛症に至るいきさつ(原因)はそれぞれなのだと。いきさつ(原因)が違う、それゆえ治す術も多数ある。だから人によってはステロイドで治る人も全然変化ない人も、紫外線で治る人もそうでない人も……。

風邪でも鼻かぜ・咳かぜ・熱かぜとTVCMが盛んです。でもその全て『かぜ』なのです。鼻かぜに咳かぜの薬を使っても効かないわけではないでしょうが肝心な鼻水が止まる効果は鼻かぜ用の薬よりも弱い事でしょう。

 

このような中、人の心理としてなぜだか原因を一つに絞りたがる傾向があるように思えます。原因は一つである必然はあるのでしょうか。結果は円形脱毛症という一つの事柄であってもそこに至る原因は無数あるのではないでしょうか。外国式算数のように。原因が異なれば解決方法が異なっても不思議はありません。

 

 

 

例としてはステロイドが効く場合。ストロイドの持つ蛋白異化作用で髪が作られ始めて治る事もあるだろうし(←これは自説です:過去記事参照の事)、実際に免疫が異常を引き起こしていたのをステロイドが鎮めたので治る場合も有ると思います。紫外線が効く場合はひょっとしてビタミンD関連の失調だったりメラニン色素に関する異常が原因で円形脱毛症に成っていたりしていたのかも知れません。いずれの場合においても円形脱毛症に至った道のりがどうだったかという謎解きが確りと出来れば絡み合った紐を解くように少しずつ回復が見込めるのだろうと感じます。つまり見極め次第で治療法の正解も無数に存在するわけです。

ただし、言うは易し行うは難しです。脱毛部にその原因が書いているわけでは無いからです。それゆえ見極めが難しい。しかし、難しいと言っているだけでは前に進めません。この場合、些細な事であっても手がかりを探していくのが最善だと思います。発症当時や前後、今迄にどのような事があったか、体調はどうだったか、精神心理面はどうだったか……etc。ありとあらゆる分野で生活の棚卸をする必要があります。色々な因子を引き出してもこれらの大半はというか殆どは関係ない事が多いかも知れません。でもその中から実際に発症している様子と関連する怪しい容疑者(?)を割り出して結び付けていく。刑事ドラマではありませんが事件(発症)に関する動機・証拠・立証・アリバイ崩し等様々な筋道を想像していくのみです。

 

 

 

年末に更新した記事では飛行機に乗る事で円形脱毛症を発症する事があると書きました。

どうして飛行機で円形脱毛症を発症するのでしょうか。

現時点では私は急激な気圧の変化が一番怪しいと感じています。もしかしたらエコノミー症候群のように微小な血栓が生じてそれが頭皮の血管に詰まったかもしれない。機内ではあまり動きませんから血栓はできやすいと思います。そこに機内の低気圧という条件が加わります。

 

気圧が高ければ大気圧で体表が押さえつけられますから毛細血管は細く締まっています。当然血管の幅が狭いのでエコノミー症候群で作られた血塊は頭皮を支える細い毛細血管に入れないというか近づけないと思います。しかし、機内の気圧(0.7気圧)だと大気圧による押さえつけどころか普段よりもやや陰圧になるので毛細血管の押さえつけが無くなりやや拡張気味になります。そうすると普段は通れないはずの血栓が血流にのって毛細血管の更に細い部位まで運ばれてきます。そして運ばれてきたところで飛行機は目的地に着陸。気圧は普段の1気圧に戻ります。陰圧の大気によって拡張していた血管が収縮します。拡張していたからその場に来れた血栓も毛細血管が収縮してしまったら流れていく事も出来ずにその場に留まらざるを得ません。そうして血流不全が生じてその部分を責任血管(酸素や栄養の補給路)としていた頭皮に円形脱毛症が発症するなどと言う事だってあり得ると思います。これは当院で刺絡(しらく:敢えて少量の出血をさせる鍼法)をするととても良く効く場合があるので、この結果から逆算して導き出した仮説の発症過程です。

ではこのケースでステロイドが効かないかというと、ある程度効くと思います。しかし、直接血栓もろとも血液を出そうとする方法よりも回り道だと感じます。つまり風邪薬の時のように効きが弱い可能性があります。ステロイドの影響でもしかしたら新しい毛細血管網が構築され迂回するような形で脱毛部に血流が戻るかも知れません。ですので効かない事は無いと思いますが原因にダイレクトにかかわる治療法では無いのかも知れません。一方でこの場合は円形脱毛症に効果的と言われる紫外線は原因に対する治療法として太刀打ちできず適切では無いのかも知れません。

 

 

えっ?気圧の変化で抜けるなんてあり得ないですか。

 

……そうでしょうか?

