身体の中のたんぱく質は、全て一つ一つ固有の形を持っている。

たんぱく質一つ一つ特有の形が、そのたんぱく質の機能を決定づけている。

形が崩れてしまえば、そのたんぱく質の機能も失われてしまう。

 

では、その形はどうやって決まるのか?

 

たんぱく質を構成している、アミノ酸の配列によって決まる。

アミノ酸という有機化合物が、たんぱく質を構成する最小単位。

お腹の中で、たんぱく質が消化、分解されて残るもの。

このアミノ酸が幾つも鎖のように連なったものがたんぱく質。

身体の中のたんぱく質を構成するアミノ酸は20種類あり、

この20種類の内のアミノ酸がどう配列されているかで、たんぱく質の形が決まる。

 

この20種類のアミノ酸の基本的な構造はどれも同じ。

中心となる炭素(α炭素)に、4つの”部位”がくっついた構造となっている。

そのうち、以下の3つは全てに同じ。

  1. アミノ基
  2. カルボキシ基
  3. 水素

4つ目の、異なる部分である、”側鎖”の特徴が、

そのアミノ酸特有の特徴を決める。

 

例えば、この”側鎖”の部分の形が歪んでいれば、そのアミノ酸を持つたんぱく質も、

そのアミノ酸がある部分で、形が歪む。

 

他にも、”側鎖”が電気を帯びた状態になっているか否かで、

このアミノ酸が他のどのアミノ酸と仲良く出来るか否かが変わってくる。

似た者同士は仲良くしやすいもの。

アミノ酸が長ーく連なったたんぱく質が、くねくねしたり、折れ曲がった時、

隣に来るアミノ酸が、

自分とは全く違うタイプだと、反発してしまうけど、

似たタイプだと、仲良く隣同士が居心地いい。

 

電気を帯びたタイプのアミノ酸は、周りの液体の中の水の分子と仲良く出来る。

なので、そのたんぱく質の外側に集まりやすい。

逆に、電気を帯びていないタイプのアミノ酸は、水と仲良く出来ない。

なので、自分たちだけで、内側に集まってしまう。

 

そんな風に、

どのアミノ酸がどういう配列で並んでいるかで、たんぱく質の形が決まる。

 

じゃぁ、そのアミノ酸の配列を決めているものは何なのか?

 

それが遺伝子配列。