こんにちは。
あおい堂鍼灸院の今泉です。
始めて円形脱毛症に成った場合の人に多いのですが症状の治り方で抜けた部分から髪が一斉に生え始めて治っていくと思われているフシがあります。実際にそのように一斉に生え始めて治る場合も有るには有るのですがほとんどの場合は一斉ではなくて斑（まだら）に生え始めてから徐々に生えだす部分が広がりを見せて全面を覆うようになっていきます。丁度抜け始めた時からの事を思い出すと、生え始めも抜けて来たとき同様に部分部分で生え始めて、だんだんと生えている部分の面積が増えていきながら最終的には全頭全域で回復します。抜けた後に一斉に生え始めるのは抗がん剤などの薬剤性脱毛の場合など外力の加わる強制的な脱毛の場合に見受けられる一方で円形脱毛症ではその１形態であるADTAFSが一斉に生えるという状況に一番近いように思えます（それでもムラはあります）。
さて、上記のような治り方をする円形脱毛症です。
そうだとしたら回復してきた時には脱毛部に必ず産毛が見えるのだろうか……。
回復期の産毛の視認。これは全頭型の場合などは見えると言えますが、例えば多発型などのケースで言うと確実に回復してきた回復初期は産毛が有るには有るのですが脱毛部に産毛が無い事もあります。
……、回復してきて産毛が有るのに無い？
ド～ユ～コト？
実は回復期の初期、産毛は明確に認識できる脱毛部から生えだすとは限らないのです。
回復は同じような脱毛部でも症状の軽い部分から生え始めると私は考えています。そして一番最初に生えだす処は脱毛部の外側周辺からである場合も非常に多いのです。脱毛部の外側周辺とは脱毛部の形を構成する生え際よりも外側、髪の有る健常部の事です。
回復が始まる前は明瞭な脱毛部の生え際があり、生え際の外側は何事も起きていないように見えます。ところが回復が始まってくると生え際外側の健常部から産毛が生え出します。これは毛穴の数が増えたとかう事ではありません。毛穴の数はその人が生まれた時からその人が寿命を終えるまで基本的に増減しませんので、有意に産毛が増えてきたと言う事はそこの部分の髪がじつは抜けていたという事実を示します。明確に目に見える病巣は脱毛部なのですが、地味ですがその外側も実はうっすらと抜けていたわけです。これは当院において頭皮の拡大写真で毎度確認していますが、生えて来ないと抜けていた事が分からない程の微々たる抜け具合です。
回復過程に入ってから、まずは脱毛部周辺から生え始める事も多い。
外側から生え始めてくると視線の集中する脱毛部にはまだ産毛が無いわけですから当人としてはまだ治り始めていないと思いやすいのです。でも脱毛部周辺の髪が生えてくる頭皮をよくよく観察すると発見出来るかもしれません。それは脱毛部周辺の従来から生えているレギュラーサイズの太い髪に囲まれています。
脱毛部を見るために周囲の髪を掻き分けます。例えば脱毛部の上方を見ているとしましょう。すると上に持ち上げられた周囲の髪の中に上以外の方向へ向いている髪が確認できるかも知れません。それが産毛の可能性大です。何故かと言えば上にたくし上げられている髪は長いので髪を抑えている部分まで長さがあります。長さがあるから髪をたくし上げられているのです。一方で生えて来た産毛はそれに比べてまだ短いのです。短いが故にたくし上げた髪を抑えている部分まで長さが足らずに他の髪のように上に向くことが出来ないのです。抑えられていない髪は重力に逆らってまで上を向いてはいられません。自動的に前や後ろを向くようになります。なので脱毛部の周辺をたくし上げた時に他の大多数の髪とは異なる向きをしている短い髪は自動的に産毛である可能性が非常に高いのです。これも脱毛部はビジュアル的にまだ塞がってはいませんが立派な回復の始まりです。
ヨカッタ ヨカッタ……
(๑´ڡ`๑)
…
……、
と、ここで問題が生じます。
(´⊙ω⊙`)！⇒ ( Д ) ⊙ ⊙
どの様な問題なのかと云えば過去記事『予測される脱毛範囲について』で書きました脱毛部の広がり予想範囲です。
脱毛部の周囲に産毛が生える、即ち抜けていたと言う事は脱毛範囲が上記記事内容の如くでは無かったことに成ります。
上記記事では切れ毛（萎縮毛）の有る範囲内で脱毛部が広がるとしています。ところが脱毛部外周にも産毛が生えてくると言う事は切れ毛の範囲外も脱毛部だったと言う事です。
上記の画像では左側の基準となる画像に比べて右側の2週間後の画像では脱毛部の形は大きく変化ないが脱毛部の傍らの部分は髪が増えている事が確認できる。髪が増えると言う事はその部分も知らず知らずのうちに切れ毛も作られずに抜けていたことになる。
写真を載せると一気に画質が悪くなりますね。
ファイルが重いからかな……本当はもっときれいに撮れてます！
この事を考えるにあたり、いきなりスケールの違いすぎる話を持ち出しますが、太陽系を頭に思い浮かべいてみましょう。そうです、太陽を中心に地球も含まれる太陽系です。
