- ルウとおじいちゃん/クレール・クレマン
(2008 講談社 藤本 優子 訳) - ¥1,470
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『僕僕先生』 の続編が読みたくなってヨガ帰りに書店に寄ってみましたが、大きな店ではなかったので置いてなくてガッカリ。
でも、最近新刊情報やら全くチェックできてないところへ、色々と目の当たりにするとおお、こんな本もあんな本も、と欲しいものばかり増えて困ってします。
結局、そんな中で「わたしを読んで!」と訴えてきたこのコをお持ち帰り。
あっという間に読んでしまいそうなので迷いながらも商品券があるから、とか自分に言い訳しつつ、今年は(今年も)積読消化と決めたはずなのに、やっぱり気がつけばどんどん本が増えていく…
しかし、しか~し、コレがまたいい本なんです!
衝動買いながら、訳者は前からチェックを入れていたハヤカワepiブックの『テロル』と同じ方☆(この本については7kichi
さんが記事にされてました。)
「涙は心のおふろ」なんて言葉が本書のなかに出てきますが、ついクライマックスのシーンではぽろぽろ、ぽろぽろ。
「老い」をテーマにした優れた作品に与えられるクロノス賞を受賞した作品だとか。
ふりがな付きなので小学生くらいの子どもさんから読めると思います。
心臓の弱いおばあちゃんと、何も紙に書き残しはしないけれど「詩人」のおじいちゃん。
今は友達になったママとパパ。
おじいちゃんは働いているママと暮らしているルウと弟のテオを「田舎」(といっても本当は小さな庭なんだけど)に連れていっては、ひまわりたちに水をやりながら号令をかけたり、わたしたちになぞかけ遊びをしたりする。
「お日さまが、ゆっくりと草原におりていく
長い肢、すらりと伸びた首の
あざやかな色の女王たちが、遠くからやってくる
ゆらゆらと歩きながら夢を見ている。」
さて、これは何の動物?
そして、おじいちゃんが住んでいる建物の角にあるカフェ「ドルチェ・ヴィーダ」で、おじいちゃんが仲間とカード遊びをするのをながめるのが大好き。
「この嬢ちゃんはな、子どもじゃない。ルレットというんだ。」
「ルレットはな。」おじいちゃんが仲間たちに言った。「わしの幸運の女神なんだよ。」
いつものようにドルチェ・ヴィーダから帰ったある日の午後、おばあちゃんはお昼寝から目が覚めなかった。
そして、おじいちゃんは死んでしまった。
少なくともルウの知っているおじいちゃんの心は。
おじいちゃんはもう誰にも「詩」を語らないし、カード遊びもしない。
ただ、誰も何も見ず、毎日座っているだけ。
ママがおじいちゃんをホームへ入れると決めた。
そんなところに入れたらおじいちゃんは絶対元には戻らない。
そして、ルウはおじいちゃんを「誘拐」しようと決意する…
著者はパリ生まれの雑誌の編集者で、夫と子どもたちとともにパリ近郊に係留された船で暮らしているんだそうです。
いいなあ、そんな暮らし。
この本の前に読んだ『ただマイヨ・ジョーヌのためだけでなく』 と同じく、ツール・ド・フランスに出場した人物が登場したのには、ひとりニヤニヤしてしまいました。
nanika さんじゃないけど、こんな偶然が大好きです。
なんだかamazonでは画像がうまく表示されてませんが、本当はこんな表紙。
コレもそのうち読みたい。
テロル(ハヤカワepiブック・プラネット) (ハヤカワepi ブック・プラネット)/ヤスミナ・カドラ
¥1,890
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