ヘルシーな印象が強い蜂蜜だが、海外産の中にはまれに中毒を起こすものがある。花の中毒物質のせいだ。先月発行の専門誌に、東京の病院の患者発生報告が掲載された。専門家は「冬休みの海外旅行シーズンを機に万一に備えて症状や対処法を知っておくほうが安心だ」と助言している。
報告によると、東京都内に住む60歳代の女性が、東南アジアで購入した蜂蜜をお湯に溶かして飲んだ。30分後、呼吸困難や視覚異常などの状態に陥り、数時間後には歩けなくなったため、救急車を呼んだ。嘔吐(おうと)や下痢はなかった。
蜂蜜には、ツツジの仲間が持つ中毒物質グラヤノトキシンが入っていることがある。茶さじ数杯程度でめまい、血圧低下、心拍の異常などを起こす。もともと野生の蜂蜜を食べる習慣があるトルコの黒海沿岸部での発生が多く「マッドハニー病」と呼ばれている。患者数の統計はないが、世界中で症例報告があり、トルコなどで生産された蜂蜜が、流通の国際化によって世界各地に広がっていると考えられている。
専門誌に報告した国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)によると、都内の女性はこの病院で治療を受け回復し、翌日退院した。食べた蜂蜜の産地は不明だった。診察した稲垣剛志(たけし)医師によると蜂蜜中毒は生命にかかわるほど重症化する恐れはほとんどない。よく効く拮抗(きっこう)薬があるので、蜂蜜を食べた数時間後に気分が悪くなった場合は、早めに病院に行き「蜂蜜を食べた」と医師に告げるよう助言する。
日本では、1966年に長野県で集団中毒があったという報告しかないが、海外旅行やネット通販の普及などで今後増える可能性がある。欧州でも、研究者が「近年、ネット通販でグラヤノトキシンを含む蜂蜜などが売られている」と警鐘を鳴らしている。
~asahi20130/14
自然界のものには、毒もあり薬効もあります。
国内産が安全とも言えないのが今の時代。
毒の部分を取り除く技術があればGoodニャ~
たしかなものをえらびましょうニャン