国民医療費と少子高齢化の話
09年の国民医療費の総額は、36兆67億円でした。
日本の人口が1億2700万。国民一人当たり、医療費は年間28万2400円です。
現実には。
36兆円のうち、いわゆる老年人口(65歳以上、人口の23%)が19兆9479億円を使っています。
医療費の半分以上、55.4%に相当します。
後期高齢者(75歳以上、人口の11.5%)だけだと、11兆7335億円を使っています。
医療費の1/3、32.6%にあたります。
日本の「少子高齢化」の最大の問題点は、そのスピードが速すぎることです。
昭和40年。人口のうち、老人は6.3%だけでした。
子ども(年少人口、15歳未満)が25.7%で、現役世代(生産年齢人口、15~65歳)が
68%いました。働ける世代10人で、1人の老人を支えればよい構造です。
昭和60年。老人は10.3%になりました。子どもが21.5%、現役世代が68%、
高齢化社会が叫ばれていましたがバブル期でもあり、まだまだ余裕がありました。
平成22年。老人は23%です。現役世代が63%、子どもが13%、
働ける世代3人で1人の老人を支えています。
昭和40年から平成22年の46年間で、老人の数は4倍。子どもは半減。働ける世代はじりじりと減っています。
誰が考えても、医療も年金も、破綻は確実ですね。
厚生労働省は、いまそのことで頭がいっぱいらしいので、きっと国家試験にも出るでしょう(?)
老年人口指数 : 働ける現役世代(15~65歳)100人に対し、老人何人をかかえる社会構造かを示します。
老年人口/生産年齢人口 ×100 です。日本は36です。
老年化指数 : 少子高齢化を示す指標として有名です。 子ども100人に対し、老人が何人いるか、です。
老年人口/年少人口 ×100 日本は176です。
世界でも断トツの1位です(2位はドイツ)。
ウィルスの話
寒すぎる…
寒波が襲っているそうですね。北陸は大雪とか。
今日は1月26日。1か月後、2/26には鍼灸の国家試験が行われます。
学生たちも必死・・・なのだけど、遅れているのが衛生のお勉強。
「先生、衛生学まで手が回らない」と悲鳴を上げる学生に、
「ばかたれっ!あと1か月になったら、衛生からじゃ!」と喝を入れる日々。
スマホで読んでる学生のために、電車で読める衛生学小ネタ集を(期間限定)やってみます。
ムンプスウィルス。おたふくかぜ、流行性耳下腺炎の病原体。
伝染性が強く、小児期に多くの人が罹患します。飛沫感染です。
注意すべきなのは、小児の約10%が髄膜炎をおこすこと。
また200人に1人未満ですが、難聴の後遺症を残します。
ウィルスには、増殖しやすい細胞がありましたね?
ムンプスは唾液腺(耳下腺)、精巣、膵臓に入り込みやすい。
成人の場合は、精巣炎や膵炎をおこすことがあります。
ムンプスのワクチンは、生ワクチンです。
生ウィルスの接種だから、ワクチンで髄膜炎になってしまうこともあります。
だから、定期予防接種ではありません。任意です。
任意予防接種というのは、「接種したければ自己責任で受けろ」というものです。
定期との決定的な違いは、「予防接種健康被害救済措置」がないこと。
髄膜炎になっても、後遺症が残っても、仮に死亡しても、医療費、障害児養育年金や死亡一時金は出ません。
水痘(これも生ワクチン)、A・B型肝炎、インフルエンザ、今年流行の子宮頸がんワクチンなどは任意。
すべて費用自己負担。副反応がおこっても、リスクも自己負担です。
ポリオワクチンも、現行の定期予防接種では経口生ワクチンです。
健康被害が問題になっており(便にウィルスが出てきて二次感染する)、厚生労働省は不活化ワクチンに移行する予定ですが、来年度以降になりそうです。
今、不活化ワクチンを希望すると、「任意」扱いになります。
ポリオウィルスは脊髄前角細胞(運動ニューロン)が好き。
水痘・帯状疱疹ウィルスは脊髄後根細胞(感覚ニューロン)が好きで、ずっと住みつく。
アデノウィルスは、咽喉と目が好き。
AIDSウィルスと成人T型白血病ウィルスは、CD4+細胞(ヘルパーT)が好き。
覚えておいてね。
お気に入りツボ 天牖
ムチ打ち、めまい、頭痛、耳鳴りなどの特効穴。三焦経の天牖です。
場所は、耳のちょっと下。胸鎖乳突筋の後ろ。
そのまま鍼を刺入すると、頸椎3番の横突起付近に到達します。
頸椎の横突起には椎骨動脈が走り、この枝(内耳動脈)が耳の奥の前庭、蝸牛などに分布します。
だから、平衡器官の乱れや難聴・耳鳴りにはけっこう効果が期待できるツボ。
内耳のリンパ浮腫といわれるメニエール病にも使います。
また、頸椎横突起に付着する筋をゆるめる効果も高いです。
肩甲骨から頸椎につく肩甲挙筋。肋骨からの中斜角筋。
背骨からは最長筋と半棘筋が、頸椎の横突起に付着します。
つまり、肩こりや背中のこりから首が痛み、動かせなくなったときに最強の効果を発揮する。
鍼の刺入方向によって、肩甲挙筋、中斜角筋、最長筋、半棘筋のいずれも狙えます。
よく響く部位なので、治療の最後に横向きになってもらって打つことが多い。
細い鍼(1番か01番)を使用します。
横突起を狙うときはけっこう深く刺入しますが、
慎重に打てばまったく危険はありません。
ムチ打ちや顎関節症にも使えます。
