韓国映画『コンクリートユートピア』、昨年夏に韓国で公開され、とても話題になっていた作品で日本での公開を楽しみに待っていました。





新年1本目の映画はこれ!と

1月5日の公開日を待っていたところに、

1日夕方に起きた能登半島大地震。




未曾有の大災害でソウルに唯一残ったアパートを舞台に、生き残りをかけた選択。

極限状態に陥った人々の心理。

人間の本性をあぶり出す闘いを描くこの作品は観ていて苦しくなるほどでした。




そして、今まさに能登地方で避難所生活を余儀なくされている人々のいる現実に胸が痛くなりました。




映画はフィクションですから

突っ込みどころも満載ですが、

世界規模の大災害でどこからも支援が来ないとなったら、どうやって生きて行くのでしょう。



この作品、

今この時期に、よく公開されたなと心配になりました。




かつて東日本大震災の直後に

『ヒアアフター』が津波のシーンが問題で上映打ち切りになったことを思い出し、

またそのようなことが無いことを願うばかり。




次第に狂気を表していく住民代表の男にイ・ビョンホンはいつもながらの熱い演技。

その男に傾倒していく青年にパク・ソジュン、その妻にパク・ボヨン。

極限状態の人間を演じるのは、凄まじい熱量です。




それにしても、

自然災害に対する人間とは無力なものですね。




能登地方の一日も早い復旧を心から祈ります。