空のブログ

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見た映画

『シビル・ウォー アメリカ最後の日 (Civil War)』

製作年 2024年
製作国 アメリカ
配給 ハピネットファントム・スタジオ
監督 アレックス・ガーランド
キャスト
リー・スミス/キルステン・ダンスト
ジョエル/ワグネル・モウラ
ジェシー・カレン/ケイリー・スピーニー
サミー/スティーブン・マッキンリー・ヘンダーソン

近未来のアメリカが舞台の、内線の最中からワシントンD.C.陥落までのストーリーなんだけど、その内戦の中を駆け回るpressたちの物語なんだよね。
最年少で受賞してから第一線で活躍するベテラン女性カメラマンと父親のNikonのフィルムカメラを抱える無鉄砲な新人女性カメラマン。

2人の戦場カメラマンとお話しした事があって、1人は日本人戦場カメラマンと言ったら皆が1番に思い浮かべるだろう方で、戦争映画を通して話す機会が有っただけなんだけど、もう1人はもうちょっと深く関わっていて。
私もカメラマンとして、戦場のリアルを撮りたい…と言う願望はあるんだけど、そこで生きる覚悟なんかは全然無くて、ただただ尊敬するばかりです。
自分の命を守りながら、シャッターチャンスを逃さない…って、凄い事だ。

ネガを確認するシーンが好き。
30枚撮って一枚使える写真があるかどうか…って言うのは普段の撮影でもそうなんだけど、ピント合わせる暇なんて無いだろうからね…
クリエイターは皆そうだろうけど、モチベーションがあがらないと、撮れない。

リーがシャッターを切らないのは、「今」じゃ無いからなのか…そうだったら良い…と思ったけど、切れなくなってしまったのか。
若い彼女のような情熱を持って。

そんな日がいつか来るのか。

あぁだけど、あの場で、一緒に撮りたいと思ってしまった。思いながら見ていた。
『柔らかい殻 (デジタルリマスター版)  (The Reflecting Skin)』

製作年 1990年
製作国 イギリス
配給 コピアポア・フィルム
監督 フィリップ・リドリー
キャスト
ヴィゴ・モーテンセン
リンゼイ・ダンカン
ジェレミー・クーパー
シーラ・ムーア
ダンカン・フレイザー

一面の小麦畑に身を潜ませ、悪戯を繰り広げる少年たち。
病んでいる母親は生き物の、命を大切にしろ!謝罪に行け!と教えては居るけれど。
私だったらうなされそうな悪戯。
犯罪ですらある。
彼らの標的にされて居る女性は、田舎町に似合わない、他所から来た若い未亡人。
彼女はきっと少年たちの心をざわつかせ、その気持ちの正体が分からずに攻撃対象にして居るのだろう。
欠損だらけの保安官。鳩の死骸を抱く双子。同性愛者だった父親。拷問のように水を飲ませる母親。藁の中に隠されていた物。
不思議で病んだ田舎町に似つかわしくない、黒い車で行き来する男たち。
そして、帰って来た美しい兄。
後半は、ひたすらViggoの美しさを愛でるシーンが続きます。
同時に起こって居る事件を他所に。
ちゃんと話を聞けば良かったのに。
分かっていたよね。分かっていて、見送ったよね。
父親の時も、ドキドキして見ていた。燃える炎が美しい…と言う顔で。
子どもだから残酷なのか、彼が特別そうなのか…
不思議と言うか、不気味と言うか、なんとも言えない気持ちになります。
良く出来ているのです。
『パリのちいさなオーケストラ (Divertimento)』

製作年 2022年
製作国 フランス
配給 アットエンタテインメント
監督 マリー=カスティーユ・マンシヨン=シャール
キャスト
ザイア・ジウアニ/ウーヤラ・アマムラ
フェットゥマ・ジウアニ/リナ・エル・アラビ
セルジュ・チェリビダッケ/ニエル・アレストリュプ


指揮者は、女性には門戸が狭い世界のひとつ。

真剣な相手を、ああやって徒党を組んで揶揄う馬鹿が本当に嫌い。
パリと田舎町、エリートと労働者。そんな事は才能と努力の前では関係無いと、示したザイアが格好良い!

ラストのボレロのシーンは感動。
音楽って凄い…と思える。

キャスト以外の配役は現役の音楽家だそうで、納得です。