長文になってしまいましたが、最後まで読んでいただけると嬉しいです | 藤枝NEW青葉庭球倶楽部

長文になってしまいましたが、最後まで読んでいただけると嬉しいです

「一貴コーチだと気持ち良くラリーが出来た」

 

 

そう言ってきてくれた人が昨日いました。ありがとうございます。

 

 

ただ、これは当たり前の事です。

 

 

気持ち良く打てた理由が二つあります。

 

 

一つは、超格上が、格下とラリーをする時です。

 

 

コーチが、生徒さん、特に一般スクールだと、初級や生徒さんとラリーをしたり、

 

 

ジュニアだと、速くて重いボール、地面に落ちてから伸びのあるボールを

 

 

打ってしまうと、まだラリーが続かない選手や生徒さんの時に、スピンや

 

 

スライスをほぼ掛けず、尚且つ打ちやすいコースや打点に打ってあげます。

 

 

自分が、初級、上級問わず、女性の一般生徒さんとアップでラリーをするときは、

 

 

3球あれば、10分間のラリーが終われます。3球で足ります。生徒さんは

 

 

「コーチ、ミスしないので疲れました」

 

 

と言いますが、生徒さんも、3球ボールを持っていれば、十分足りるという事は、

 

 

生徒さんも、ミスをしていないんです。普段なら、10分で、20球以上ボールを

 

 

使用するところが、打ちやすいボールを打ちやすいコースに打てば、ミスなく

 

 

気持ち良くラリーが出来るんです。これが一つの理由です。

 

 

ただ、これは、伸びしろはほぼほぼ期待出来ません。

 

 

あくまで、選手の気持ちを良くして、調子を落とさない様にする為なので、これは

 

 

覚えておいてください。

 

 

二つには、ごくまれに、自分と歩調が合い、テンポや球筋が打ちやすい選手

 

 

がいます。

 

 

かなり格上の選手だとしても、たまにいます。

 

 

自分が苦手にしていたのが、自分と同じように、試合を動かしてくれなく、

 

 

相手から攻めて来ない選手。

 

 

ようするに、球は遅くて気持ち良く打てる半面、自分からも攻める機会が

 

 

多くなり、結果、自分のテニススタイルとは真逆の、自分が先に攻めてしまい

 

 

墓穴を掘るパターンです。

 

 

対して、歩調が合うのが、ストローク力があるのを得意としている反面、

 

 

ストローク力に頼り、展開が遅く、ボールを落としてまた速いストロークで

 

 

押し切ろうとする選手。

 

 

こういう選手が、自分の苦手としている試合を動かしてくれない選手、

 

 

もし自分が対戦したら、ほぼほぼ勝てない選手に勝ってきたら、自分は

 

 

勝てる可能性が高くなります。相性とでも言うんでしょうか。

 

 

これが、気持ち良く一貴コーチとラリーが出来た理由の一つです。

 

 

なので、気持ち良くラリーが出来て満足するときは、相手は相当な格上で、

 

 

かなり手を抜いて、打ちやすいボールを打ってくれている。

 

 

相手の練習には全くなっていない。そう考えて正解です。

 

 

一貴コーチは日曜日、準選抜の練習で、

 

 

「フォアーかバックか、打つ前に言って、尚且つ、言ったときには、

 

 

テイクバックをすぐにするように」

 

 

と伝え、一貴コーチも実際に皆と一緒に行い徹底していました。

 

 

自分も、打つ前に、「繋げる、攻める!」これを言うようにと行っていましたが、

 

 

現在言う選手は誰一人いません。まあ、それはいいとして、一貴コーチも、

 

 

判断を素早くするように!それを伝えたかったんでしょう。

 

 

さすが、一貴コーチです。(昨日大会は初戦敗退でしたが・・・)

 

 

皆さんに伝えたいのは、同じレベルの選手と気持ち良くラリー練習など

 

 

出来ないという事です。

 

 

格下なら、球が荒れます。

 

 

何処に飛んでくるか分かりません。

 

 

思う様な場所で打てませんし、打点もバラバラで動かされます。

 

 

かと言って、格上だと、球の威力もあります。

 

 

スピン、スライス、ボールの跳ねなど、見たことも無いボールが飛んできます。

 

 

同じレベルの様に感じている選手との練習でも、スピン量が多い選手、

 

 

スライス多用な選手、すぐにネットを取る選手、様々居るので、気持ち良く

 

 

打てるはずがありません。

 

 

でも、合同練習では、色々なタイプの選手達に、アジャストして練習をしなければ

 

 

いけません。これが合同練習の良い部分です。

 

 

