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逢海司の「明日に向かって撃て!」

ご注意下さい!!私のブログは『愛』と『毒舌』と『突っ込み』と『妄想』で出来上がってます!!記事を読む前に覚悟を決めてくださいね(^^;。よろしくお願いします☆

『いつまで』(著/畠中恵)

お江戸妖ファンタジー・しゃばけシリーズ第22弾。

通常短編連作の形をとることが多いシリーズだが、今作は17年ぶりの長編作品。

それだけ大きな問題が若旦那と長崎屋に襲い掛かったのだ。

 

事の始まりは新しく若旦那の主治医となった火幻の元に西から妖が押し掛けたこと。

火幻の正体は西から出てきた火言坊という妖怪でなのだが、押しかけて来た妖たちと因縁があるわけでない。

しかし妖たちは、生まれ付いた土地を離れ江戸で楽しく暮らしているか火幻を妬ましく思い、嫌がらせをしてきたのだ。

 

これは人間にもあることだ。

地元で同じように冴えない日常を送っていた友人が、都会に出て華やかな暮らしを始めたら『何故あいつだけ』と苦々しく思ったりするだろう。

酷い時は追い掛けて都会に来て「遊びに連れて行け、居候させろ」などと無茶な要望をするかもしれない。

妬みや嫉みは、本人に問題が無くても向けられることがある。

火幻がまさにその状況なのだ。

夜は五月蠅くされて寝れないし、部屋は汚され買い置きしておいた食べ物まで食い荒らされる始末。

それでも怒って諍いにしなかった火幻はかなりの人格者だ。

 

しかし、この火幻を怒り心頭させる事件が起こった。

それがきっかけで若旦那も周りの妖も長崎屋も未曾有の危機に追い込まれる。

なんたって何あったら即金で解決の長崎屋が、仕事やお金のやりくりに困るようになってしまったのだから。

 

頼みの綱のお金が無くて、若旦那たちはどうやってこの危機を乗り越えるのか。

お金が無いなりに知恵を絞ってやりくりするか?

それとも策を講じてお金を稼ぐ方法を思いつくのか?

 

細腕繁盛記的な物語が好きな私はその先の展開に期待を込めた。

(以下、ネタバレ注意)

 

若旦那に極甘な兄やたちは病弱な若旦那の為に、何とかお金を用立てた。

その方法はなんと!

 

 

 

 

 

 

 

川に落ちている金を拾い集めた。

 

 

拾得物横領じゃないっすか!!ガーン

それもかなりの高額拾い集めてる。

そんな暇があったら長崎屋を立て直すために働いてくれ、兄さん。

(いや、今回は仁吉も佐助もお店の為に若旦那を構うのを我慢してるんだけど)

 

加えて、途中から話に加わってきた河童たちまで同じ方法でさらに金銭を集めてきた。

これで若旦那に加えて河童たちまでお金で問題解決する方法を手に入れてしまった。

 

 

妖の金銭感覚バグらせるとは何と危険な・・・滝汗

 

(案の定、大量に兵器を買い付けた河童たちがお江戸をぶっ壊しそうになった)

 

 

さてさて、いつもと違う環境下で若旦那は無事に妖と長崎屋を救えるのか。

乞うご期待。

 

 

おまけ。

今回一番好きだったシーンは、家鳴りが屛風のぞきの為に怒るシーンだ。

火事に巻き込まれそうになった三人の御坊を屏風のぞき達が助けたのだが、彼らは御仏が助けてくれたのだと勘違いしていた。

すると家鳴りは「きゅんべ、びょーぶが助けた。白、黄、青(三人の御坊のこと)は、あほっ」と怒りだしたのだ。

いつもは「我が一番!」と屛風のぞきとやりあってる家鳴りだが、屛風のぞきのことを蔑ろにされて怒ってる。

仲間を大切に思う家鳴りの気持ちに触れれてほっこりしたシーンでした。照れ

9月になり世間的には秋になりましたが、まだまだ暑い!!

