普段から、電車で通勤する人は、
すでにご存じでしょうが、
滅多に電車に乗らない人や、
都内の鉄道を、はじめて利用なされる方は、
電車の揺れや、あのガタンゴトンという、
一定のリズムで繰り返される音が、
以前にくらべて、非常に少なく、その
乗り心地の良さにびっくりされるコトでしょう。
コレは、レールの継ぎ目が、
少なくなったからです。
昔は、レールを置く場所や、
搬送の都合もあって、基本的には、
短い25mのレールを敷いていました。
レールの継ぎ目は、乗り心地や騒音に影響し、
車両やレールにとっても、衝撃や摩耗で、
寿命を縮める原因となります。
そこで、この問題を解消しようと、
「ロングレール」と呼ばれる、
長さ200m以上のレールを、
敷設地点で、ガス溶接や、
エンクローズアーク溶接などの方法で、
キレイに繋いでいます。
すでに、新幹線や地下鉄を中心に導入され、
長さ1kmを超えるロングレールも多く、
なんと、東北新幹線や青函トンネル内では、
50kmを超える「スーパーロングレール」が
使用されています。
効果のほうも絶大で、その区間では
継ぎ目による振動は、殆ど無いそうです。
50キロ走って、一回ガタンとくるなら、
いいですね!。
それなら、継ぎ目を無くせばイイ
と言うものでもなくて、素材が金属なので、
やはり、温度変化による伸縮があるため、
全く継ぎ目無しというワケには
いきません。
しかもロングレールは、
1本あたり膨張、伸縮が、
従来のモノより特に大きいため、
鋭い角度で斜めにカットしたものを、
合わせる、「伸縮継ぎ目」という
方法で、継ぎ合わせています。
炎天下にさらさらたレールが、
伸びても逃がせるように、
また、段差が小さく、
振動が少ないという特徴も、
事故防止に役だっています。