昭和40年代の頃、
私は、四国の香川県で暮らしていましたが、
当時、内風呂が無かったので、
毎日、1キロ離れた銭湯に通っていました。
ある日、その銭湯の前に、
大勢の人だかりが出来て、
何だろうと、覗き込むと、
ドーム状のガラス中を、
オレンジ色の飲料が、
噴水の様に循環して冷ます、
ジュースの自動販売機が、
設置されていました。
「オアシス」という販売機だそうです。
白い筐体の脇に、
紙コップのホルダーが備え付けられ、
お客さん自らが、
その紙コップを下から抜き取り、
筐体の中央に開いた抽出口へ、
自分でセットし、
1杯10エンの、オレンジジュースが飲める。
何しろ、果汁100%のジュースが、
贅沢だった時代、
粉末ジュースしか、
味わった事が無かったので、
風呂上がりの喉の渇きも、
加味されたのかも知れませんが、
あの味覚は、いまだに、
忘れられません!。
紙コップも、いい香りがしていたので、
帰りの道すがら、
中身の無くなった紙コップの匂いを、
名残惜しく、いつまでも嗅いでいました・・。
この「オアシス」、
製造元は星崎電機という会社で、
販売するジュースは、
オレンジジュースのみで、
お釣りも出ない販売機なのですが、
冷たくておいしそうなジュースを、
効果的に見せるアイデアが功を奏し、
昭和40年代から、日本全国に設置されました。
まだ、果物が高嶺の花だった時代ですから、
庶民の口のは、果汁100%なんて、
とてもとても買えなかったですよ。
お金持ちでも、ジューサー・ミキサーで、
絞り立てジュースを作っても、
不純物が多く、また、
保存も利かなかった頃を思い返しますと、
今の様な100%ジュースを、
いつでも好きな時に、
しかも、コンビニで、
手軽に買える時代がくるなンて・・。
カクテルを作る素材や、
焼酎を割るとき、
添加物や砂糖が入っていない、
100%ジュースは、最高の素材ですね!。
私は、焼酎に、苦味のある、
「ドール」のグレープフルーツ・ジュースを、
半々で割って飲むのが大好きです。
また、風邪をひき易いこの時期、
ビタミンCたっぷりの、
オレンジジュースは、
有り難いですネ!。