西尾維新の小説、“物語”シリーズの原点として、
2016年に3部作でアニメ化された『傷物語』を、
総編集した劇場版アニメ。
高校3年生に進級する前の春休み、
阿良々木暦は、手足をもがれた、
無残な姿の美しい吸血鬼、
キスショットに遭遇する。
瀕死の彼女に、助けを求められた暦は、
恐怖と葛藤の末に彼女に血を与える。
しかし、目覚めると吸血鬼になっていた暦は、
人間に戻ることを条件に、
彼女の失われた手足を奪還しようとするが、
立ちはだかる敵の３人は、
彼女を瀕死の状態にまで追い詰めた、
人類を救う凄腕の聖職者。
暦がピンチの時、突然現れた、
怪異の専門家の忍野メメに救われ、
急場を凌いだものの、全く勝ち目がない。
忍野メメの助力も得て、不死身の体と、
能力を得た暦は、3人の強敵との戦いを、
勝ち抜き、吸血鬼キスショットの、
四肢を奪い返すことに成功する。
人間に戻ろ為、過酷な戦いに挑んできたはずが、
キスショットとの、共同生活を続ける中、
彼女のと間に情愛がが芽生える。
ところが暦は、完全体となった彼女の、
吸血鬼の恐るべき本質を知ることになり、
取り返しのつかない、自分の行為を悔やむ。
吸血鬼の彼女を救うため、
自身が犠牲になるか・・。
彼女を倒し、人類を救うか・・。
暦は、苦渋の選択を迫られる・・。
監督は尾石達也。
声の出演は、神谷浩史、坂本真綾、堀江由衣、
櫻井孝宏、入野自由など。
さらに、大御所の江原正士、大塚芳忠ら、
ベテラン声優が務める。
序盤はテンポも遅く、
訳がわからない展開でしたが、
キスショットと出会う場面で、
持って行かれました。
（これは、人によってキビシイーかも？）
映像が綺麗だし、グロいし、
デスバトルのシーンが独創的。
でも、『チェンソーマン』の、
血液量や、グロい「ゲロキス」よりは、
モザイクなしで、おとなし目（笑。
そしてキスショットとの、容赦ないバトルは、
殺し合いというよりは、官能的で、
かなりエロチックでした。
これは、映画館でしか、
観られないな・・。
でも、『チェンソーマン』は、
地上波で流してた（笑。
なんだか昔観た、ルトガー・ハウアーと、
ミシェル・ファイファーな主演の、
映画の『レディホーク』を思わせる切ない話・・。
呪いにかけられた男女が、昼は女性が鷹に、
夜は男性が狼に姿を変えられ、
ふたりが、人の姿で出会えるのは、
陽が沈む時と、陽が登る時の僅かな時間。
『鬼滅の刃』、『チェンソーマン』など、
鬼や悪魔がやりたい放題やてるのに、
神や仏は、ただ観てるだけ！。
それとも、「忍野メメ」みたいに、
事の行く末を傍観しながら、
助言して、両者のバランスを、
取っているンでしょうか？。
こういう事って、世の中では、
結構ある事かもしれませんね。
最善のケースを試みようとして、
最悪の結果を生み、
間を取って、誰も得をしない選択をして、
出るも想像できない、意外な結果に、
展開することも・・。
みんなが助かる、ハッピーエンドより、
これもありかな？。
でも、切なすぎる・・。