昨日は、東京都心にも、雪が降り積もり、
交通機関に影響を及ぼすかと思いきや、
翌日には、路面凍結することもなく、
見事に、肩すかしの降雪でした。
北国出身の人には、
「こンなン、雪のウチに入らねぇ~!」
と言われそうですが、
南国育ちの私としては、
何か寂しい・・。
雪と言えば、シンセサイザーの巨匠、
冨田勲さんの逸話に、こンなのがありました。
『月の光』、『惑星』など、多重録音や、
サンプリングの手法で、
ユニークな音の作曲をする冨田さん。
ある時、雪が深々(しんしん)と、
降り積もるイメージの音を作ろうと、
小雪が降る寒空の下、
集音マイクで録音したところ、
単なるノイズにしか聞こえなかったとか。
レベルを調整したり、
フィルターをかけたりしたところ、
やはり、雑音にしか聞こえなかったモノの、
暫く聞いていると、
雨戸を隔て降る、雪の気配が、
微かに感じられたそうです。
雪は、大気中の塵を核として、
水蒸気が凍結し、結晶化するので、
結晶と結晶との隙間には、
空気が詰まっています。
その空気が周りの音を吸収するので、
雪の降り積もった日は、
とても静かなンです。
また、雪は、大気中のゴミや、
臭いまでも吸着するので、
いつもと違って、
雪化粧された町並みの風景は、
荘厳でキリッと引き締まって見えます。
白銀の世界とは、
良く言った物ですね。