『南海ホークスの歌』は、数あるプロ野球球団の歌の中でも名品と言っていい曲で、灰田勝彦の張りのある歌唱も魅力的です。シンプルな曲調は戦後の焼け跡からの復興、そして経済成長へと向かう日本人の意思を象徴しているようでもあり、聴いているうちに心身に活力が漲ってくるのを覚えます。
この動画には新旧両バージョンが収められていて、灰田勝彦の旧録音から始まります。1980年代、私が難波の大阪球場で耳にしていたのは、おそらく複数の男声による新バージョンの方。そちらは時代に合わせてヤング向けと言うのか、ややソフトで軽快な調子に編曲されています。好みもあるでしょうが、個人的には若かりし頃の灰田さんの鋼の輝きを持った歌声に魅せられます。
〈旧録音〉
歌:灰田勝彦
演奏:ビクター・オーケストラ
作曲:佐々木俊一
作詞:佐伯孝夫
編曲:佐野 鋤
レコード発売:1952年
〈南海ホークスの歌〉
二、
三、
