昨日、プティ・セナクル20周年プチイベント第二弾が無事に終了しました。
今回は、多摩美の教授で美術評論家の西岡文彦先生と私の対談講座「パリが巴里だった頃〜エコール・ド・パリの画家たちが見た芸術とファッションの都」を教室で開催した後、
会場を近所のワインバー「プティ・パラディ」に変えて
エールフランス航空のラ・プルミエール営業担当の柴崎雄一さんに
「プロトコールに倣ったファーストクラスのマナー」についてお話を伺いました。
また、3年ぶりに開催した修学旅行のお話も、写真を見ながらすることができました。たった2ヶ月前のことなのですが、その間に身辺がガラリと変化したので、
随分前のことのようにも思われます。
コロナ感染者が増えているにも関わらず、大勢の生徒さんが集まってくれて
賑やかに楽しく会が進みました。
ご参加くださった皆さん、本当にありがとうございました。
実は、今月10日に15年間介護を続けてきた父が他界しました。
6月の末に、猛烈に暑くなった頃から体調が芳しくなくなり、
あれよあれよと言う間に合併症を引き起こして
最後の3日間は、本当に苦しそうで、気づいたら、15年前に突然、先に逝った母に「お迎えに来てあげて」と頼んでいました。
それでも最後の瞬間まで全身で息をして「生きよう」としている父の姿は立派でした。
父は、16年前に家の外階段から落ちて脳挫傷を起こし、生死の間をさまよいました。
私はフランスにいて、一旦戻ってきたのですが、
その翌週は修学旅行のためにデンマークに旅立ちました。
今回も、亡くなる前日、ほんの一瞬呼吸が落ち着いた時に友人に看てもらって
教室でズーム録画をすることができました。翌週の美術展訪問授業の前にどうしても皆さんにお話を聴いて欲しかったからです。
それができたのも、いつでも、何時でも、私が仕事を大切にしていることを理解し、
それを応援してくれていた父がいたからだと思います。
父のお影で、医師や24時間対応の看護ステーションの看護婦さん、ヘルパーさんやデイサービスのスタッフ、そしてリハビリの先生や友人たち。
たくさんの人の優しさに触れることができました。私たちを支えてくれた全ての方々に感謝いたします。
この先、私の人生にはいろんなことが起きると思います。
でも、人生の岐路に立った時は、
要介護5になっても人としての使命を全うし、
「生きる」ことに懸命に取り組んだ父を思い出し、正しいと思う道を自分自身で選んで進んでいきたいと思います。
少し休んだ後、大きく、ゆったりと羽を広げていけたらなあと思っています。
そしていつかまた、父と母、祖母、そして、先に逝ってしまった親類や友人たちと
雲の上で会いたいです。
それが叶うまで、この世の人生を謳歌せねばね。
明日は、父の米寿の誕生日。心の中でお祝いします。
そして、22年目に入ったプティ・セナクルが、一層、
皆さんに悦びを届けられカルチャー・サロンになれるように