これは観るのが楽しみだった映画。
綾瀬はるか主演の、
大正時代末期を舞台にした、
本格ハードボイルド映画!。
関東大震災から1年後の東京の街は、
堅牢でモダンな建造物が立ち並び、
人々が復興に向け奮闘する中、
地下では、日本陸軍や海軍が、戦争へ向け、
膨大な資金調達をめぐり、
きな臭い計画が勧められていた。
そんな折、歓楽街・玉の井で、
カフェの女将を務める、
小曾根百合(綾瀬はるか)は、
家族を殺され、
父親に託された陸軍資金の鍵を握る、
少年に助けを求められる・・。
狭い列車内で繰り広げられる、
舞踏のように無駄のない華麗なバトル。
”エノケン”のコミカルで、
ご陽気なBGMをバックに繰り広げられる、
手に汗握る、壮絶な銃撃戦。
綾瀬はるかのクールビューティーさと、
”キングダム”ばりの、
高度な身体能力のすごさに魅了される。
大正時代という、
今や時代劇とも言える時代背景でありながら、
”グリコのキャラメル”や、マロングラッセといった、
なぜか懐かしい、庶民的な生活風景に触れ、
本格的なアクションと、
モダンな大正文化を堪能できて、
単なるドンパチものではない、
美意識と色彩感覚のバランスの良い作品。
”キルビル”みたいに、美しい純白のウエディング・ドレスが、
鮮血に染まり、二百三高地ばりに負傷者の山を築く、
地獄絵図の攻防戦が圧巻!。
出てくる役者も、観客をうならせるほど、
適材適所に配置され、
長谷川博己の一癖ある、敏腕弁護士先生も、
ラストではプラトニックな一面も。
存在感ハンパない、
野村萬斎さんも”シン・ゴジラ”で共演されたましたね。
和服にウインチェスターが様になっている、
闘うメイドの、シシド・カフカ。
豊川悦二さんの、さすがスパイの親分という、
なんかヤッテくれそうな、
ミステリアスな謎を醸し出す男を演じてました。
そして”梅安”で豊川さんと共演していた、
石橋蓮司さん、板尾さん、ここにも出て、
良い味出してました
あまり出番が少なかった、
”阿部サダヲさん”でしたが、
曲者感、ラスボス感、存在感すごすぎ!。
そしてやっぱり、佐藤二朗さん、
この人は、この作品に欠かせない、
カレーの福神着みたいな存在。
”鶴瓶の家族に乾杯”では、
ロケ中だというに、ビールジャンジャン飲んで、
ロケそっちのけで、番組の主導権とって、
この映画同様、したたかに最後は持ってちゃう、
憎めないキャラクターが良いです!。
昔の任侠映画や時代劇のような懐かしさを彷彿しながらも、
タランティーノや、ハリウッド映画にも負けないバイオレンス作品。
もう観るしかない!。