例えば世間には『気象病』と呼ばれる症状があります。これは低気圧や台風など天気が崩れる前に気圧などの変化によって頭痛やめまい、耳鳴り等の困った症状が起きてしまうものです。人によっては寝込んだり嘔吐したり深刻な症状です。これも微小な気圧の変化によって生じます。これを考えれば離陸してからの数分で0.3気圧程度気圧が下がる事で肉体に何が起きてもそれ程不思議では無いのだと思います。ちなみに0.7気圧とは2000メートル級の山に相当します。そして同じ2000メートルでも今まで登山をきっかけとして抜けたと思われる方は私の知る限りではいません。あくまでも飛行機のような一気に変化する事が切っ掛けと成りそうに思えます。そしてタワーマンションのエレベーターも切っ掛けとしては未だ見受けられたことはありません。

 

 

『ふ~ん、そうか。まぁ言いたいことはわかったよ。』

『で、治療法として鍼灸の得手不得手はどうなんだ?』

と、思われたかもしれません。

聞かれてないかも知れませんがお答えします。

ズルいと感じられるかもしれませんが、基本どの原因でも対応できるのです。

何故なら『気』を扱う治療法だからなのです。

『気』とは何とも曖昧模糊とした感じですが、言い方を変えれば逆に全てなのです。『気』には様々な側面があります。そして『気』を整えると言う事は既に存在する仕組みが円滑に機能するよう仕向ける事なのです。先ほどの血栓を例にすると『気』を整えれば血塊が流れていくように、または血塊が溶けて行くように、またなんらかの方法で身体が問題に対して巧く処置できるようになるのです。

当院へ来院してくださっている方は私から聞いているかもしれませんが私の得意技(?)に痛風治療があります。痛風とは血液中の尿酸が主に足指の関節で結晶化して歩行困難になるほど痛む病気です。通常は病院で治療して2週間程度で炎症が収まります。ですが鍼一本でしかも10分程度で痛みを消失させる事ができます(今までの例)。これなども痛む部位とは異なる離れた場所のツボへ鍼をします。なので西洋医学的に痛む場所の神経を鍼で切断しているわけでもありません。痛みが治まり炎症が収まった証拠にパンパンに腫れた足が元に戻ります(これには施鍼してから2~3日かかる)。この時尿酸結晶がどうなったかレントゲンが手元にないし、レントゲン技師の免許も無いので不明ですが鍼をして気を整えた事で身体がしたかった事が円滑に進み、足が元に戻ったのだと思います。

この様な事も『気』の働きなのです。

 

……気の働きで説明するのはズルいですか?

でも少なくとも2000年以上の歴史の研鑽を経て現在も現役でいられるのはこの様な働きが実際に感じられるからです。

しかし症状の種類によっては最初から病院に行った方が効率的で効果的だという病気も数多くあります。でも鍼灸は虫歯の穴を塞ぐなど以外は「やりよう」があります(虫歯の痛みは消せますが、虫歯で空いた歯の穴を塞ぐのは出来なさそうです。これは元々その様な機能が人体に備わっていない為です)。

ダイブ ジマン シテ シマイマシタ

 

これを円形脱毛症に援用しますが、鍼灸は魔法ではありません。実際の円形脱毛症鍼灸施術は地道なものです。

「これ、なんか意味あんの~?」的な事を繰り返していきます。でもそれが結果として少しづつ『気』を整えている事に繋がっていきます。血栓でも免疫でも筋肉関連でも『うまく事が運ぶ』ようにするためです。これが鍼灸の中でも古典鍼灸と呼ばれる鍼灸施術の目論見です。

 

 

 

随分本日の記事のテーマから逸脱してしまいました。

閑話休題。

 

今までの記事で時折円形脱毛症の原因は複数あるとトキド~キ書いてきました(検索してみてね)

何度も繰り返す円形脱毛症はやはりその人なりの傾向や癖の様なものがあるように感じられます。

その人の脱毛部に関わるかも知れない事柄の沢山を集めて判断するもアリ。

今までに受けて来て良く効いた治療法、効かなかった治療法から原因を逆算するもアリ。

沢山のケースがあると思う一方で、この事が円形脱毛症をさらに複雑にしている面もある様に思えます。

そして私の経験則では円形脱毛症でもっとも多いメジャーな原因に思えるのが筋肉と頭皮の神経血管との関連なのです。

 

原因が様々であるから治療法もさまざまで、効く人もそうでない人もいる。

なんとなくお分かりいただけましたでしょうか。

 

 

良ければ参考にしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

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