そして迎えたクリスマスイヴの夜、トナやカイはサンタの姿で子供たちにプレゼントを配りに行きます。
ダボも約束通りテールの枕元にプレゼントを届けに行きました。
それからダボは音楽祭に向かうリンの前に、サンタの姿で現れます。
ダボがこの街のサンタだと知って興奮するリン。
ダボはメイがサンタへのプレゼントをリクエストした手紙をリンに見せました。
そこにはたった一言『ママ』と書かれていたのです。
いくらサンタでも、このお願いだけは叶えてあげることが出来ない。
そう告げられたリンは、メイを迎えに走るのでした。
一方メイは、マウンキングループのクリスマス会に参加するために、ロックが迎えに来てくれるのを待っています。
病状が悪くなったのか、マウンキンは運転手のロックを連れて車椅子でやってきました。
どうして良いか戸惑うメイ。
そこにリンがやってきます。メイは渡さない、と。
実は、メイをクリスマス会に招待したのは運転手のロックが勝手にしたことでした。
具合の悪くなるマウンキンに、どうしてもメイに会わせてあげたくて勝手にしたのだと。
メイとリンに部下のしたことを真摯に謝るマウンキン。
メイを養子にしたいというのは、勝手に周りが騒いでいたことで彼の意向ではありませんでした。
またこの街の回収問題もマウンキンから引き継いだ経営陣がしようとしたことで、それを知ったマウンキンが白紙撤回させたのです。
安心してこの街に住んでくださいと伝え、メイに今夜はクリスマスだから世界中の子供たちの元にサンタさんが来るよ、と伝えて去ろうとします。
そのときにメイがマウンキンを呼び止めました。
お父さん、と。
そっとマウンキンに近寄り、戸惑いながら抱き着いて伝えました。
お父さん、会いたかった、と。
その言葉にしっかりとメイを抱きしめるマウンキン。
なかなかマウンキンを許せなかったリンも、ちゃんと病気を治してくれと伝えます。
貴方はメイの父親なんだから、病気になんか負けたら承知しない、と。
マウンキンはその言葉とメイのぬくもりを胸に帰っていきました。
全てのプレゼントが配り終わると、ダボはハンスとの待ち合わせ場所の公園に向かおうとします。
トナやカイはダボに行かないでくれと頼みますが、罪を償わなくてはいけない、とダボは頑として譲りません。
二人にこの街のサンタで居ることを託し、ハンスの待つ公園に向かうダボ。
いつもの、ボロボロの服でハンスの到着を待っていると、リンとメイがやってきます。
メイがダボにクリスマスのプレゼントを渡しに来たのです。
中身は、老眼鏡。
いつも新聞を読むときに苦労したいたダボに、メイは老眼鏡をプレゼントしたのでした。
ダボはそのお礼に歌をプレゼントします。
優しく歌う子守唄のような歌を聞いたとき、リンはあることに気が付きました。
それは遠い昔、顔も覚えてないお父さんが歌ってくれた歌に間違いなかったからです。
ダボが父親だと分かったリンは困惑しますが、メイはダボに抱き着きます。
最初は戸惑っていたリンも、ダボと抱き合いながら再会を喜ぶのでした。
三十年も離れていた家族が、やっと巡り会えたクリスマスの夜でした。
『リズミックタウン』。犯罪の起こらない、奇跡のような街。
それは昔、戦争に巻き込まれ命を失った子供たちの魂が妖精となり、犯罪を起こそうとする人たちを止めていたから犯罪が起こらなくなったのです。
そんな奇跡のような街のクリスマスに、また一つ、奇跡のような出来事が起こったのでした。
終わり
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けっこうはしょりましたが、こんなお話です。
細かく感想を書いていくとまた長くなるので、今回はざっくりと。
とにかく、下條アトムさんの演技がすごかった。
感動的なシーンと言えばそうなんだけど、言葉で説明したらそんなに極端に感動するほどじゃないんです。
そんなシーンを下條さんが演じると涙がじわ～と溢れてくるのですよ。
なんでしょう、あれは。
そこまで感情移入してるわけではないのに、ふわっと涙が湧いてくる感じ。
もともとは急病で降板した役者さんのピンチヒッターで参加された下條さん。
でも彼が舞台の空気を作っていたと思います。
（こうなると、もともとの方が演じたときはどんな舞台になっていたのか、見てみたい気持ちが湧いてきますね）
あと、中山エミリちゃん。
アイドルな彼女しか知らなかったんですけど、とにかく歌声が綺麗でお上手！
びっくりしちゃいました。
意外とお母さん役も嵌ってましたけど、ちょっと彼女にはまだ10歳の子のお母さんは可哀想かな？
アフタートークを聞いてる限り、彼女も現場のムードメーカーだったのだろうな、と思いました。
また野久保さんに関してはじっくり書きたいと思うので、今日はここまで( ´艸｀)
うん、年末に良い舞台を観れたよ～～。