ある旅人が森の中を歩いていると

一人の木こりが一生懸命に木を切っていた。

 

旅人は、木こりが一所懸命切っている割には

木がなかなか切れないのを不思議に思い

木こりののこぎりを見てみると

随分と刃こぼれしているようだった。

 

そこで旅人は

「木こりさん、そののこぎりは随分と刃こぼれしているようだから

ちょっと手を休めて、のこぎりの刃を研ぎ直してから切ったらどうですか?」

と言った。

 

木こりは

「忠告はありがたいが、今、木を切るのに忙しくってそんな暇はないんだ。」

と言って、ボロボロののこぎりで木を切り続けた。

 

「愚かな木こり」とか「木こりと旅人」というタイトルで知られている寓話らしい。

ノコギリが、錆びついた斧に置き換わっている話もある。

出典はイソップ寓話とも聞く。

 

本日、毎年恒例の健康福祉部との意見交換会を行った。

その中で出た話である。

ビジネスセミナーでもよくたとえ話として用いられているとか。

"今"にとらわれすぎていて、「刃を研ぐ時間」「刃を研ぐ重要性」

を認識できているどうかということ。

 

看護職確保と定着、人材育成、感染対策、看護協会活動しかり

ものごとの本質を捉える話である。

 

健康福祉部長との意見交換会は、和やかな雰囲気で行われ

前向きかつ具体的な対応をいただけるとの、手ごたえのある場であった。