自国開催外で決勝トーナメント進出を決めた歴史的な・・・云々
と書き出そうかと思ったけど、想うところはそういうことではないと気付く。
僕等のJリーグ、その代表体である彼等が
あの神経をすり減らす真剣勝負の中で見せてくれた
『ホンモノで明確な闘う意志』に対して心の底から感動し、誇りに想っているわけですよ。
巧いけどムラっ気があって勝負弱かった松井が、
縦の推進は力強くも華奢な感が拭えなかった長谷部が、
三ツ沢でのホームラン・クロスから始まった我々の長友が、
あのタフなゲームを制して偉大な結果を勝ち獲ってみせたのだから
こんなに嬉しいことはない。
立ち上がり10分はどうなるかと思ったけどね。
先手を取るべく積極的に前へ出たものの完全に裏目、
DFラインと中盤の間の危険なスペースを
トマソンやロメダールに攻略し続けられる。
前節まではアンカーに阿部を配して
そもそもスペースを消してしまう作戦だったところで、
ここに来てのダブル・ボランチ。
相手2列目から飛び出しに対して誰がケアするのか曖昧になってしまった。
結局これは再度アンカーを配置する形で対処したけど、
ゲーム中の極短い時間で、
しかも声が通らない環境下で実践してみせたのは立派。
そしてゲームの流れも少しばかり日本に味方したというか、
修正直後に大久保クロスから松井の決定機、
立て続けに松井スルーパスから長谷部ミドルが生まれて
デンマークにバランスを意識せざるを得ない(引かざるを得ない)状況に持っていけた。
そこに加えての2本のFK弾だったから、あれで完全にデンマークのペースが崩れた。
遠藤のFKなんて普段のリーグ戦で観ているものだよね。
Jリーグだってやるんですよ、世界の皆さん!って話で。
本田の1本は・・・
「大舞台で苦しいときにこそ違いを見せつけた」という意味で
名前を残す偉大な選手になれる可能性を示してくれたと思う。
存在を完全に消されたオランダ戦を経て期するものがあったようで。
前線でのボールキープを含め、
この1戦で彼の移籍金はまた数億円値上がりしたことでしょう。
こんなことは終わった今だから言えるわけだけど、
勝負は2-0の時点で決していたのかも知れない。
デンマークがいよいよ前へ出ざるを得ない状況となったことで、
その後は岡田監督が、というか日本が
当初目指したパスワークを存分に披露するに至れた。
但しそれが直ちに
「日本も勇気を持ては十分前へ撃って出れる。」という評価には繋がらないでしょう。
デンマークがあれだけ前掛かりになっていたし、疲労もあったしね。
それでも『日本人らしいフットボール』に対する
指針のハシリくらいは見え始めているのかも知れない。
勤勉な守備から入る試合運びと、アジリティやセットプレーを武器にした攻撃。
そして持久力。
守備的過ぎる、かどうかは大会後に色々議論されていくんでしょうが。
岡田監督の当初想い描いた理想から
少し現実に則したアレンジがかかっているとは思うけど、
日本化のヒントは提示してくれてると思うな。
さて次は中3日で決勝トーナメント。
相当キツいでしょ。。。
このゲームでも日本の足は後半20分で止まり始めてたから。
ここから先は真の意味での総力戦だね。
もう少し、1つでも多く、このシビレル真剣勝負を当事者として見ていたいものです。
やったねニッポン!がんばれニッポン!(そして韓国もね。)