こんにちは。
あおい堂鍼灸院の今泉です。
前回の記事では痒みとは痒い部位に気や血が多く集まっている状態であり、我々はそれを『痒い』と感じているのではないかとの内容で書きました。
そして『痒み』の反対は『痛み』でもあるとしました。
今回の記事はコチラの『痛み』と円形脱毛症の関連について書いてみたいと思います。
円形脱毛症の『痛み』なのですが感じる人感じない人がそれぞれいらっしゃいます。そもそも円形脱毛症の痛みとはどんな痛みなのか。これはヒリヒリしたりピリピリしたり、髪をかき分ける時に痛く感じたりする感覚の事とします。『痒み』の時は生える前兆に痒くなる時もあるのでタイミングによっては良い兆候の場合も有るとしましたが、今度の『痛み』は残念ながら良い感覚ではありません。痛みを感じたら必ず抜けるわけではありませんがどちらにしても警戒すべき感覚だと思います。私の感覚ではやはり神経過敏な状態なのだと思います(過去記事:「鈍麻と過敏」を参照の事)。
この『痛み』これを東洋医学的に解釈してみたいと思います。
何故東洋医学的にかと云うと恐らく円形脱毛症に於ける西洋医学的な痛みの解釈だと神経過敏、もしくは腰痛のように脳の疲れと成ってしまい、円形脱毛症という病気を推し量る思考可能な幅が乏しいように思える為です。
まず東洋医学での『痛み』には『実痛(じっつう)』と『虚痛(きょつう)』があります。
『実痛』とは何かしらの余分なものが身体に影響して感じる痛みなのです。例えば今はとても寒い日が続いているので「しもやけ」をよく見かけます。これなどは寒邪(かんじゃ:身体に悪さをする寒い気)が手に入り込む事で「しもやけ」を発症し痛むわけです。寒さの逆で「やけど」の痛みは熱邪が加わったことによります。このように何か通常ではないものが足された事で痛む、これが『実痛』です。
『虚痛』とは身体を管理する必要不可欠な気が減衰して痛む場合の事です。『実痛』が気の余剰とすれば『虚痛』は正気(せいき:身体を管理運営する気)の不足で生じる痛みです。
東洋医学では『不通即痛(つうぜざればすなわちいたむ)』という言葉があります。
この意味は「気が通じていなければ痛みますよ」という意味です。つまり痛いと言う事は気の有無に関わらずそこの気が巡っていない・動いていない事が窺えるわけです。
気は見えません。同様に風も見えませんが、風に舞い上がる木の葉や枝の揺れを見ればそこに風が吹いている事や風の強さ・方向などが分かります。気も身体の感覚や状態を観察する事でうかがい知ることができます。ここでは痛みによって痛む部分の気の流れが阻害されている事が分かるのです。
どの様な時に身体が痛むかを考えてみると、例えば何かにガツンとぶつかった時。これはぶつかった事によって経絡(けいらく:気の通り道)が押しつぶされて気が通らなくなった。このような感じだと思ってください。
円形脱毛症において頭皮が痛いと言う事は頭皮のその部分は気が巡っていないと言う事です。気が巡っていないのでその部分の気は流れが止まっているわけです。これぞ『気滞:きたい』だったり『気虚:ききょ』だったりするわけです。
では頭皮が痛い時、どうすれば良いか。
これは原始的ではありますが頭皮を動かすことに尽きると思います。平たく言えば頭皮マッサージです。決して強くする必要はありません。やさしく手のひら全体で頭皮を少しだけゆっくり動かしてあげる様な感じです。それで痛みが治まる事もあれば直ぐには治まらない事もあります。でも手を当ててあげるだけでも良いです。どこか身体が痛い時、意識せずとも我々はソコを手で押さえますね。この行動こそ本当の意味で『手あて』です。手を当てる事は理気(りき:気を巡らせる)と捉える事もできるし、西洋医学的にはゲートコントロールと呼ばれる現象が起きて実際に痛みを和らげます(鍼があまり痛くない仕組みもや鍼灸が痛みを和らげる仕組みゲートコントロールです)。触る、抑える部分の交感神経をなだめ、血流増加や筋肉の緊張を解く仕組みが結構昔から言われています。その機序を表す理論には様々な説がありますが、実際に体験できる現象としては多くの人が納得できるものだと思います。
良ければ参考にしてください。
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