お疲れ様です。ドローン事業部です
今回の内容は、いろいろ試したけどうまくいっていません。
という内容になってます。でも次のブログでは良いこと書けるような予感がします。
では、はじまりはじまり~
目次
飛行ログの解析
燃えるESCとバッテリーエラー
強制着陸コマンドの設定とは
バッテリーエラーを起こしている4つの要因
①振動
②重量
③設定
④バッテリー
飛行ログの解析
試作機から飛行ログを回収し、振動や電圧、加速度から解析表示してみました。
うーん、複合的にみると分かりにくいですね。
バッテリーエラーが出ていたバッテリー電圧の記録だけを確認します。
①②③の3つの段階に分け、各状態を自分なりに考えまとめてみました。
エラーの原因をバッテリー電圧と考え、まずは電圧をコントロールするESCに視点を向けました。
使用したESCには低電圧カットオフ機能が付いていないため、電圧が下がった際に不安定になるのでは?
と考えたのです。
そこで、ESCを低電圧カットオフ機能付きESCに交換し、2200kvのモーターで飛行させようとしたところ
ESCから発火しました
原因はキャリブレーションしないESCにつないでモーターをフルスロットルまで上げたことです。手順要領に追加します。
その後、新しいESCに交換しキャリブレーションしてから飛行試験を実施しました。
結果は上下の振動はなくなりましたが、またバッテリーエラーが発生しました
次に、モーターを1000kvに変更して飛行試験を実施したところ、2200kvより安定していました。
しかし、モーターを変更してみても、再度バッテリーエラーでした
強制着陸コマンドの設定とは
そもそもバッテリーエラーの強制着陸のコマンドはどのような仕組みなのか調べると
指定した電圧以下の電圧になった際、10秒後着陸する設定です。
電強制着陸コマンドが実行されるよりも低い電圧に設定変更してみましたが、
設定可能範囲が狭いためあまり有効ではありませんでした。
低電圧検知後10秒、という設定はバッテリーを守るために必要であるため変更はしませんでした。
バッテリーエラーがなぜ起こっているのかより検証することになりました。
バッテリーエラーを起こしている4つの要因
原因の可能性を4つ考えました。
1つ目が振動
2つ目が重量
3つ目が設定
4つ目がバッテリー、です。
振動
フライトコントローラーへのモーター振動が機体の制御に影響しているため
IMU制御が不安定になり、結果としてモーターの負荷が高くなりバッテリーエラーを起こしている可能性を考え、
以下のように防振対策を考えてみた。
必要に応じて防振ゴムを設置するなどして対策を実施しました。
VIBE計測より振動の低減を確認しましたが、飛行時にバッテリーエラーが観測されたことから
モーター振動がIMUへの影響ではないことが分かりました。
重量
機体フレーム全体での重量を下げることでモーターにかかる負荷を下げようと考えました。
ドローンの形状を試作1号機(すのこ)から試作2号機(Xフレーム)に変更し
フレーム重量を40%近く軽量化しました。
飛行試験実施後、バッテリーエラーの表示が確認されました。
重量ではなく、何か電圧的な問題の可能性が高まりました。
Xフレーム 墜落GIF
設定
設定を見直すことにしました。電圧的な問題なら分電する仕様に着目したのです。
バッテリーからくる電気を分電盤を介して、配電しているアセンブリであることからモーターの数が減れば
1個当たりの電圧がより安定すると考えたのです。
試作3号機(トリコプター)を作り、モーターの数は4個から3個に変更しました。
試作3号機からはGPSモジュールも追加し、より安定性を高めました。
飛行試験を実施しましたが、なんらかのエラーで機体が急に不安定になり墜落しました。
Triフレーム 墜落GIF
さらに、墜落時の衝撃で飛行記録が失われてしまうというダブルコンボでした。残念です。
テレメトリーモジュールを取り付けて、リアルタイムに機体の状態をPC側に記録できるように変更していきます。
バッテリー
結果残された問題はバッテリーの交換になりそうです。
セル数を増やし、より電圧の出力があるものを購入することで対策とします。
試作機も2号機・3号機が出てきて、いい感じに開発途中段階の展示用機体が増えますね。
様々な形状に挑戦することで今後出てくるデザインとの戦いに備えています。
今回は以上です。ではでは~