お疲れ様です。ドローン事業部です。
さて、前回のブログにて
モーター試験を実施し、ドローンのモーターが回転することを確認できました。
しかし、なにやらモーターの挙動がおかしいこともわかりました。
今回はその事象について、対策をしていく内容となります。
はじまりはじまり~
目次
前回までの振り返り
Moter TEST
ラジオキャリブレーション
ESCのキャリブレーション
Moter TEST vol2デッドゾーン測定
設定に反映・・・
おまけ ESCキャリブレーション備忘録
前回までの振り返り
事象の詳細について
・各モーターの回転量が異なる
・送信機のスティックを上げていくとモーターが回り始めるのに時間差がある
・送信機のスティックを下げていくと早々に停止するモーターがある
上記のことから設定についてMission plannerを使って調整していきます。
Moter TEST
Mission planner Moter TESTを選択し、各モーター毎にスロット%の負荷を与え最小駆動を記録していきます。
図1.Mission planner Moter TEST
各モーターの最小駆動
モーターA:45%
モーターB:24%
モーターC:18%
モーターD:20% の結果を得ることができました。
これが原因です。
つまり送信機のスティックを上げていくと
モーターC→D→B→Aの順番に回転を始めるということです。
AはB・C・Dと比較して大きな差があることがわかりますね。
ラジオキャリブレーション
送信機のスティックの操作範囲がしっかり調整できているか確認していきます。
電源を入れた機体を用意して、Missionplanner接続状態にした後、
設定画面からラジオキャリブレーションを選択します。
図2.Missionplannerラジオキャリブレーション画面
送信機のラジオキャリブレーションボタンを押して、スティックを目一杯操作します。
写真1.操作イメージ
全てのスティックを操作し終えたら完了を押します。
赤い線が測定された可動範囲です。
図3.入力後の結果画面
ラジオキャリブレーション結果が表示されます。
図4.キャリブレーション結果測定値
結果から操作舵は1105~1925が最小最大値(CH3を除く)であることがわかりました。これらを制御系の設定に反映させていきます。
ESCのキャリブレーション(調整)
モーターの回転数を制御するESC(Electric Speed control)をキャリブレーションしていきます。
今回のアセンブリではESCを一括校正できることから、それを実施していきます。以下手順です。
- 送信機の電源を入れ、スロットルスティックを最大。
- リポバッテリーを接続。
- 送信機のスロットル スティックを上げたまま、バッテリーを取り外して再接続。
- 安全スイッチ付きのオートパイロットの場合は、LED が赤色に点灯するまで押す。
- オートパイロットは ESC 校正モードになる。
- 送信機のスロットルスティックを最小位置まで下げる。
- キャリブレーションが完了したことを示す長い音が鳴る。
- スロットルを少し上げモーターが回転することを確認。
- スティックを最小に下げ、バッテリーを外しESC 校正モードを終了。
これで校正完了です。
モーターの回転を見ていると均一になった感じがします
Moter TEST vol2デッドゾーン測定
ESCのキャリブレーションが完了したので、改めてMoter TESTを実施しました。
すると、各モーターのずれが1%になりました
さらに最小駆動のデッドゾーン測定を行った結果、以下の通りでした。
表1.デッドゾーン測定
大体3%から駆動をはじめ、4%では完全にモーターが駆動を始めました
これらのデータから本体の設定を変更していきます。
設定に反映・・・
デッドゾーン測定により判明したパラメータから推奨設定より
MOT_SPIN_ARMパラメータ(全体が回転する実測値+2%)→ 4%+2% / 100 = 0.06
MOT_SPIN_MINをMOT_SPIN_ARMより少なくとも0.03高くする。→ 0.09
これらの値を設定に反映させます。
すると、
モーター回転テストを実施しようとした際にSafety Switchを押すと勝手に全てのモーターが回転するようになりました。
あれれ、なぜそうなるのか
パラメータ変更していきます。
図5.Mission planner ESC キャリブレーション
MOT_SPIN_ARMパラメータを0.06から0.01ずつ下げていき、
Moter TESTで分かった最小駆動3%をMOT_SPIN_ARMパラメータに変更したら直りました
推奨と異なりますが、推奨が全てのESCに当てはまるわけではないのでこれで一旦ヨシ!とします
おまけ ESCキャリブレーション備忘録
ESCのキャリブレーションがうまくできない理由が判明したため記録。
間違えていたこと
以下の情報はArduPilot公式サイトからの翻訳引用です。
ESCとモーターを接続する
各 ESC の電源 (+)、アース (-)、および信号 (複数の) ワイヤを、モーター番号ごとにオートパイロットのメイン出力ピンに接続します。以下でフレーム タイプを見つけて、モーターの割り当て順序を決定します。
図6.Pixhawkコネクター
Pixhawk 出力ピン (番号付き)。最初の 4 つのピンはクアッドフレームの接続用に色分けされています。
以下の図は、フレーム タイプごとのモーターの順序を示しています。数字は、オートパイロットからのどの出力ピンを各モーター/プロペラに接続する必要があるかを示します。プロペラの方向は緑色 (時計回り、CW) または青色 (反時計回り、CCW) で表示されます。
図7.クアッドコプター式モーター配置
正しくはこうだった
IOMCU (Pixhawk、CubeOrange など) でオートパイロットを使用する場合、ESC はデフォルトの MAIN 出力ではなく AUX 出力に接続する必要があります。
図8.Pixhawkコネクター位置変更
これは、オートパイロットがどの出力が ESC/モーターに接続されているかを認識できるように、対応するSERVOx_FUNCTIONパラメーターを更新する必要があることを意味します。
図9.Missionplanner SERVO Output
まとめ、コネクターの差し込む場所が違う。以上。
ではでは~