F1中継で序盤戦だけでもとフジテレビNEXTへ加入したら、ブンデスリーガ放映中。折角の機会なのでドルトムント戦を観てみる。
香川の先制ゴールで3-0快勝のドルトムント、戦い方が変わってる。
フォーメーション4-1-2-3は昨年の東京と同様も、香川も配された「2」の役割が全く異なる。
東京の場合はインサイドハーフ。
攻守のリンクマンで広大な中盤を駆け回るため攻撃の貢献度は低く、基本的には前の3人でいってこいパターン。
ドルトムントは最近で言うところの2シャドー。
基本的に下がることはなく、もはやフォワード。相手との力量差を見切ってか、前後5:5の攻守分業スタイルを敷く。
前のフォワード5人でシュツットガルト・ディフェンス陣を推し込む姿は、Jリーグで言えば広島や浦和のやり方に似ているが、決定的に違うのはウイング。ドルトムントはフォワード専従で、広島や浦和はウイングバックがキツイ上下動を繰り返す。短絡的に言えばドルトムントの方が効率は良い。
だいたい前に5人居れば誰かしら1人はフリーになるもので、シュツットガルトが4バックだったこともあり、ドルトムントは特にファーサイドで生まれるこのフリーな1名を効果的に使って攻撃で圧倒する。香川の先制点はまさにこの形。まあ、東京がよくやられる形。
当然アンカーのヴァイグルの周囲には広大過ぎるスペースが空きまくっていたが、ドルトムントは攻守の切り替えがとんでもなく早く、ボールを奪われた瞬間に前の5人がプレッシャーを掛けてシュツットガルトは前に出ていけない=スペースを突かれることもない。
もちろん90分間の中では「シュツットガルトの時間帯」もあるわけだけど、それをチームとして感じ取った際には前の5人もしっかり下がって凌ぐ。この共通意識はクチで言うほど簡単ではない。
前後5:5攻守分業スタイルということで、後ろの5人の役回りもなかなかオモシロイ。
まず前線への配球元はプレッシャーの厳しいアンカーではなくセンターバック。東京に通じるものがある。
そしてサイドバックは攻撃性を求めらておらず、上がり過ぎずサポート程度。守備にリスクが発生しないし、何より「一番後ろから駆け上がって、相手ゴールライン付近まで突破してクロスする。」との、言い変えれば最も効率の悪い攻撃パターンを排除する。
今はわからないけど、ヴェンゲルさんがそのやり方だった。徳永・小川も突破力に特徴を見せるタイプではないだけに、ヒトを見ればこのやり方もアリ。
勿論これをこのままバイエルン相手に実践するとも思えないが、フォワード、サイドアタッカー、サイドバックに気の利いたセンターバック、抱える選手特性から言えば東京にハマりそうな。東京がやると、どうしても割り切れず2シャドーが下がって難しいかな?