今年からクーループ(首周りを冷やすU字型のアレ)をして通勤してますよ。

もちろん日傘も常備。

 

夏の度に嘆いてますが、夏は荷物が多くなりがち。

日傘、扇子、冷房除けの上着、汗を拭く為のハンカチタオル。

これに今年からクーループが加わりました笑い泣き

おかげでバックがパンパン。

夏服は冬服よりポケットが少ないから、余計に鞄の荷物が増える。

 

さらに緊急時の為に冷感タオルや塩タブレットも。

 

 

 

自分だけじゃなくて、通りすがりの人で具合悪い人がいたら対応できるように持ってたい。

(過去に苦い思い出あり)

暑い季節に重たい荷物は辛いけど、準備不足で嫌な思いするのはもっとイヤ。

早く身一つで移動できる、過ごしやすい季節になってくれ~~あせる

 

それでは、新しい月も元気に笑顔で、行ってきま~す(^▽^)/

『夜は短し歩けよ乙女』(著/森見登美彦)

黒髪の乙女と、彼女に懸想する先輩の青春ラブストーリー。

黒髪の乙女とお近づきなりたい先輩だがなかなか勇気が出ず、彼女が向かう先で偶然を装って出会おう、としてトラブルに巻き込まれる。

典型的な面倒事に好かれるタイプの人だ。

黒髪の乙女は一見大和撫子かと思いきや人かに豪胆なところもあり、かつチャーミングで出会う人をあたっぱしから魅了する。

出会った人たちに誘われるままに京都の名所をふらふらと楽しむ黒髪の乙女と、行き先定まらぬ彼女を必死に追いかける先輩の出会えそうで出会えない擦れ違いがもどかしい。

 

と、ここまで書いておいて申し訳ないのだが、実はこの本は読了していない。

ワンシーンワンシーンは魅力的なのだが、その一つ一つが濃すぎてくどい。連なってくると消化不良を起こす。

またストーリーらしいストーリーを読み取ることが出来ず中だるみしてしまった。

そして現実世界なのかファンタジーなのかはっきりしてないので、読み手としての心構えが整わず付いていけなくなってしまったのだ。

勿体付けたような文体も私には合わなかったらしい。

 

登場人物は誰もが胡散臭そうで裏の顔を持っていそうな人ばかりだ。

これはこれでとても面白い。

現実と非現実を行ったり来たりして私を混乱させる幻想的な場面も、アニメーションなど絵で見たらとても見応えがあるように思う。

(と思ったらアニメ映画化されてた)

 

私より読書家の友人は「面白い本だよ」と勧めていたので、読む人が読めばとても楽しい一冊なのだろう。

 

たぶん、全てが濃すぎたのだ。

私はさらりと読める本のほうがいい。

私が人として追熟された頃にもう一度読んでみよう。

その時には気付けなかった面白さが分かるかもしれない。

 

 

これまでのあらすじ。

 

父の通院の付き添いの帰りに自分も病院に行って薬を貰おうとしたが、通院してる皮膚科が遅めの夏休みだった為に改めて午後休を取って病院に行くことになりました(T_T)

 

 

本文。

 

そんなわけで午後休を取ったつかささん。

仕事はお昼までなので外で食べても良かったのですが、暑い中食べる場所を探してウロウロする気力が無かったのでいつも通りお弁当を作って持って行きました(^▽^;)

優柔不断だからね、どこのお店に入るか延々迷ってしまうと思うのよ。

外食を諦める代わりに食後に食べるお菓子でも家から持って行こうかな?(←半休なのでいつもと違うことがしたい)

まあ帰りが早いし、お菓子は家でゆっくり食べればいいか。

お昼もおやつも自前で節約節約~音譜と足取り軽く早引けしたのでした。

 

 

 

それから一時間後。

 

 

 
地元の駅に入ってるベーカリーカフェでお茶してたてへぺろ
 
結局お店入ってるじゃん!
おやつ食べちゃってるじゃん!
節約生活はどうした!!
 