悪い部分は、やる気が無い選手も中には日によって存在します。

 

 

そういう選手に、流されて、本人までやる気なく練習をしてしまう事です。

 

 

自分が、中3女子のツアーコーチをしていた時は、このブログでおなじみの、

 

 

当時中1の竜太郎を、主にヒッティングパートナーに指名していました。

 

 

理由は、中3女子の方が試合をしたら勝てます。まだ竜太郎はリーチが狭く、

 

 

試合中考える事も中3には劣ります。

 

 

でも、球の威力、スピン力や重さが徐々に男子の方が増します。

 

 

ただし、竜太郎は、ヘビースピンでは無く、ほど良く打ちやすいボールを

 

 

打ち、でも、スピンの効いたボールの重たさは、女子選手を想定したら

 

 

全国でも上位レベル。そういう球で練習をしていた方が、女子選手には

 

 

断然良いからです。

 

 

昔の伊達さんは自分が大学生の時は、インカレベスト16前後の選手と

 

 

練習をよくしていました。杉山愛ちゃんも、男子と日本に居る時は練習して

 

 

いましたが、日本ランキング100位前後で、自分は知らない選手と練習試合を

 

 

していました。

 

 

何故、女子選手は、男子の下位選手と練習をするのか?

 

 

プレーヤー同士で一緒に練習することが多い男子プロと違い、

 

 

女子プロテニスプレーヤーは、他の女子プロテニスプレーヤーと一緒に

 

 

練習することはほとんどないです。もし女子選手と練習をするしかないならば、

 

 

ツアーコーチも付けれず、ツアーを回り、大会会場での練習で、女子選手を

 

 

捕まえて練習をするくらいです。彼女らの練習相手は、もっぱら男性の

 

 

ヒッティング・パートナーで、その多くは下位ランクの男子プロプレーヤー。

 

 

女子のトッププロレベルのプレーヤーでも、男子の下位ランクのプロプレーヤー

 

 

には敵わない。そのため、他の女子プロテニスプレーヤーと練習するよりも、

 

 

そのほうが理に適っている。

 

 

そして、賞金だけでは食べていけない男子の下位ランクプロプレーヤーに

 

 

とっては、ヒッティング・パートナーとしての収入はとてもありがたい。

 

 

それと、女子とは違う、球の重さや伸びも、女子選手が男子選手と練習する

 

 

には欠かせない理由の一つです。

 

 

亜細亜大でも、女子トップレベルは男子の中堅以下と練習を監督が

 

 

指名して練習している風景が多々ありました。

 

 

男性の伸びしろの練習は期待出来ません。

 

 

女子選手を伸ばすための練習台です。

 

 

こうなると、男子選手には厳しい事を言いますが、選手として伸びていく事は

 

 

無理です。

 

 

何故なら、女子トップレベルとはいえ、男子選手には、球足は一見速くても、

 

 

ボールの重さが軽いので、男子選手は、気持ち良く打てます。ただこう言う

 

 

気持ち良く打てるボールばかりラリー練習していても、全く無意味で、

 

 

トップレベルの男子に混ざれば、この様な軽いボールでは無いので、

 

 

アジャストできず試合には上位までは勝ち上げれません。

 

 

何を言いたいかというと、気持ち良くラリーが出来る相手はそうそういません。

 

 

ましては、同レベルでは99,9%いませんし、マンツーマン練習なら、

 

 

沢山探して、お金を積めば、見つかるでしょうが、合同練習では、色々

 

 

なタイプの選手のボールを打って、アジャストしていく事が、質の良い

 

 

練習で、試合にも活かされます。

 

 

自分が、その選手のツアーコーチをしているのなら、調子を崩していたら、

 

 

打ちやすく気持ちよく打てる球出しで調子を上げて、調子が徐々に戻ってきたと

 

 

判断したら、ラリーで少しずつ動かしながら、回転量の多い球を増やして

 

 

打ちます。それでまた元に戻りダメなら球出しします。普通のラリーでも

 

 

大丈夫なら、普通に戻します。

 

 

ここでやっと、伸びしろが期待出来る練習が出来ます。

 

 

ここまで調子が上がれば、質の良いボールを打つ選手を探し、

 

 

マンツーマンで指導し、ヒッティングパートナーには、色々な球種や

 

 

コースに打ってもらい、選手はそれに対して、アジャスト出来る様にして

 

 

能力を上げていきます。

 

 

一貴コーチも、中3男子が、4月から1時間のプライベートレッスンを受ける様に

 

 

なりましたが、序盤は説明、中盤は球出し、後半はラリーで選手に

 

 

教えていました。

 

 

