通勤途中の通りにたたずむ家々

その様子から、家族の変化を垣間見ることがある

ある新しいお家があり、住んでいるのは高齢夫婦世帯だろうか

庭には数々の花々 桜やつつじ ハウスの野菜 果樹などなど

そこを通るたびに車窓から季節を感じる数秒間である

 

その内に、居間から外を眺めていた奥様を見かけることがなくなった

庭の手入れも行き届いてない感じがするようになった

暫くすると居間のカーテンも閉じてしまい

ご主人を見かけることもなくなり

残されたのは、草木が生え放題となった庭

 

ある日、庭に重機が入り一気に更地になった

近い将来の自分達の姿か

今後増えていくであろう社会の姿か

全く見ず知らずの家庭のことではあるが

寂しさと切なさを感じる風景であった