分かってる、自分の行動予定を裏切ってることは分かってる。
だけど、このお店のオールドファッションが大好きなのよ。
カリッ具合もサクッ具合もコーティングの砂糖の加減も絶妙なのよぉぉ。
 
これで600円超えは懐的には痛いのですが、ひと時の幸せには変えられない。
むしろ600円で満足できるのだから安いものでは?と自分を誤魔化し、摂取カロリーを帳消しにするべく酷暑の中を急ぎ足で帰宅するのでした まる

 

 

 

 

『嚙みあわない会話と、ある過去について』(著/辻村深月)

図書館の『本日返却された本』の棚に並んでいて、前知識なしに借りた本。

辻村さんの本は何冊か読んだことあるし、と気軽に読み始めた私は裏切られた。

 

怖い怖い、ホラーよりも怖い。

本書の解説をされてる東畑開人さんも『この短編集は本質的には怪談であった』と言い切ってしまうくらい怖い。

言葉遊びや思い違いくらいの『嚙みあわない会話』と思っていたが、人の人生や人格に影響が出るくらいの認識のズレがあったのだ。

以下、ネタバレを含む記述が多くなるので未読の方はご注意ください。

 

『ナベちゃんのヨメ』

大学時代の男友達が結婚する。その相手が過去に問題を起こした相手で、彼女に影響を受けたナベちゃんも次第におかしなことを言い出すようになる。

始めは粘着質で束縛系のヨメと、大学時代の女友達との会話が嚙みあわないのかと思った。(もしくは、ヨメの言いなりに大学時代の友達と距離をおこうとするナベちゃん)

しかし過去を振り返ると、女子仲間から『異性として意識出来ないけど気のいい男友達』として見られていたナベちゃんと、本当は彼女が欲しくて女子に優しくしているのに振り向いて貰えないナベちゃんという、両者の認識のズレが生まれていた。

なんとなく相手のその気配に気が付きながら、平和な空気を崩さぬよう見て見ぬふりをしていたのだ。

念願だった彼女を手に入れたナベちゃんは、かつての友達よりも彼女を優先させる。

ヨメの願望に沿うナベちゃんは私生活を支配されているようだ。

度が過ぎる嫁の執着に他人はナベちゃんを哀れだと笑う。だけど彼は只管にヨメを傷付けないように気を使っているだけなのだ。

この幸せはナベちゃんだけのものだが、やはり冷静に周りから見ると怖い。

 

この話は(精神的に)狂気的なヨメの言動とそれにコントロールされてくナベちゃんが怖かった。

が、これはまだ序の口である。

 

 

『パッとしない子』

かつての教え子が超人気アイドルになった。

直接の担任は彼の弟のほうだが、兄であるアイドルくんも図工を教えた過去がある。

ついつい、当時の彼のことを『パッとしない子』と身内に話していた女性小学校教諭が、番組の撮影で学校に訪れた件のアイドルと再会することとなる。

撮影後、少しだけ話がしたいと持ちかけられ、浮かれた気分で応じた彼女に言い渡されたのは彼からの憎しみの言葉だった。

 

乱暴に要約すると、主人公の女性教師は靡く子ばかり大事にしてアイドルくんの弟には大して気に止めてなかったくせに、アイドルくんが有名になったら急に担任面して当時の様子を周りに言いふらすのが勘に障ったという話なのだが、彼の追い詰め方が怖い。

