樽酒(鏡開き)について

新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞ安齋商店を宜しくお願い致します。
新年という事もあり、今回はお祝い事によく使用される樽酒(鏡開き)について説明したいと思います。

「鏡開き」とは、新年の仕事・行事初めの儀式の一つで「鏡」は円満を、「開く」は末広がりを意味します。昔、武家では正月に鏡餅を供え、正月11日にこれらを割って食べるという習慣があり、これを「鏡開き」と呼んでいました。現在でも家庭や事務所で年の始めに鏡餅を供え、一年の健康と発展を祝って供えた鏡餅を食べる「鏡開き」が正月の行事として受け継がれています。酒樽の蓋を開く神事も「鏡開き」と呼びます。

鏡開きには鏡(樽)を開くことによって、これからの運が開けるという意味があり、酒樽のふたを「鏡(鏡板)」とよぶので、鏡開き。鏡割りともいいますが、“割る”は縁起が悪いので代わりに末広がりの意味がある“開く”が使われるようになりました。そのため、お祝いの場には欠かせないものとなり、年初めに限らず結婚式などのお祝い事やめでたい席を盛大に盛り上げるために行われる行事の一つとなっています。

鏡開きには、菰冠(こもかぶり)と呼ぶ、装飾用の菰(こも)を巻いた樽を使います。
菰樽(こもだる)⇒藁(わら)で織った菰(こも)を巻いた酒樽の事で、江戸時代お酒を輸送する際に樽を傷めないように菰を巻いたのが菰樽の始まりと言われています。現代では銘柄が目立つ様にデザインを凝らしたものも多く、銘柄のアピールや、場の雰囲気を盛り上げるのに一役買っています。※注メーカーによっては菰の素材が、藁の他に樹脂などの場合もあります。

菰樽は木を使用した大樽に4斗(72L)、2斗(36L)、1斗(18L)というサイズがあり、豆樽と呼ばれる菰を巻いた中身が陶器やガラス容器のもの(1.8L)もあります。木を使用した菰樽の注意点は日数の経過とともに杉の香りが強くなる為、本来の風味を楽しむ為には早めに使い切ることが重要です。使いきれない分はペットボトルや瓶に詰め替えて冷蔵庫で保管して頂くことをお勧めします。一般家庭や一般飲食店では18Lサイズでも、とても使い切れませんので雰囲気を味わうのであれば豆樽がお勧めです(但し、中身のお酒は杉に触れないため樽香はつきません)
大樽の大きさ

こうしてみると大樽はとても量が多い事がわかりますね。ちなみに外見はそのままで中身を減らした上底樽と呼ばれる【樽の底板が通常樽よりも上の方に位置する】樽もあります。

豆知識として・・良く映像でも見かけますが、鏡開きの際に木槌で叩いて蓋を開けているように見えますが実際には載せてある蓋を叩いているだけです。実際に数回叩いたところで蓋は頑丈に作られている為、割れません。

 

 

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