・生命エネルギーのコントロール
息をすることは、生きることです。私たちは水や食べ物がなくても何日か生きられますが、息をしなければ数分で死んでしまいま す。こう考えると、ふだんの生活の中で私たちが正しい呼吸の仕方にいかに無関心かは驚くに値します。ヨーギにとって、正しい呼吸の役割は主にふたつです。
ひとつは、血液にひいては脳に酸素をより多く送ること。もうひとつは、プラーナ、つまり生命エネルギーをコントロールし、それによって心をコントロールすることです。呼吸コントロールの科学、プラーナヤーマに含まれる一連の訓練は、おもにこうした要求を満たし、体をいきいきと健康に保つことを意図したものです。
・ヨーガの呼吸法とは
呼吸の仕方は基本的に3通りあります。鎖骨式(浅い)、胸式(中間)、複式(深い)の各呼吸です。ヨーガの完全呼吸はこの3つを合わせたもので、はじめに深く息を吸い、それから胸、続けて鎖骨の領域まで息を吸い込みます。
ほとんどの人は口から浅い呼吸をしていて、横隔膜をほとんど、あるいはまったく使わず、息を吸うとき、肩が上がったり、お腹がへこんだりします。(途中、省略)
ヨガ実践のためには、こうしたクセを改める必要があります。正しい呼吸とは口を閉じて鼻で行い、肺全体をはたらかせて息を完全に吸ったり吐いたりすることです。息を吐くとお腹が引っ込んで横隔膜が上がり、心臓をマッサージします。意気を吸うとお腹が膨らんで横隔膜がさがり、腹部の臓器がマッサージされます。
※『ヨーガ 本質と実践』(ルーシー・リデル著 産調出版)p67より引用しました