ラリーと言っても、選手が気持ち良く打てる様に、ボールの勢いを殺し、

 

 

死んだボールで尚且つ選手が毎回同じフォームで打てるようなボールを

 

 

返球しています。

 

 

こうする事で、選手は、気持ち良く打てて、新しいショットの習得にも役立ちます。

 

 

話がそれますが、昔、大坂なおみのコーチをしていた、バイン氏は、その前に、

 

 

セリーナウィリアム選手のヒッティングパートナーを務めていました。

 

 

バイン氏の選手時代の、世界ランキング最高は、1149位です。

 

 

男子の中では、通用しなかった選手が、当時、女子ではダントツの1位の

 

 

ウィリアム選手のヒッティングパートナーを8年も務めました。

 

 

バイン氏が言うには

 

 

「僕は、セリーナがこういう風に打ってほしいと言えば、それに従って

 

 

何でもするよ。他のプレーヤーの真似をすることもある。例えば、先日の

 

 

彼女の対戦相手は、サマンサ・ストーサーだったから、対戦前の練習で

 

 

僕はバックハンド・スライスをかなり打ったよ。」

 

 

ようするに、ヒッティングパートナーは、選手の調子を上げて、ポジティブな

 

 

気持ちにさせます。

 

 

途中で書いたように、伊達さんも、愛ちゃんも、日本男子でも100位前後の

 

 

選手をヒッティングパートナーに指名していました。日本のトップ男子では

 

 

無いです。

 

 

伊達さんが指名していた、インカレでベスト16前後の選手と、自分は対戦したこと

 

 

があります。

 

 

良く言えば、教科書に載っている様なボールを打つ。

 

 

悪く言えば、癖の無いボールで、ボールが他の男子選手より素直で

 

 

打ちやすく軽いので、トップレベルの男子選手は、気持ち良く打てて、

 

 

試合も思う様に支配出来る。

 

 

男子の中では、このランキングが限界だな。そういう選手でした。

 

 

でも、女子選手を想定すれば、女子選手よりも、ボールの速さや

 

 

重さはありますし、先ほどのバイン氏の話の様に、教科書に載っている様な

 

 

ボールが打てるので、選手の要求にも、器用に応えられるショットがある程度

 

 

打てる。そういう選手が、女子のヒッティングパートナーとして重宝されるん

 

 

じゃないでしょうか。

 

 

話をまとめます。

 

 

調子を崩したときや、新しいショットを習得したいときは、球出しメインで、

 

 

調子が戻りつつある、又は、ショット習得出来そうな状況だとコーチが

 

 

判断したら、ラリー練習を取り入れる。ただし、ラリーは、負荷の掛かる様な

 

 

ラリーや、ボールがまとまらず荒れるラリーでは無く、選手が気持ち良く

 

 

打てるようなボールを、球種はなるべく死んだボールで尚且つ、選手が

 

 

目をつぶっても打てるコースに打ってあげて、選手が何処の打点で打ち、

 

 

フォームはどの様なのがベストか?これを覚えさせる。

 

 

ラリーでも、ある程度打てる様になったら、色々なタイプの選手達と

 

 

練習をし、対応力を身に付けて、試合で実際に使用可能の様にする。

 

 

こういう形で、年間通して、選手は、強弱をつけた練習で鍛えていきます。

 

 

合同練習は、ストレスが沢山掛かる反面、色々なタイプにアジャスト

 

 

しなければいけません。

 

 

試合で勝つ為には、色々なタイプのボールを打つ選手達と、勝ち続ければ、

 

 

一日で、3、4試合行わないといけません。当然、アジャスト能力を練習から

 

 

養っていないと試合では勝っても一日1試合でしょう。2試合続けて、タイプの

 

 

違う選手には2試合目はアジャスト出来ず負けてしまうでしょう。

 

 

そういう面では、合同練習は、選手の意識次第で、質の良い練習が出来ます。

 

 

プライベートレッスンでは、伸びしろを期待する時と、調子を崩し、

 

 

調子を戻したいときに、自分自身のテニススタイルに合ったボールを

 

 

打ってもらうか、球出しをしてもらって、調子を戻す作業に徹する事もあります。

 

 

こういう風に使い分けて行います。

 

 

やみくもに練習をしても無意味です。

 

 

いつも自分が言うように、様々な選手達がいますが、ネットを越したボールを

 

 

ラリーで打ってくれれば、自分はどんなボールも追いかけて、アジャストして

 

 

いこうと努力します。ラリーが飛んできてくれるだけで十分ありがたいです。

 

 

どんな練習相手でも、相手に感謝の気持ちは忘れない様に。

 

 

その部分を選手は理解して取り組んで下さい。