我らが地球の属する太陽系の最外縁に存在する惑星：海王星の更に遠方には惑星とは定義されない微小な天体の集合であるカイパーベルト天体が存在し、そして更に先にはオールトの雲と呼ばれる存在が想定されています。太陽系を構成する惑星を切れ残った萎縮毛と見立て、尚且つ太陽の引力の強さを症状の強さと考えてみましょう。そうすると脱毛部（惑星軌道内）は萎縮毛（惑星）も存在する明確な脱毛部（太陽系）、そしてその外側のうっすら抜けていたカイパーベルト天体に相当する部分は病勢も弱く（引力が弱い）知らぬ間に切れもせずに抜けた脱毛部外縁と相似しているなぁ……と、いつもこの想像が頭をよぎってしまいます。そして更に先のオールトの雲なのですが、こちらは彗星の発生源と考えられています。通常は天体の存在が見つかりにくいところですが、その中の一つの天体がいざ太陽に向かって移動し始めると彗星として発見されて同時にその星の存在が認識されます。これは円形脱毛症においては何なのか。円形脱毛症でよくある事なのですが一つの脱毛部が良くなりつつも、少し離れた場所に新しい脱毛部が見つかり、先にあった脱毛部と一つに融合する場合があります。結果として脱毛部が大きくなるのです。太陽系惑星軌道内（脱毛部）より少し離れたオールトの雲の中に彗星（認識できる病気の萎縮毛）が認識され、そこから太陽（元からの脱毛部の中心）へと彗星（病気の萎縮毛）が通っていく（脱毛部が繋がる）ような機序が私にはあるように思えます。認識できた天体のある範囲が太陽系だとしたら認識できた病気の毛がある部分は脱毛部である。
そして円形脱毛症は症状の軽い部分は必ずしも髪が切れるわけでは無いのかも知れません。
タシカニ キレココッタ イシュクモウガ ソノブイニ ミアタラナイ コトガ アル
なので一つ脱毛部が発生した場合、マイクロスコープが手元にあるのならば抜けた範囲だけではなくてその周辺のカイパーベルトやオールトの雲に相当する少し離れたところまで髪の密度や異常毛のチェックをすべきなのです。
そして、注目すべきことはうっすら抜ける脱毛部外縁は髪が切れない（萎縮毛の残骸が残っていない）一方で明確な脱毛部内は髪が切れる事が殆どなのです。
この違いはどこから来るのでしょうか。
これはやはり症状の重さなのでしょう。
先ほどの太陽系の話を再度出すと惑星のある範囲は太陽の重力が強いわけです。重力は発生源から近ければ近い程に強く、離れれば離れるほどに弱く、軽く成ります。これが円形脱毛症の症状にも同様に言える事のように思えます。
そうすると萎縮毛として髪が切れてしまう現象は症状が重い為と成ります。症状が重い部分は切れる、軽い部分は切れないまま抜ける。
引力と同じに程度が目に見える訳では無いのですが萎縮毛の有無を通して症状の強さを推し量れるようにも思えます。
明確な脱毛部は全頭を細かく見ても見つからないが日々の抜け毛が非常に多いというケースに時々遭遇します。そうするとこれなどは明確な脱毛部が現れるほどに強くはないがごく弱い脱毛症をやんわりと発症している可能性も否定できなくなります。勿論生理的な抜け毛もありますので抜け毛の全てが円形脱毛症では無いと考えています。でも過去記事『毛周期の実際』でも書いたのですが同じような部位にある髪でも寿命が全然異なる訳です。わずかな血流の違いや血流を支える血管の収縮具合などで髪の運命は如何様にも変わってしまうのかも知れません。
通常の切れない抜け毛が切れる事に成った時、その毛根の置かれている状況が何かしらの臨界を迎えた事に成ります。如何に臨界点を迎えさせないか。やはり私は経験上筋肉の動きを伴う神経や血管のケアこそが重要なのではないかと思います。
円形脱毛症はその部位ごとの症状の強弱の違いにより
切れて抜ける毛と、切れずに抜ける毛に分かれる。
このような可能性が感じられます。
そして話は戻りますが症状の軽い脱毛部周辺から、重力の弱いカイパーベルトに相当する部位から産毛が生え始める事もあるのです！
なかなか治ってこないなぁなどと思ってしまう時はその周辺に生えたての短い髪が無いかどうかを見てみましょう。ひょっとしたら良い事が起きているかも……！ここをお忘れなきよう。
良ければ参考にしてみてください！
ご注意！
ブログのアメーバPickでローラー鍼を購入された方へ。
届いたままの状態ではローラーがうまく回らず
キーキー音がする場合があるようです。
油をごく少量左右のローラー接合部へ
垂らしてみると音がなく、スムーズに回ります。
油が多すぎるとベトベトに成るので
此方にもご注意ください。
お知らせ
定休日は
日曜と月曜、
および
月曜と火曜の
隔週交替に変わっております。
12月の休み
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２６日（日）
１２月２９日（水）～１月５日（水）冬季休業
此方も見てみてください！
円形脱毛症の事がまとめてあります。
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