前回の話に少し書いたのですが。

90年代に知人のお父さんが強盗犯になった話があります。

(知人というより、年に5回くらい家族ぐるみで、うちに遊びにくる家族の話なんですけどね)


痩せていて、気が弱そうなお父さんでした。

クラスにいたら「いじめに遭っていそう」な、存在感の薄い、人の好さそうな人でした。


先に結論を2つ書きますが。


事件について言うと、

「生活に疲れて窃盗をして、わざと刑務所に入りたがる人の、強盗バージョン」であり、

(もちろん簡単に失敗しています)


「もっと、みんなが平等にテキトーに幸せになれる世の中になれば良いのに」と思えるような話でした。


事件後も、そのお父さんは、周りから特に嫌われることもなく

「あの人、気が弱そうだったからな…」と同情されるような人でした。

(私が住んでいた街は、もっと悪い人間が山ほどいるような街だったので、

それもあってか、みんな同情していました。

昔の福岡の話ですし、都会で起きた事件とは感覚が違うのです)


色んなことを省略して書きますが。


「強盗犯ってことになったけど、そんな事件民事で解決したら良くない?」って、言いたくなるような、

小規模な事件を起こしただけの話なんです。

(しかも、元勤務先の知り合いとの間での話です)


普通なら「執行猶予」くらいのことだったのですが。


裁判は「人と上手に喋ることができず、黙秘みたいになると、罪が重くなる」らしいですよね。


そういう事情で懲役刑になったのだと、話で聞きました。


さて、かなり省略して書きましたが。


この世には

「世の中で器用に生きていけずに、疲れの限界がきた人が起こす事件」

も、たくさんあると思います。


世の中の人の全員が、強くなくて当然なんです。


そして不思議と

「正直に生きている人が、良い思いをするとは限らない」のが、世の中だと思います。


むしろ

「良い人ほど、心に限界が来るし。周りの人の難厄を吸い取りがち」な場合もあると思います。


ちなみにですが、こういう現象は

「世の中の人の全員が、強くなくて当然」ということへの理解が薄すぎるから、起こるのだと思います。


みんな、自分の無価値感を埋めるために

「周りの人より自分が勝れているという理由」を探しているから…っていうのもあると思います。


あの事件を起こしたお父さんは多分

「周りの人に、自分の限界を訴えきれなかった」のだと思います。


とても口下手な人だったのだそうです。


世の中は、そういう側面も多々あるのではないでしょうか。


多数の人が「自分の遠くのキラキラした世界」に興味を持ちがちだと思うのですが。


世の中は、どこまでいっても

「人間は、そんなに強くない」という側面を無視するのは不可能です。


少し前に「メンタルバーサーカー女性」の話を書きましたが。


「相手が自分の期待通りでないと許せない」というメンタルこそが、

本当は弱いのではないでしょうか。


そういう人が、

「弱者の立場から、色んな人を追い込む」ことをしているような気がします(^^ゞ。


…と、色々省略しながら書きましたが。


昨日書いた、ドラマ「ラストスキャンダル」を観ながら、


「強いと弱いの融合」みたいなことが、世の中で色々と起これば良いのに…


と昨日から思っています。


結局「一見、強そうに見える立場の人」も、結局は世の中の一部なのです。


やっぱり、「世の中のみんなが強いわけではない」という側面を無視できないのです。


そういうところが描かれているので、

「ラストスキャンダル」は、素晴らしいなと思います。


…という、ちょっと上手く書きにくいテーマにりました。


長くなったので、今回はここで終わります。


またいつか、似たような話をを書くかもしれません。(^^)