どう怖いかは読んで確かめて欲しいのだが、一読したときは果たして彼がそこまで憎むほど当時の女性教師に問題があるとは思えなかった。

若さ故の至らなさもあるし教師として配慮が足りな居言葉もあったが、そんな憎しみ込めて責め立てなくても、と同情したのである。

アイドルくん、人気者になって肯定する人ばかりが周りにいるから助長してない?とも。

だが、よく考えて気が付いた。

彼女は教師として最もしてはいけないことをしたのだ。

教え子の個人情報流出である。

勿論、住所などの具体的なことではない。だとしても不用意に周囲に当時の彼らの様子を語り過ぎていた。

職場関係は彼が卒業生ということで知られていても仕方ないが、どうもちょっとした話題から彼らのことを多くの人に漏らしていた気配がある。

それが回り回って彼の耳に入り、その度に彼女への悪い印象が積み重なったのだろう。

 

最終場面、彼は女性教師に自分の姿を二度と見ないでくれと言い渡す。

え?それが彼女に与える罰なの?と首を傾げる私に女性教師は「そんなの無理だよ」と答えるのだ。

彼は超人気アイドルでテレビにでない日はないし、雑誌の表紙もいくつも飾っている。そんな人を見ないでいるのは難しいと。

そうかなぁ?全部のテレビ番組に出てるわけじゃないし、本だってそういった雑誌の置いてあるところを避ければ良いのでは?

そんな現実的な意見を頭の中で述べながら気が付いた。認めてないが、彼女も彼の所属するアイドルグループのファンなのだ。

そして彼もそのことに気が付いていたから、こんなことを言ったのだ。

やはり彼の怒りの度合いは女性教師の当時したことに対して度が過ぎているように私は感じる。

それは彼がまだ若く寛容さが養われていないことと、彼女の話が彼の元まで伝聞され常に火に油を注がれ続けたことが原因だと思っている。

 

 

『パッとしない子』と似たパターンの話が第四話の『早穂とゆかり』である。

こちらは過去に小学校の同級生同士だった女性の話で、ヒエラルキー上位にいた早穂と下位だったゆかりが、大人になり立場が逆転して再会する(正確には早穂がゆかりにインタビューさせて貰う)という内容である。

両者に立場の優越があったが、無視をしたとか暴力を振るったとか物を隠したとかがあったわけではないようだ。

 

子供の、特に小学生のうちは「みんな仲良く」と大人たちに言われることが多い。

確かにみんなで仲良くするのは正しいがそれは大人が押し付ける理想論だ。

子供だって話の合う子や苦手な子はいる。それを無理に仲良くしろとは無茶もいいところだ。

頭の悪い子、足の遅い子、ダサい子と仲良く出来ない、と思う子はいるだろう。

思うだけなら自由だし、仲良くする友達は自分で選んでも良い。

ただし、自分より劣ると思った相手を蔑んではいけない。

人として最低限の敬意を払わなくてはいけないのだ。

 

早穂はゆかりをイジメたりしていないというし、確かに一般的に言われるイジメに該当するような酷いことはしていないようだ。

だが彼女はゆかりを下に見ていた。そして敬意を払うことを疎かにしていた。

結果、大人になってゆかりの近しい人達の前で公開裁判みたいなことをされる。

私としては早穂も悪いが、当時のことを早穂に擦り付け、成功したゆかりに大人の顔してすり寄って行った他の同級生たちも罪深いと思う。

が、ゆかりは早々に頭を下げて懐に入って来た彼女たちは許して懇意にしているようだ。

気まずくてそれまで距離を置いていた早穂が可哀想でもある。

 

恐らくゆかりは、当時ヒエラルキーの上位に居た子達が自分を取り囲んでくれたのが嬉しかったのだろう。だから寝返った子は味方として大事にした。

逆に未だに上から出てしまった早穂には当時の恨みつらみが爆発したのかもしれない。

マジ女の執念、恐るべしである。

最後には早穂の仕事も取り上げてしまったが、『パッとしない子』との相違点を作る意味でもこれは余計だったのではないかと思った。恨みを晴らすためだけに会いました、みたいな印象が強く残ってしまうのだ。

 

