※自然排出の記述が有ります。
気分を害されたら申し訳ありません。
手術を受ける覚悟をし、日程も決まり、この時点で私は半分くらいやるべきことをやり終えたような気分になっていた。
怖いけど、腹をくくるしかない。
リスクの低い手術だと聞いているし、大丈夫なはず。
異変があったのはその週の土曜日だった。
運悪く土曜出勤に当たってしまい、突然の出血に備えて特大サイズのナプキンをして仕事をしていた。
この頃の私は夜用のナプキンが手放せない状態だった。
いつ大量出血してもおかしくない状況。
涼しい顔で仕事をしながら、内心は恐怖でビクビクしていた。
何とか仕事を終え帰宅しようとすると、一瞬背中に冷たいものが走ったような気がした。
慌ててトイレに駆け込むと、少量の出血。
ホッと胸を撫で下ろして、「家に着くまで後もう少し待ってて」と無意識に祈っていた。
急いで帰宅してトイレに行くも、出血量は増えてなさそうだった。
とりあえず安心して晩御飯を作りながら、念の為クリニックに連絡すべきか悩んでいた。
息子にご飯を食べさせて、後片付けをしている間に旦那と息子にお風呂に入ってもらう。
洗い物をしていると、また寒気がしてきた。
やっぱり自然排出の前兆かもしれない。
(医学的な根拠はなし)
慌ててトイレに行くと、さっきとは違い大量に出血して塊もたくさん出ていた。
ああ、始まるな。
ここからは自分でも信じられないくらい冷静だった。
お風呂場にいる旦那に、大量出血しているのでおそらく自然排出が始まっている。息子にはママはお腹の調子が悪いからトイレにいると伝えてほしい。今から1階のトイレにこもるから、トイレに行きたくなったら2階のトイレを使ってほしい。
以上を業務連絡のように淡々と伝えた。
旦那は明らかに動揺して、オロオロしながら「自分はどうしたらいい?」と聞いてきた。
血が苦手な旦那。
息子が生まれる時、立ち会い出産なんか無理!と逃げ回っていた旦那。
共感能力に乏しく、嫁が弱ると労るどころかめんどくさそうにする旦那。
こんなヤツおってもしゃあないな。役に立たん。
「あんたは息子を寝かしといてくれたらそれでええわ」
それだけ言って、私はトイレに引きこもった。
状況だけ見たら、かなりヤバイ状況だったなぁと今では思う。
それでも不思議と怖いとは思わなくなっていた。
ただ、赤ちゃんをしっかり見届けよう。
それが母親として、最後にすべきこと。
何もしてあげられなかったけど、ちゃんとお別れをしよう。
その思いだけだった。