こんにちは。
あおい堂鍼灸院〃長の今泉です。

前回の記事では東洋医学とは天地自然の働きに人体の営みを投影する。
そして天地自然には陰陽が存在し、人間の身体ではそれが気血に相当すると書きました。
それならば髪の毛とは天地自然の一体何に相当するのか……?
 
早速続きです。
何に相当するか。最初に私が考える答えを言ってしまいましょう。
こたえ、それは大きく言えば『雲』、もっと身近に小さく言えば『焦げ:コゲ』であると考えます。
なんのこっちゃ?と思われる事でしょう。ではどうしてそうなるか述べていきたいと思います。
まず今まで髪の毛と言ってきましたがこれからは大きなくくりで便宜上「毛」としたいと思います。ですので毛は髪の毛を含みますし体毛も含みます。毛にはどんな特徴があるでしょう?取り敢えず3つ挙げてみます。
 
1:毛の一部である体毛は男性が一般的に女性より毛深い。
 
2:毛の一部である髪の毛は頭部にある。
 
3:大きな意味で毛は身体の端っこに生えやすい(頭・脇・陰部など)
 
この3つ、まぁ大体ご納得していただけるのではないでしょうか。1について、なぜ男性の方が女性よりも毛深い傾向があるのでしょう。この答えは前回、前々回と述べてきた陰陽を持ち出して考えます。
(注意:以下現代社会においては不当とされるような表現もありますが、あくまでも歴史からの考察として述べますのでご容赦ください)
まず陰陽論では男性は陽、女性は陰とされます。これは古来からの風潮で男性は体力を活用して狩などで活発に動きまわり、また性器の形状などから陽とされたと思います。活発に動き回る状態は気が多い、すなわち陽という事です。一方、外で活動的な男性に対して女性は妊娠中にはあまり活発に動けないなど
活動範囲を家中心としてきた経緯があると思います。静かな動き、また月経や性器の形状的にも陰とされてきたと思います。男性が陽、女性が陰、そして体毛が多いのは男性だという事から、ここでは毛と陽の関係に注目をしておきたいと思います。毛を生やすには気が必要である。または気があれば毛が生えやすいと言えるかもしれません。
 
2について、考えてみるとそもそも髪の毛はなぜ頭にあるのでしょう?と、言うより頭の毛は何故全身の中で最も豊かなのでしょうか。
良く言われることに頭は大切で保護する必要があるからという理由がありますが本当でしょうか?
まぁ、役立たないとは言いません。
でもそれが目的だったら爪のようなものをうろこ状に生やしたほうが意味ありそうですね。私は陰陽論から考えてみると必然的に髪は頭に生えてしまうシステムなのではないかと思います。
頭は人体の最上部です。陰陽では上は陽、下は陰です。これは太陽(大きな陽)は空(上)にあり、夜空を見ればわかる通り日や月、星は陰である大地(下)よりも動きがダイナミックです。
頭寒足熱(ずかんそくねつ)という言葉があります。これは陽である頭には気が集まりやすく熱しやすい。その場合陰陽のバランスが壊れやすく安定しないため頭を涼しく保ち前回の記事の太極図のように陰陽がお互い強すぎず弱すぎずの状態にしましょうと言うこと。一方で足は人体の最下方で陰が強く冷えやすい部位です。陰の部位だけど温かい状態は陰と陽が共にバランス良くある安定した状態と言うことに成るのです。それだけ人体の上部は陽、下部は陰なのですね。
んっ?ところで陽の部分、つまりここでも気が多いところに毛が生えるのですね。
 
3に行く前に……。
 
つづく


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