ゆかりにしろアイドルくんにしろ、成功した今は周りには彼らを良く言う人しかいないだろう。

そこでかけられた言葉が発した人の本心であるか、おべっかや大人の配慮が混ざってないか、きちんと見極めておいて欲しい。

でないといずれ、自分たちが悪と断ずる人たちと同じ道を辿ってしまう可能性も生まれるだろう。

 

 

『ママ・はは』

順番が前後しますが、こちらが第三話になる。

ここに登場する母親も怖い。

自分の思い通りに娘をコントロールしようとする母親が登場する。

前に読んだ『母親の小包はなぜこんなにダサいのか』でも自分の理想を娘に押し付ける母親が登場したが、こちらはもっと強烈。歩み寄る隙間もない。自分の考えこそ正しいと譲らないくせに、その考えがその時によってブレる。

夜更かしは良くないと怒られたので早く寝たら、受験生のくせにそんなに早く寝るなと怒る、みたいな。

せめて小言は一貫して欲しい・・・。

 

とこんな感じの毒親の話かと思いきや、内容が途中から徐々にファンタジーめいてくる。

これは穏やかに終わるのかと油断したところでホラー直結のオチがくるのだ。

 

 

 

読後感が良い話ばかりではないが、その分提起された問題について考えさせられる。

とりあえず過去に関わりのあった人の話を迂闊に周囲にしない方が良さそうだと学習した一冊でした。

 

 

『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか』(著/原田ひ香)

私は親とずっと同居なので母親から小包を送って貰ったことはない。

弟が社会人になってすぐ地方に転勤になったが食べ物は送るなと母親にしっかり言い渡して行ったので、我が家は親が子供に(気を利かせて)小包を送ると言う経験がない。

ただ一度、間違って母親の小包が届いてしまったことがある。

 

弟のお嫁さんの実家から、毎年お中元とお歳暮が届く。

御土地柄、農作物を送ってこられることもあったのだが、その年のお中元はいろんな種類の野菜が少しずつぎっちり詰まっていた。

中に正体不明の瓶が入っていて、お礼の電話を兼ねて聞いてみると、どうやら娘のところに送る箱とうちに送る箱が入違ってしまったいたことが判明。(便はお母様お手製の酵母飲料だそうな)

そうか、これが母親の小包か。

どうりで細々色々入っているわけだ。

因みに嫁さんは我が家に届くはずだったメロンが行ったので、逆に喜んでいたそうである。

 

受け取った小包をダサいとは思わなかったが、取り繕った感がないことは確かだった。

 

前置きが長かったが本の感想である。

本書は短編集で、それぞれ独立した話が六編綴られている。(一篇だけ登場人物に繋がりがある)

そのうち五編が母親と娘の話だ。

母親は娘に知らずに影響を与えている。娘に自分の望んだ生き方を強要したり、娘を所有物のように扱ったり。

娘も母(身内)だから、ついぞんざいに扱ったり、要らない意地を張ったりしてしまう。

 

分かるなぁ。

母親だから娘に良かれと思って生き方指導してしまうことも。

娘には娘の生き方があるから口出して欲しくないことも。

お互いに肉親だから遠慮が無くなり、結果、事態がややこしいことになる。

さらに親子だから話せない、話したくない事情もお互い抱えてたり。

一番近くて似ている相手だからこそ、理解されない辛さが理不尽に思えてしまうのだろう。

 

小包はあくまでエッセンスで、母の生き様、娘の生き方、小包が関わる過程まで様々な状況の話が並ぶ。

幸せな家庭で育った彼の前で見栄を張って、農家の商品である小包を『母親からの小包』と嘘をついてしまう女性もいた。

最初のほんの小さな嘘を胡麻化すために嘘が大きくなり、最後は彼を騙す手前にまでいってしまう。

そのとき小包は彼女を救ってくれるのか。

結末は、この話の中では語られない。

語られないから、良いのだと思う。

 

