こんにちは。安齋商店 総務担当 嫁です。

今回ブログマガジンは、北軽井沢蒸留所訪問記の第3段をお届けいたします。

 

前回のメルマガ発行から一か月の間に嬉しいニュースが聞こえてきました。

第18回フェミナリーズ世界ワインコンクール日本蒸留酒部門(ジャパニーズ ニューメイクスピリッツ)において、北軽井沢蒸留所のニューポットが金賞受賞されたそうです。

ワインの本場フランスでTOP5に入る世界的知名度の高いコンクールで、日本産蒸留酒部門は2022年に新設されたばかりです。

結果をみていると、当店オンラインショップでご案内している長野県芙蓉酒造協同組合からクラフトジンYOHAKU(よはく)も日本蒸留酒部門(ジン)で金賞を受賞していました。

日本酒部門(純米大吟醸)では永井酒造さんの水芭蕉も!

みなさんおめでとうございます!!

 

クラフトジンYOHAKU(よはく)のご購入はこちらから

 

それでは、前回の続きに戻ります。

蒸留(ディスティレーション)についてお話を続けましょう。

1.製麦 2.糖化 3.発酵 4.蒸留 5.熟成 の4.蒸留です。

小人のかわいいポニッとした三角帽子のような形の大きなポットスチルを映像や画像でご覧になったことがあるのではないでしょうか。

北軽井沢蒸留所に入った時にはその姿が見えず、キョロキョロしましたが、それらしいものは見つけられませんでした。

製麦の機械、糖化槽、発酵槽と説明が終わって、こちらへ・・と案内された部屋にも見当たりません。あれ?どこかな?違う部屋なのかな?

坂本さんが指さす上の方に目を向けると、ありました!小さな小さな可愛いポットスチル。

 

このポットスチルが北軽井沢蒸留所の肝となります。

ポットスチルといえば銅製が普通なのですが、その理由として銅には気体中の硫化臭を吸着する作用があること。でも液体部分には効果がないという仮説のもと、銅とメンテナンスしやすいステンレスのハイブリットポットスチルをつくろうと坂本さんは奔走します。

紆余曲折ありながらも初のハイブリットポットスチル設計図を請け負ってくださる蒸留器メーカーと出会い、そしてそれを形にする板金加工会社と出会い、その奇跡の必然の出会いがこの小さな小さな可愛いポットスチルを現実に生み出しました。(想像を絶する壮大なプロジェクト。こんな数行で終わらせるなんて申し訳ないです・・・)

 

発酵させた液体を沸点の差を利用して分離し、沸点が低いアルコール分だけを抽出、このポットスチルを通し水で冷却して再び液体にします。北軽井沢蒸留所での蒸留は主に2回。アイリッシュでは3回蒸留されますが、2回より3回蒸留する方が不純物が減ってよりクリアに、アルコール度数も高くなります。北軽蒸留所では2回、しかも沸点の低い標高が高い場所で造ることによってわざと不純物を残すようにと考えられています。不純物の中に旨味もあるからです。3回蒸留したものも純度が高く美味しいので造ってデータをとり今後に活かされるそう。

 

※スマホの画面に写っているのはタンクの中の様子です。銅管の中を気体が通って、その周りに水が入っていて冷やされる構造です。

 

ここで抽出されたアルコール分がニューポット(蒸溜後に排出される樽詰め前の原酒)です。

北軽井沢蒸留所では、このニューポットもヘッド(蒸留し始めた初期のもの)、ハート(ヘッドの後にとれるもの)、テイル(最後にとれるもの)で分けて抽出し、それも商品化しています。こういう商品を出している蒸留所はとても珍しいです。

 

安齋商店オンラインショップにHead & Tail(白ラベル)100mlとHeart of Heart(オレンジラベル)100mlの2種類が紹介されていますので、チェックしてみてくださいね。

 

次回で北軽井沢蒸留所訪問記5.熟成 について書いて終わりになります。

注目度が高いのでご存じの方も多いのですが、オーナーズカスク制という面白い取り組みもされているので、そのことについても触れたいと思います。

 

北軽井沢蒸留所 Head & Tail(白ラベル)100ml
¥3,850

2回目の蒸留で気化を始め最初に出る液体がヘッド、ハートの後にテイル。 

通常ヘッドとテイルは次回の蒸留に使用しますが、その部分をブレンドした商品です。

 

北軽井沢蒸留所 Heart of Heart(オレンジラベル)100ml
¥4,620
ハートの中でも特に華やかな部分を取り出しております。

1度の蒸留で得られるハートの約1/30をボトリングした非常に贅沢な商品です。


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今後の試飲会の予定です。

 

2024年6月8日(土)、9日(日):土田酒造(群馬県川場村)

2024年7月6日(土)、7日(日):土田酒造(群馬県川場村)

2024年7月13日(土)、14日(日)、15日(祝月):調整中

2024年7月20日(土)、21日(日):土田酒造(群馬県川場村)

2024年8月10日(土)、11日(日):浅間酒造(群馬県長野原町)

 

開催時間:午前10時~午後6時