小さなスナック -16ページ目

小さなスナック

宿題が終わらない

今、アメリカ合衆国内の話題は
1965年のパウロ6世以来4人目の訪米になる
ローマ法王 ”Pope Francis”一色。
USハッシュタグも”pope”だらけ。
全米のみならず、ローマ法王をひと目でも見たく
南米ブエノスアイレスから歩いてやってきた少女の話も含め
キリスト教圏内では絶対的な壮大な影響力。

いや、何が凄いって
アメリカとキューバ国交回復仲介をしたのがローマ法王。
で、今回初めてキューバを訪れて盛大なミサの後、
その足で50年ぶりの訪米ってさ。

で、何でTupacのChangesなのよ?って。

2009年当時のバチカン、ローマ法王庁認定の曲が
この”Changes”。
選曲基準は「人の良心に働きかける曲であること」

両親共にブラックパンサー党の関係者の
複雑な家庭環境。
ドラッグ、撃ち合い、教育整備もされていない
周囲はギャングだらけの貧困エリアで生まれ育ち、
Pac自身も死ぬ前から銃撃にドラッグ売人に名誉毀損に警官への暴行と
リアルなギャングスタイメージそのままで生き急いだPacの死は
Tupacのイメージのままわずか25年の人生、
親友でもあったマイク・タイソンのボクシング観戦後に撃たれて死んだ。
1996年9月のラスベガスで死んだ。

"Death of Tupac"の見出しで全米中のメディアが
ニュースで流しラジオはTupacオンリーだったのを
強烈に覚えている。
確か、ダウンタウン周辺のセキュリティも厳しくなったような。
抗争防止の為に。
それでもあっちでもこっちでも抗争死人は変わらず毎日だったけど。




未発表曲のリリースの中で
”作られた”全てのイメージを覆したリリック。


   誰もが人種差別主義者に見えてくる誤解から生じた憎しみは、
   人種同士の醜い争いを引き起こす
   俺達がこんなに虐げられているのは何故だ
   ここよりマシな場所があるはずさ
   無駄な時間をすごすのはヤメよう
   人間の心から邪悪を取り除けば、
   誰もが俺達に正当に接してくれるはず

   今夜こうしてる間にも黒人も白人も
   どこかで同じようにドラッグやってんだから
   そして俺たちが唯一落ち着ける時が
   互いを殺し合う時だけなんて理不尽だ

   ありのままの自分でいるには勇気がいるけど
   俺達は互いにいたわり合わなきゃならない
   この世に生まれてきた人間は誰もが神様から命を授かったのに

   We ain't ready, to see a black President,
   It ain't a secret don't conceal the fact.
   俺達はまだブラックの大統領を目にしてない
   誰もが知ってることだ 真実を隠すな
   この国の刑務所はどこも囚人で溢れてて
   その大半が黒人なんだから

   いつまでたっても変えようのないこともあるんだ
   どんなに違う生き方を示してやったところで
   ドラッグから足を洗えない連中が大勢いる
   そんな時母親は何してやれるんだ?
   ありのままの自分でいるのが一番だと教えても分かってくれない
   だから手っ取り早い方法を選んでしまうんだ
   汗水流して働いた金じゃないんだろ
   「今日は儲けたぜ」
   でもその金は汚い方法で稼いだ金だ
   子供にドラッグ売りつけて
   「俺には金が必要だ」
   それが現実なんだ

   We gotta make a change
   It's time for us as a people to start makin' some changes,
   Let's change the way we eat, let's change the way we live
   and let's change the way we treat each other
   You see the old way wasn't working so it's on us to do
   what we gotta do, to survive.
   俺達は変わる必要がある
   みんなで力を合わせて世の中を変えようぜ
   まずは食い物を変えて
   それから生き方を変えるんだ
   そして互いの接し方を変えていこうぜ
   昔のままのやり方じゃダメだってことはわかってんだろ
   この世の中を生きぬく方法を俺たちで考えようぜ



死後1998年にリリースした
この曲をバチカンの認定曲と選んだ2009年は、
Black President、オバマが誕生した年。
オバマが大統領選挙中に米国内に訴えかけていたイシューのひとつ、
”Changes”は
すでにTupacによって世界中に訴えかけていたって事。

