いきなり家のネットの通信速度が悪くなりました![]()
画像などの表示がめちゃくちゃ遅くて、モグなんて止まってばかり。
ブログも書きたいことがあったんですが、思うように書くのに時間がかかってしまいそうで・・。
今回は書き溜めしておいた本の感想だけにしておきます。
原因が全く分からないし、NTTに相談しないとマズいかも![]()
『間の悪いスフレ』(著/近藤史恵)
下町のフレンチ・レストラン『ビストロ・パ・マル』シリーズ最新作。
気取らないフランス料理を提供する『パ・マル』に持ち込まれる謎や悩みを、癖も料理への拘りも強い三舟シェフが見事に解決するコージーミステリーだ。
私にとってこの『ビストロ・パ・マル』シリーズは近藤史恵作品の一番のお気に入りであり、このシリーズに類した展開を彼女の作品に期待してしまっている。
人が死なないコージーミステリーであること。
悩みを抱えていても過剰に理不尽な扱いを受けてる人が登場しないこと。
登場人物の距離感が程よいこと。
美味しい料理に癒されること。
最後はエッセンス程度と思っていただければ結構だが、読み終わったときに「モヤ」っとするものが心に残らない展開が一番嬉しい。
今回もその期待に十分応えてくれている。(厳密には一か所、不機嫌だった理由がはっきりしない登場人物がそのままで終わってしまったのが残念だが)
さてさて、美味しい料理とチームワーク抜群の従業員のこの店は今回も順風満帆、と思いきや、突然のコロナ禍で経営業態を考え直さなければならない状況に。
さらには紛争ぼっ発に起因する物価高・円安と、三舟シェフの頭痛の種は尽きない。
が、しかし、やりくりに頭を悩ませてもお客様の謎や相談には快刀乱麻の推理をみせる。
なんとも頼もしい存在だ。
三舟シェフが明確な解決策を見付けられるのは、観察眼の鋭さや料理に対する莫大な知識量だけではなく、彼が人に対してとても真摯に向き合っているからだと私は思っている。
彼は常に人の心の機微に寄り添い、何故、そのような結果になったか、何がその人物に行動を起こさせたが深く考えてくれる。
親身になった推理と助言が、謎や悩みを解決法を示してくれるのだ。
コロナ禍も去り、今度は外国からの観光客が押し寄せている現在。
インバウンドやオーバーツーリズムが我らが『パ・マル』にどのような影響を及ぼすのか。
是非とも読んでみたいものである。