『リズミックタウン』あらすじ② | 逢海司の「明日に向かって撃て!」

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家出したテールを心配しながら店で待つカール。
ラオも店にやってくるが、落ち着かないカールに自分もテールを探してあげるから待っていなさいと諭します。
入れ替わる様に店にやってきたリンは、メイがマウンキンのところへ養子へ行ってもいいと言い出したとこぼします。
カールはリンに子供は手放してはいけない、と伝え、自分もハンスとの離婚を考えていることを打ち明けます。
続けてメイも店にやってきて、そうこうしているうちに、ハンスに追いかけられたテールも店に戻ってきます。


ちゃんと話をしよう、と持ちかけるハンス。
テールはカールとハンスに座る様に指示し、何故離婚なんてするのかと二人に問いただします。
しかし、はっきりと理由を教えてくれない二人。
話を聞いていたリンがこっそりとテールに理由を教えてくれますが、それがきっかけでまたカールとハンスは口げんかを始めてしまいました。
自分の気持ちを考えてくれない二人に、テールは怒って気持ちをぶつけますが、その途中で苦しみだして倒れてしまいます。
慌てて駆け寄るハンスとカール。
二人に運ばれてテールは病院へ。


リンとメイも家へと帰りますが、途中でリンはラオに呼び止められます。
ラオはメイを利用するような記事を書いたために、街の人から責められてマウンキンの担当から降ろされてしまいました。
ラオはただ、この街を守りたかっただけなのに。
そんなラオが、過去の新聞を調べている内に見つけた事件についてリンに話します。


それは三十年も昔の泥棒の話です。
小さなコソ泥を重ねていた男がある人に恋をします。
その人と結婚したいと願った男は真面目に暮らすようになり、憧れの人とも結婚することが出来ました。
なのにお腹に子供が宿した彼女は、重い病気にかかってしまいます。
病気を治すためには莫大な治療費がかかることと、お腹の子供を諦めなくてはなりません。
どうしても彼女を死なせたくなかった男は、悪徳弁護士と名高い男の元から大金を盗んでしまいました。
しかし、彼女は手術を受けることを拒みます。
お腹の子供を、死なせたくなかったから。
彼女は子供を産み落とすと間もなく亡くなり、男は悪徳弁護士と警察の両方から追われる身となってしまいました。
そんな状況では、子供を一人で育てることなんて出来はしません。
男は世界一平和な街と言われるリズミックタウンの施設に、子供を託して姿をくらましました。


そして同じ時期に、同じ施設で育ったのがリンだったのです。
果たしてその大泥棒の子供がリンであるかどうか、確証はありません。
だけど、もしかしたら。とラオは教えてくれました。
ラオが去ったあと、メイと再び向き合うリン。
メイがお父さんに会いたいと願う気持ちも、リンには痛いくらいにわかります。
だけどメイは、リンが歌手として世界に羽ばたいていくのを邪魔したくなかったのです。
10年前、自分がお腹にいたために、リンは夢だった音楽祭に招待されたのに辞退しました。
もうリンの邪魔はしたくない、だってリンの歌が何よりも誰よりも大好きなメイだったから。
二人はたくさんの想いを秘めたまま、それぞれのクリスマスに向かっていくのでした。


翌朝、公園で一人佇むダボの元に、プレゼントの紙袋を携えたハンスが現れます。
カールと仲直りしたハンスは、テールへのクリスマスプレゼントを用意してきたのでした。
その報告に頬を緩ませるダボでしたが、ハンスの捜査の話に顔を強張らせます。

ハンスが追いかけている大泥棒は、かつては小さな盗みを繰り返すコソ泥でしたが、心を入れ替え真面目に働いていました。
しかし妻の手術代を得るために、悪徳弁護士から大金を盗んでしまったのです。
妻を亡くし、警察と悪徳弁護士から追われる身となった男は、この街の施設に子供を託して逃げました。
全てはハンスの推理でしかない話ですが、ダボは自分がハンスの追っている泥棒だということを認めます。
ハンスはダボが三十年前の大泥棒だということとは別に、ダボの正体を突き止めてしました。
ダボこそが、いえ、ダボと共に行動していたトナとカイ、この三人がこの街のサンタだったのです。
トナは路上で絵を描いて売る絵描きさん、カイは農家でお花作りの手伝いをしています。
ダボも、ボロボロの身なりをしていますが、実は街のワイナリーで働く職人さんでした。
三人はそうやってコツコツ貯めた貯金で、子供たちにクリスマスプレゼントを買ってあげていたのです。


それはメイの母親、リンが幼い時に公園のポストにサンタ宛ての手紙を出したときから始まりました。
逮捕をするのはイヴの夜が過ぎるまで待ってほしいと頼むダボに、ハンスも了承します。
そしてハンスはダボに、テールへのプレゼントをサンタとして届けてほしいと頼むのです。
ハンスが用意したのは、家族三人お揃いの手袋。
ダボはしっかりとそのプレゼントを受け取りました。
ハンスが去った後、公園にメイがやってきます。
身を隠すダボとトナ・カイ。
メイは公園に誰もないことを確かめると、あのポストにサンタへの手紙を投函しました。
メイが帰ったのち、ポストから手紙を取り出して何が書いてあったのかと確認すると・・・。
その内容に、三人はにこやかに笑いあうのでした。


ベッドで眠るテールを、心配そうに寄り添って看病をするカール。
ハンスも替えの氷枕を持って現れます。
最初はぎこちなくテールのベッドを挟んで座る二人。
不安に耐え切れなくなったカールがそっとテールの手を握ると、ハンスもその手を包み込むように優しく握りました。
ゆっくり、目を合わせて労わるように微笑みあうハンスとカール。
妖精たちが見守る中、テールも静かに目を覚まします。
家族が、一つに戻った瞬間でした。





続く(あとちょっとだから~~!)