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チャーハンなど、
 本格的な中華料理にかかせない「五徳」!。

よく家庭用コンロの上に置いてある、
 おナベやフライパンをのせる金属の輪のことを
 「五徳」と言います。

以前から、ナゼ「五徳」
 というのか疑問でした。

語源には諸説ありますが、
 鍋などの「火(コ)」をくべる「床(トコ)」から、
  「コトコ(火所)」が転じて、
    「コトク(ゴトク)」になったとか・・。


漢字の「五徳」は当て字だそうですが、
 実はコレ、儒教から来ているようです。

儒教が日本へ入ってきた頃、
 5つの徳(温・良・恭・倹・譲)が高いお坊さんの事を、
  徳が高い高僧(五徳)と呼ばれていたそうです。

鍋やお釜の下に置く3本爪の台の形が、
 その僧侶が被っていた冠のようなモノ
 (三蔵法師の被ってるようなモノ)
  に似ている為、

 「五徳」と呼ばれるようになりました。




平安時代の頃の五徳は、爪のような部分が、
 下を向いて置かれていました。

室町時代の頃から、茶道が盛んになり、
 炉や囲炉裏に溜まった灰を掃除し易いようにと、
  今のような使われ方をされたそうです。

その後、爪の数も増え、
 陶器で作られたモノも、
  火にかけるモノを安定させる台の総称として、
   すべて「五徳」と呼ぶようになりました。

ちなみに、丑の刻参りをする時は、
 頭に3本足の五徳を乗せ、
  その3本の足にろうそくを立てます。

これは「生成(なまなり)」、
 「なりかかり」とも言います。

ろうそくを角にみたて、
 般若になる前の状態を表したものです。

「五徳」(5の徳)の反対と言う意味ですかね?。