関東地方も昨日、梅雨入り。

例年より14日も遅れたそうだが、梅雨明けも遅れるのかな。



先日の『関心領域』がいまだに心に重くのしかかっているが、関心はありながらも何も出来ない自分がもどかしい。



そんな今、この台湾映画『オールド・フォックス 11歳の選択』を観たくなったのは、『青春18×2』の爽やかな余韻から。






舞台は台北の郊外とおぼしき街。

11歳の少年リャオジエは、料理店で働く父親と二人で慎ましく暮らしている。

理髪師だった亡き母親の夢を叶えるべく、いつか自分たちの家と店とを買おうと日々倹約してお金を貯めている。




そんなある日、雨でずぶ濡れになったリャオジエは地主であり家主でもあるシャという男の車に乗せて貰う。



シャは、このリャオジエをなぜか気に入り、リャオジエもこの「オールド・フォックス」と呼ばれている男に物怖じせず接し、二人の交流が始まる。




時は、1989年1990年とまさにバブル期。

台湾でも、日本と同時期にバブル景気に沸いていたんですね。



そして、バブル末期の悲喜こもごも。

街並みも、家の中も、昭和の日本を彷彿させるレトロ感いっぱい。




貧しい生活から、地主となったシャの生き方は、

リャオジエの父親とは真反対の生き方であり、

リャオジエはシャから何を学んだのか。



リャオジエの父親の幼馴染みとして、

門脇麦が出演しているが、初めてのシーンではそれが門脇麦とは気付かなかったほど、現地の人になりきっていました。



雨の日のシーンが多く、梅雨時の設定かなと思いきや、クリスマスやら春節やら言っていて、さすが南国の冬だなと。



結局、リャオジエはどんな選択をしたのか⁉️



ラストシーンで現在のリャオジエとおぼしき人物が登場するのだが、

そこまでの経緯は観る人に委ねられているのか。

もっと知りたいと思うのは私だけではないと思う。



台湾映画、これまた余韻の残る作品でした。