胸を掴まれるような異教的な和音、陰のある音列・・。西欧の古典音楽には求めがたいしめやかな土の香りがする曲が集められた一冊です。名手のレコードで愛聴しているアクロンもブロッホも弾いてみたかった作曲家なので楽しみです。
東欧やユダヤの民族性は、元々日本人の耳には馴染みやすいところがあるように思いますが、これらは一流作家が譜面に書いた作品で、土着の雰囲気があると言っても高度な技術と感性が求められる音楽です。

所収作品の演奏。

ブロッホ:Abodah(Vn:Menuhin)

アクロン:Hebrew Lullaby(Vn:Heifetz)

アクロン:Hebrew Melody(Vn:Heifetz)