12月にもなりますと、
テレビは、年末年始体制に移行し、
深夜放送も、ドラもの総集編や、
普段滅多に流れない、懐かしい洋画なんかも、
放映されますね。
何年か前、深夜に流れる、
『サイレント・パートナー』という、
クライムサスペンス映画が面白すぎて、
気がついたら、朝だったということがありました。
ストーリーは、クリスマスの日に決行する、
銀行強盗の計画を、事前に察知した銀行員が、
押しいった窓口で、逆に金を騙し取り、
銀行の金を使い込んだ濡れ衣を、
強盗犯になすりつける事から、
物語は始まる・・。
金を奪っていないのに、
警察からは追われ、怒り心頭の強盗犯。
お互い、悪事を働いている身なので、
警察には、相手の犯行を暴露できない。
お互い嫌がらせや、報復などがエスカレートして、
引くに引けない状態で、立場や状況が、
二転三転する中で、死人も出る始末。
その1年後に、思いもよらない結末が・・。
何故、こんなにスリリングで面白い映画を、
今まで知らなかっとのかと、
テレビから目を離せなくなるほど、
食い入って観ていました。
この映画も、そんな狂った悪人たちが、
手に汗握る、命がけの攻防戦を繰り広げる作品。
『怪物の木こり』
連続殺人事件が発生していた。
被害者は、鈍器な様なもので割られ、
頭蓋の脳を奪われるという、
凄惨な猟奇殺人で、
警察が躍起になって、犯人を追い、
被害者の共通点を探る中、
裁判に勝つ為には、殺人を犯してまでも、
手段を選ばない、連続殺人犯以上に、
サイコパスな敏腕弁護士、
二宮彰(亀梨和也)が、
巧妙に犯行を重ねていた・・。
そんなある日、次の殺人犯のターゲットに、
凶悪弁護士の二宮が狙われ、
二人のサイコパス同士が対峙し、
連続殺人事件をめぐる、殺人犯と警察、
そして狂気の被害者との逆襲という、
壮絶な、三つ巴の争いが展開する!。
“第17回このミステリーがすごい!大賞”の、
倉井眉介の同名小説を、『黄金を抱いて翔べ』、
『無限の住人』、『藁の楯』など、
数々の原作漫画を手がけ、
ヒットさせたた三池崇史監督が、
映画化した、サイコサスペンス。
面白くない訳がない!。
冒頭から、ショッキングなシーンが続き、
その冷静で躊躇ない残虐ぶりに、
思わず目を背けたくなる!。
警察側も、犯人の目的が、
物取りではない事から、
単なる快楽殺人ではないと見て、
捜査する中、背景にある共通点を見出す。
警視庁の女性プロファイラー、
(菜々緒)によって、弁護士・二宮の、
ある過去に触れると、物語は一挙に、
SFにも似た予想外の方向に・・。
過去にも、穏やかで優秀な人が、
突発的に他人を襲ったり、
小学校や、歩行者天国で、
無差別に殺人を犯す、
凄惨な事件が発生しています。
捜査を進める為、医学の発展の為、
他者を蹴落とし、ノシ上がる為だったら、
手段を選ばないという、
向上心は、いい事なンだけど、
”隠れサイコパス”や、 ”サイコパス予備軍”
というのも、世に蔓延って居るのかな?。
最近、刃物による刃傷沙汰が多いと、
そんな事を考えます・・。
亀梨くんの演技も、追い詰められて、
窮地に陥っても、状況を分析し、
冷静に対処する難しい役を、
見事にこなす。
悪人なのに、守るべきものを守る。
その切ない表情。
人間ドラマも、よく描かれていて、
人々の思惑、罪悪感、贖罪などを織り交ぜ、
「木こり」の正体が、二転三転し、
伏線が予想外の結末にまで繋がる、
さすが、三池監督の演出。
2023年を締め括ろうと言う時期に、
いい映画に出会いました!。