その”Changes”は、
去年の大統領中間選挙では民主党が惨敗し
オバマの任期もあと残すところ1年もないとなった頃から
オバマのやりたい放題が止まらない。

キューバに次いで
『恐怖ゆえに交渉してはならない。
しかし、交渉することを恐れてはならない』と
議会内の反対派を説得しイランとも外交交渉を成功させ、
裕福層、共和党支持者には評判の悪いオバマケアは特に
低所得者層や移住者達に恩恵が行き届き始め、
国内回帰路線まっしぐらへとシフトチェンジをし
中間層への賃金アップ、最低時給を1800円へと。
全州で同姓婚を認めた時のオバマの喜びレインボーフラッグ。
医療マリファナの解禁、
米国内の500万にとも1000万にとも言われている
不法滞在者・不法移民への合法滞在措置。
学生支援改革、
特に具体的な奨学金制度の見直しで無償奨学金制度の提案はほぼ実現可能。
住宅の混合策(人種問わず貧困層と中間・裕福層の混合エリア)は
過去、政治家で誰も言い出さなかった事。
司法制度にも手をつけ始め、
現実にマイノリティへの偏りで非暴力犯で重すぎる刑罰で膨大な受刑者達が
収容されている事への懸念と見直し。
歴代大統領では初めて刑務所へ訪れ受刑者達と面談。
その直後には彼のルーツ(父親の出身)であるケニアを訪れ、
アメリカ大統領としてはこれも初めてアフリカ連合で演説し、
『誰だろうといつまでも大統領でいるのは良くない、
「この国をまとめられるのは自分だけ」と思うような指導者は、
国づくりに失敗したことになる』と。
『アフリカの未来はアフリカ人の手に委ねられている』と。
更には大統領権限行使で
北米大陸最高峰のマッキンリー山の名称を、
アラスカ先住民が呼び続けていた「デナリ」(偉大なものの意)に正式変更。
共和党内、地元非先住民からのブーイングは
オバマ、ガン無視(笑) レジェンドが止まらない。
TPP・TTIP、アメリカ以外では評判が悪いのは周知の通り、
ただ、オバマにとっては、
自国の雇用と財産を守りたい、
一国のトップなら当たり前な純粋な発想であって、
ついでに軍事費も削減して自国の米兵を一人でも死なせたくないってのは
そもそも、法律家の顔を持ちながら当時、アフガニスタンへの報復反対、
イラク開戦も大反対だったので
軍事費を削減して国内社会保障を充実させたいってのは
これも一国のトップなら当たり前であって。
しかも、”世界の警察”の役割はもうできませんって、
宣言しちゃった訳で。


その補完をするのが、どうやら、日本の役割らしいので
今、オバマをレガシー扱いする神経は当然、理解もされないだろうし、
今、デモクラシー症候群になっている方達の神経を逆なでしている事にも
自覚はあるものの。


日本国内の最近のトレンドワード、
「民主主義」や「プロテスト」を根底から考えるには
オバマの選挙手法、政治手法、外交、
そして最も得意とする教育史観と”権力の使い方”を見つつ、
アメリカのヒップホップヒストリーが良い教材と思う。
(と、思うだけ)

だって アダム・スミスの「国富論」と
カール・マルクス「資本論」のミックスだもんね。
(と、いい加減な解釈で思う)

実はTupacだって、もし生きていたら、生き続けていたならば、
LA州知事や大統領候補になっていたかもしれないって言うほどの
インテリジェンスであり、
白人が最も恐れるブラックパワーへの影響力が
絶大の存在であり、
当時、エージェント機関のリストが存在するとかしないとか。
未発表の曲が音源含め200~300曲もあり
死後もヒットアルバム連発なので
未だに銃撃犯が見つからないのは
実は生きているんじゃないかって(笑)

とにかく、Tupacは偉大って事は確かなんだ。
生きているPacを知らない子供達が
Pacの似顔絵を描けるくらいに偉大なんだ。

数日前のローマ法王がアメリカ議会での
We are not fearful of foreigners,
because most of us were once foreigners.
「私たちは外国人を恐れはしない。
私たちのほとんどはかつて異邦人だったのですから」は、

何十年も前にTupacが言っていた事と同じ。


ローマ法王見たさにセントラルパークに8万人とか。
http://www.nytimes.com/live/pope-visit-2015/analysis-most-of-us-were-once-foreigners/