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前回も記事では閻三針の効能の仕組みとして

健脳(けんのう)というツボが

肝鬱(かんうつ)の治療点として作用しているのではないだろうか。

故に肝鬱の絡む円形脱毛症に対しては幾ばくかの効果効能を

期待できるのではないだろうか。

そして閻三針のような後頭部に対しての鍼灸治療は効果が見込めそうだ。

その根拠は如何に?!

と、言うところで終わりました。

では早速続きです。

 

円形脱毛症の治療点として後頭部の刺鍼が有効であると私が思う理由、

それは大後頭神経をはじめとする後頭神経の存在です。

この神経で後頭部の全てを網羅していると言っても良さそうな位

管理している部位は広いです。

(ネッター解剖学図譜―学生版に加筆)

上記図の黄緑色の部分が後頭部を管理する後頭神経です。

(大耳介神経も仲間ですが髪の生えている場所という事で省いてあります)

この後頭部を管理する神経の体表への出口付近が

閻三針で使用する健脳と呼ばれるツボ辺りなのです。

このブログでは今まで筋肉のコリが髪に与える影響について

トリガーポイントと言う概念を用いてお話してきました。

(トリガーポイントに関する過去記事一覧はこちらをクリック)

そしてコリは同時に神経を圧迫するなどして

その神経の管理部位に異常を生じさせます。

円形脱毛症を患った方で頭皮痛と呼ばれる頭皮の痛みを訴える方も

非常に多くいらっしゃいます。

『ブラッシングや髪の毛を掻き分けるだけで痛い』

『寝る時、枕にあたるだけで頭皮が痛い』

そのような訴えをされる円形脱毛症の方は珍しくありません。

このような頭皮痛こそは神経の通路障害の様に成っている

特定の部位の筋肉にコリを見つけられることが多いのです。

後頭神経の知覚過敏などと円形脱毛症を併発しているような場合、

閻三針での健脳に限らず風池(ふうち)、天柱(てんちゅう)など

後頚部を代表するようなツボのある場所は非常に重要な治療点と成りえます。

 

少し古い本なのですが、

『ヘアサイエンス』(社団法人毛髪科学協会)という本があります。

その中で『円形脱毛症の鍼を打つツボは、

解剖学的には大小の後頭神経、副神経、上眼窩神経と一致しているようです。』

と、あります(P.69)。

.やはり臨床上ツボの持つ意味合いなども鑑みながら

円形脱毛症の治療点は結果として昔から神経の通路障害を

取り除く傾向になりがちなようです。

そして通路障害を取り除く治療傾向が一般化してきた背景には

やはり一定の効果効能を感じられることが有った事と想像します。

 

蛇足ですがこの『ヘアサイエンス』が出版された時代、

皮膚科での治療としてブロック注射という選択肢もありました。

それは過敏になっている神経を目標に麻酔注射をするという物でした。

私見としては機能不全気味に陥っている神経に対して

更に麻酔で麻痺させるのは疑問なのですが……。

ただブロック注射をすると頭皮の皮膚温度の上昇が観察されるそうです。

皮膚温度の上昇は皮膚の血流改善と捉えても良いと思いますが、

一方で炎症が強くなっても発赤部位などは皮膚温度の上昇が見られます。

やはりまだ疑問は打ち消せないのですが、

ブロック注射に関しては最近はあまり用いられる治療法ではないようですね。

 

閑話休題

 

どちらかと言うと小児の円形脱毛症に多く見受けられる現象なのですが、

項の部分を手で軽く揉むようにすると「痛い!」と

かなり痛がられる事があります。

これなどは後頭神経の出口である項近辺の

僧帽筋や項筋、頭板状筋、胸鎖乳突筋などが

コリコリに凝っている現象と言えます。

これら凝っている筋肉に対して刺鍼の刺激を用いてコリをとる。

結果として筋肉が緩み、同時に神経の通路障害が除去され、

後頭神経の管理部位の健全な運営をもたらす……。

というシナリオ、想像しやすくないですか?

 

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