つらつら母親と娘の話ばかり書いたが、息子が主人公の話が一篇含まれている。

彼の元には母でなく近所のおばさんからの小包が届く。

この小包の様子が私は一番ほっこりとした。

 

ダサくても必要のない物ばかりでも、娘を案じる想いだけはたっぷり詰まっている母親からの小包。

こんな不器用な愛情表現をされては、娘も怒りの矛先を収めるしかないかもしれない。

その一

下着の処分をしました(^_^;)
下着って捨てるタイミング、難しくありません?
多少よれても人の目に触れるもんじゃないし、と廃棄基準が甘くなりがちなんですよね。
でもある日、母に
「急に倒れて入院になった時にお医者さんや看護師さんに見られて恥ずかしくない下着を着て!」
と言われて、その可能性があるのかと考えるようになりました。
 
夏休み期間に改めて下着チェックしたら、買い置きしてあった新品の下着が記憶の倍の数ありまして、こりゃ捨て時だと思い立った次第であります。
捨てる下着にはハサミを入れて処分したんだけど、慣れ親しんだ下着をズタズタにするのは心苦しかった…😢
(とか言いつつ、新品の下着にテンション上がってた。女子だもの)
 
 
 

その二

夕飯作ってる時に砂糖を使おうと入れ物取り出したら
 
 
 
 
蟻が巣を作ろうとしてた。
 
 
マジ勘弁して(T_T)
 
 
 
 

『おでかけ料理人 おいしいもので心をひらく』(著/中島久枝)

おでかけ料理人シリーズ第三弾。

日本橋でも名の通った帯屋の娘だった佐奈。

父が急逝した後に店は傾き、今では祖母と二人で神田の借家でつつましく暮らしている。

そんな佐奈は煮売り屋のおかねの店で働く一方、頼まれれば家に出向き料理を作る『おでかけ料理人』として働いていた。

 

主人公の佐奈も一緒に暮らすお祖母さまも育ちはいいとこのお嬢様である。

故に世間知らずなところがあるが、さらにお祖母様のほうは気位が高く、佐奈は引っ込み思案だ。

この二人のややすれ違い気味のやり取りは、江戸時代の話でありながら現代の若者と熟年層のすれ違いに通ずるところが多い。

何時の時代も年代差というのは厄介な障壁になるもののようだ。

ただこの二人もやり合うだけではなく、お互いに影響を与え合って少しずつ柔軟性を持てるようになってきている。

ある意味奔放なお祖母さまの小さな変化もシリーズの見どころだ。

 

また料理以外では作中に出てきた『都風俗化粧伝』なる美容本が気になった。

紹介してあった顔のマッサージは『五年も続ければ、顔の色形が少女(むすめ)のごとくなる』のだとか。

これは実践しない手はない。何せマッサージだけなのだ、材料もお金はかからない。

五年も忘れずに続けられる自信はないけれど。

 

 

さて、今回も佐奈は様々な人から料理を依頼される。

離れて暮らす母親に健康的な昼食を。

店に奉公している娘たちの為に軍鶏鍋を。

久しぶりの上方料理とさばの船場汁を。

遠方から訪れる父親に好物のれんこん料理を。

 

料理を依頼する者も、その料理を食べて貰うとしている相手も、それぞれに心に抱えている想いがある。

佐奈に依頼された料理が両者の心を近付け、時に相手の真意を知り、時に和解させたりする。

息子と母の長年の確執に触れた佐奈は、どちらの言い分も分かるだけに苦心する。

相手のことを許せないと言いながら、愛情の全てを捨ててしまったわけではない二人だから猶更だ。

 

どうも生きるのに不器用な人が佐奈に料理を頼みにきているように思える。

自分の心をに素直になれないからこそ、相手を労う料理に気持ちを代弁して貰おうとするのか。

 

