------------ INDEX ------------
1. ジャパニーズウィスキー#2
2. イベントのご案内 土田酒造試飲会
--------------------------------

サントリーさんの角瓶ハイボール戦略により2008年を境にウィスキー販売量は増加に転じました。実は2000年以前にもハイボール戦略はサントリーさんが“デカハイ(サワーの様に大きめのタンブラーでハイボールを提供する)”というコンセプトを業務用市場で展開しておりました。しかし、このハイボール提供スタイルは定着することなく、やがて消えていきました。完全に定着することが無かったのは、1銘柄ではなく、いくつかの決まった銘柄からお客様が選ぶスタイルだったので、どの銘柄にフォーカスをあてるかがぼやけてしまったからではないかと私は思います。当時ウィスキー販売量が年々減少しておりましたから、“杯数を稼ぐ=ウィスキー消費量を増やす”は確かに重要でありました。以降、角瓶を使用したハイボール(以下、角ハイ)が世間一般認知されるまで日本におけるウィスキー販売量は減少の一途を辿ります。

2001年にWWA※の前身であるベスト・オブ・ザ・ベストというコンテストでニッカ余市10年シングルカスとサントリー響21年がトップを独占、2007年にはWWAワールドベストにニッカ竹鶴21年、サントリー響30年が選ばれました。2000年代に入り世界的コンテストの受賞がすぐに日本全体のウィスキー販売量の増加にはつながりませんでしたが、角ハイの定着以降は順調に販売量が増加。2014年に始まった朝ドラ〈マッサン〉の影響も手伝って、2015年からはより一層販売量は増加し、コロナ禍に一旦は減少したものの現在は再び増加傾向にあります。

ウィスキーファンには嬉しい状況になった反面、国産ウィスキーメーカーによる数々の世界的コンテストの受賞により急激な購入増加による原酒枯渇⇒販売量制限⇒メーカーの意図していない価格の高騰⇒ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのような投機目的と思われる事象、転売⇒模倣品の横行などジャパニーズウィスキーというブランドが傷ついてしまう事例が目立つようになってしまいました。

そもそも日本には酒税法という法律があるものの、ウィスキーの定義の細かい部分はかなり緩く、模倣品が横行してしまうのも仕方ない状況でした。罰則はないものではありますが【ウイスキーにおけるシャパニーズウィスキーの表示に関する基準】が2021年、日本洋酒酒造組合(日本における大部分の洋酒メーカーが加盟している)により制定され、今後はジャパニーズウィスキー全体の品質並びに価値の向上に繋がり、将来的に安定的なウィスキー市場になってもらえれば個人的に嬉しく思います。

日本のウィスキーの父と呼ばれるニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝氏がご存命であったら現在のジャパニーズウィスキーの活況にどのようなお気持ち、お考えであったか
興趣が尽きないところであります。


※ワールド・ウィスキー・アワード・・英国のウィスキー専門誌〈ウィスキーマガジン〉の発行元が主催するウィスキーのコンペティション。エントリーされるウィスキーはカテゴリーごとに世界各国の代表が選び抜かれ最終審査で世界最高峰〈ワールドベスト〉の称号を競う


************* イベントのご案内 *************

ウイスキーとは違いますが、お知らせさせてください。
5月に続いて第二弾!土田酒造さんの試飲会を開催いたします。
仕込みが忙しい時期は開催できないので、弊社リニューアルオープン2周年記念イベントとして再度お願いしました。

7月15日(土)、16日(日)、17日(祝月)
そして、スペシャルゲスト ゆもみちゃんも16日(日)午後に登場します!
是非遊びにおいでください。
(詳細は随時インスタ等でお知らせいたします。)

 

************************************

 

安齋商店メールマガジンでは、不定期でメルマガ会員限定特別販売など行っております。

ぜひこの機会にご登録ください!

ご登録はこちらから

 

 

安齋商店オンラインショップはこちらから
安齋商店オフィシャルサイトはこちらから