佐奈の作る料理はただ「美味しい」だけではなく、依頼された人にとって特別な料理である場合が多い。

だからこそ人の心を開く力を持っているのだろう。

真摯に生真面目に、佐奈は依頼してくれた人、食べてくれる人の為に料理を作る。

虚栄のないまっすぐな料理だから、人の心に届くのだ。

 

佐奈の作る料理は食べるものは滋養の塊なのだと改めて教えてくれる。

口に入れるものは身体だけではなく、心の栄養にもなるのだと。

 

短編連作形式で読み易く、読後感もすっきりしている。

誰かに料理を作ってあげたくなる一作。

 

今回のお出掛けはお一人様です。

日本の夏独特の湿気にやられ、髪が毎朝爆発するので美容院に行きました。

平日の午前中はタイムサービスでカットのみだと690円という破格のお店があるのです。

折角夏休みだし平日サービスを享受させて貰いましょう!(行ったのは15日金曜日)

 

さすが激安店、9時半くらいに着いた時点ですでに7〜8人が待ってました。

まずは機械で受付して整理券を貰います。相当待つだろうと覚悟してたのですが、思ったよりもスムーズに待ってる人が呼ばれていきました。

これはもしや相当早くにカットの順番が回ってくるのでは?と期待し始めたときにとある事実が発覚。

 

タイムサービスでのカット受付は10時からで、それ以前に店に着いてたタイムサービス希望の人は専用の整理券を取らなくてはいけなかったのです。

 

つまり私が持ってる整理券は通常価格のもの。

もう一度整理券を取り直すと10人くらい後になる……。

通常価格でも980円と激安なのでこのままでも良いかと一瞬思いましたが、平日のお休みを満喫するにはタイムサービス価格を選ぶべし!です。

 

お店の人に事情を説明し改めてタイムサービス用の整理券をゲット。

そこからは本当に長かった(;´∀`)

読みかけの文庫本(1/4くらい読み終わってた)を持ち込んでたけど、読み終わってもまだ順番がこなかった。

 

で、いざカットが始まるとめちゃくちゃ手際が良い。

ものの10分程度でだいたいのカットが終わり、微調整と簡単なスタイリング入れても20分かかってないんじゃないかな?

なんだかんだで、カットが終わったらちょうどお昼時になってました。

せっかくだしランチのお店は新規開拓したいなぁとプラプラして入ったお店がこちら。

 

 

 

 

 

 

 

 

定番の『パンの田島』やんけ〜笑い泣き
だってここ、コスパいいし種類豊富だし珈琲美味しいし、一見混んでるようでも持ち帰りの人が多いからランチ時でもカウンター席空いてること多いし。
ようはお一人様には有り難いお店なんですよ。
 
今回はスモークサーモンとクリームチーズのコッペパン。
飲み物は美容院の冷房で散々冷やされたのでホットのカフェラテにしました。
いつもはドリンクセットにして『たっぷりリッチコッペ』を追加するのですが、今回はボリューム重視してポテト・ドリンクセットにしました。
おいちかった照れ
 
その後、吸い込まれるようにBOOKOFFに(←外出すると本屋か文房具屋に絶対入る)
しかし最近は古本って言っても定価の7~8割くらいの値段なのよね。
そうなると新品買った方がいいかぁと手が出にくくなる(苦笑)
結局、特売のコーナーにあった一冊だけ買いました。
積読もまだまだあるし、買い過ぎ注意って話もあるんだけど。
 
他にも欲しかった小物を探していくつかお店を覗いて帰りました。
気ままに好きな事だけしてのんびり過ごせたよい休日でした。
 
 
 
 
ネットスーパーに頼んでおいたお菓子(『チョコか?』)が欠品してなければさらに完璧な一日だったけどね!!
(『チョコか?』についてはこちらの記事参照)

さてさて、夏休みお出掛け第二弾。

今度は旧友と二子玉川をブラブラしました。

 

生憎のお天気でしたが、その分暑さ控えめだったので良しとしましょう。

混む前にランチを確保です。

和風喫茶のお店でしたが、ランチのチキン南蛮セットが美味しそうで『和カフェ・Tsumugi』に決めました。

でもどうやらこの季節はかき氷で有名なお店だったみたい。

ランチタイムにも関わらずかき氷を頼む人続出です。

次はかき氷を食べに来たい!と思いました。

あと和のアフタヌーンティーもあるんですって!

リピート確定のお店です。

 

ランチももちろん美味しい😆

箸休め明太ポテトも程よい塩気と辛味が心地良いですし、出汁巻玉子はほわんほわんのふるんふるんで一口噛むとお出汁と玉子の優しい味が口に広がります。

メインのチキン南蛮もカリッジュワでずっと食べていたいお味です。

お米も十三穀米に変更できるし、じっくり味わって大満足のランチでした。

 

 

 

 

 
 
その後、お互いの欲しい物を探してあちこちのお店を覗いて歩き回りました。
どこに行っても同じことしてる(笑)
歩き回ってカロリーを消費してから予約をしおいた『TRIANGLE CAFE』へ。
三年前の夏に素敵なパフェを頂いた思い出のお店です。
今年も夏パフェを頂こうと、席だけお友達が予約してくれました。
 
今年はどんなパフェがあるかな?とメニューを開いた私達の眼にすごいメニューが飛び込みました。
 
 
 
平日限定 スイーツ贅沢セット
自慢のデザート3種とドリンクがお楽しみ頂ける
とてもお得なセットです。
 
 
すごい豪勢なセットがある~~~ラブラブ
これぞ平日に来た甲斐があるというもの。
早速QRコードからこの贅沢セットを二人とも頼みました照れ
 
 
んが
 
 
オーダーを確認した店員さんが慌てて私たちのテーブルに来たのです。
なんだろう、注文の仕方を間違えたのか、それとも品切れでもあったのか。
店員さんは恐縮しながらこう言いました。
 
「あの、こちらのスイーツ贅沢セットなんですが、通常サイズのケーキが3品付きますが食べきれますか?」
 
・・・え?
レギュラーサイズで来ちゃうんですか????
私も友達もハーフサイズくらいになってると勝手に思ってました。
さすがにこの歳でケーキ3つは辛すぎる。
(しかもそこそこの大きさがある)
よくあるのは一人が贅沢セットを頼み、もう一人はドリンクだけ頼んでケーキを分けると方法だそうです。
 
ならば私達は一人が贅沢セットを、もう一人が普通のケーキセットを頼み、合計4つのケーキを2つずつ食べよう!と話し合いました。
普通のケーキセットでもいいんですけど、折角平日に来たからには平日限定を味わいたい。
そしたらお店の方も気を利かせてくれてケーキを2つずつでワンプレートに乗せてくださいました。
 
 
 
 
 
 
私は季節のタルトとバスクチーズケーキです。
お友達はプリンタルトとシュークリーム。
バスクチーズケーキはほわんと柔らかくなめらかな口当たりが何とも優しいケーキで、食べるのが途中で勿体なくなっちゃいました。
ブルーベリーの季節のタルトはタルト生地がサクっと切れるのですがボロボロと壊れず、中央部分に適度な柔らかさが残っている絶妙な焼き加減です。
ベリーもプチっと弾ける新鮮さ。
二種類もケーキを堪能しちゃうなんて、贅沢~~ラブ
 
ただレギュラーサイズのケーキ2つでもアラフィフの私たちには少々重かったようで・・汗
店員さん、止めてくれてありがとう。
ベストな量は1つ半だね!と友達と結論付けて夏の贅沢は終わりました。
 
なんか私の夏の思い出、ことごとく食べた話ばっかりだけどいいのかなあせる
ま、私の行動記録(飲食記録)なのでご容赦ください。

 

夏休み後半戦、何を食べようかな~~ナイフとフォーク