みなさま

梅雨が終わらぬうちから暑い日々が続いておりますが、お元気ですか?

私は、引越し荷物を横目に家の大掃除をしながら、

飯田橋・日仏学院のズーム夏季講座のために

19世紀のトレンドを見事に描いた

文豪・エミーユ・ゾラの『ボンヌール・デダーム百貨店』を読んでいます。

なかなかの大作で、読み応えがあるのですが、

当時の女性の消費の動向や

ファッションからインテリアまで女性たちが心ときめかせたトレンドの品々がわかるのが楽しいです。

ただ、この長編小説を読めというのもなかなか酷なことなので、

私が皆さんの代わりにお読みして、大事な部分をかいつまんでお話しします。

また、現在、パリで話題の「デパートの歴史展」。こちらもパリ市が発行するオリンピック・パスというのを持って、

入場制限圏内にあるパリ装飾美術館を訪れてきます。

 

ボンマルシェ、ギャラリー・ラファイエット、プランタン、左マリテーヌなどの美術館で回した動画など、現地の映像もたくさん取り入れながら、皆さんで19世紀にタイムスリップいたしましょう。

勿論、フレッシュなパリの情報もお楽しみくださいね。

プティ・セナクル 石澤季里

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

パリとズームで繋がろう!

愛するパリ!「デパートの誕生と消費の歴史」

Connectez-vous  avec  Paris en ZOOM?

Paris,je t’aime.Le Naissance des Grands Magasins et L’Histoire de la Consommation.

 

 

パリ装飾美術館で開催中の「デパートの誕生 1852~1925」展、また、この冬から来春にかけてシテ建築遺産博物館開催予定の「デパート物語」展によって、今、俄然パリのデパートに注目が集まっています。この夏は、オリンピックに沸くパリからZOOMをつなぎ、パリの老舗デパートの今と昔についてお話をします。途中、実際、現場にも脚を運んで撮影した写真や動画も合わせてお見せする予定です。

Cette année, deux éxpositions concernant des grands magasins  comme “ La Naissance des Grands Magasins 1852~1925” au musée des Arts décoratifs et “La Saga des  Grand Magasins” à la Cité de l’architecture et du patrimoine éveillent   l’attention des parisiens. 

Je enseignerai  l’histoire des grands magasins parisiens avec les photos et le video qui a été pris  pendant les jeux Olympique à Paris.

 

8月28日水曜日 16:00~18:00

1、女性の夢を叶えたボン・マルシェ

Le   bonheur  des dames au Bon Marché 

 

9月4日水曜日 16:00~18:00

2、サマリテーヌの創立者・18世紀美術の愛好家、コニャック&ジェイ

Le  Fondateur de la Samaritaine,Cognacq et Jaÿ,L’ammateur d’art de 18ème siècle,

 

9月11日水曜日 16:00~18:00

3、サン・マリテーヌで識るアール・ヌーヴォー&アール・デコ様式

Enrichir les connaissances du style d’art Nouveau et d’art décoratifs  par la Samaritaine 

 

9月18日水曜日 16:00~18:00

4、オスマン大通りの美の殿堂・プランタンとギャラリー・ラファイエット

Les  monuments symboliques à l’époque Napoléon III, Le Printemps et Les Galeries   Lafayette 

 

9月25日水曜日 16:00~18:00

5、デパートのインテリア部門とカタログ販売の誕生

La naissance du catalogue  vente par correspondance et le comptoir de la décoration aux Grands Magasins.

 

 

 

https://institutfrancais.jp/download/tokyo_programme.pdf

 

講座番号・7T2GP

 

 

 

 

前回のブログから引き続き、現在、上野の東京国立博物館で開催中のカルティエと日本 半世紀の歩み『結 MUSUBI』展について書きます。

 

展覧会会場の1階には、まず、カルティエと日本〜芸術と美を称える文化と題されて、日本からカルティエが影響を受けて創作された宝飾品と装飾美術品が集められています。

そして、そのあと二階に続くスペースには、記憶に新しい六本木の国立新美術館で開催された『カルティエ、時の結晶』展の参加アーティストのひとり、杉本博司の数理模型025 クエン曲面:負の定曲率曲面が置かれ、その背景には束芋のFLOW WER ARRANGEMENTと題されたデジタルインスタレーションが流れています。

 

そおいえば、京都・醍醐寺で開催されたイタリア人アーティスト、エットレ・ソットサスのキュレーションの展覧会も斬新でした。だって、仏像にカルティエのジュエリーをかけちゃうんだから。それを許した醍醐寺もすごいね。

これこそ、世紀のコラボです。

ソットサスはタイプライターのオリベッティデザインやモダニズムの流れをくむメンフィスのメンバーで、

建築家でデザイナーの倉俣史朗をメンフィスに誘った人でもあります。

 

今回すごく新しいと思ったのは、等身大のビデオスクリーンでカルティエ・ジャポンと関わりのあるジャーナリストやアーティストのインタヴューが流れていること。まるで、その方が目の前で話しているような錯覚に陥るのです。

その中で、ジャーナリストの生駒さんがカルティエのイメージを的確に表現していたのも感動しました。

1974年に原宿のパレ・フランセ内にカルティエが初めて日本に進出した際のヴォーグ・パリのプレス記事などもとても面白かったです。

その記事には、オープニングの風景があり、かつて六本木族の聖地だったキャンティのオーナー、川添浩史さんはじめ、若かりし頃の憧れの大人たちが在りました。森瑤子、加藤和彦と安井かずみのカップル、などなどもきっといたはず。

その方達が身に付けたカルティエは素敵だったなああ。

カルティエは単に宝飾品として素晴らしかっただけでなく、日本人にフランス・パリへの夢も一緒に届けていたのですよね。

もしかしたら、カルティエの主力商品ではなかったかもしれませんが、

だからこそ、サントスやパンテールの時計が欲しかったし、ジャン・コクトーがオーダーした三連リングを身に付けたいと憧れ続けたのですから。

 

カルティエのブティックのために作品を提供した

写真家・田原桂一や日比野克彦、横尾忠則、イッセイミヤケ、などなどのアーティストの作品も時空を超えて閃光を放っていました。

一言で言えば、「かっこいい」その一言です。

 

展覧会は、そのあと、

カルティエ現代美術財団と日本人アーティスト〜永遠の対話へと続きます。

カルティエ財団美術館は、私がパリで最初に住んでいたダンフェール・ロシュローのすぐそば、ラスパイユ通りにあります。デザイナーのフィリップ・スタルクも卒業したエコール・ド・カモンドの向かいです。

今でも、素晴らしい展覧会を引き続き開催中ですが、

そこでデヴューしたアーティストといったら、やはり筆頭に挙げたいのは、ビートたけしこと北野武でしょう。

今でこそ、フランス人も憧れる映画監督、KITANO TAKESHIは、お笑いタレント、ビートたけしの頃から斬新なアートを造っていました。それを世に知らしめたのがカルティエといっても過言ではないかも。

花を生けることでひとつの作品となる

彼の花瓶はなんともチャーミング。

彼のポエティックな内面を物語るようでとても好きでした。

 

 

一方で、松井えり菜のグロテスクな女の子もなんだか憎めない。

 

 

歴史を学べば学ぶほど近くなるのではなく、手の届かない存在になる憧れのカルティエは、

私にとってはもっともっと近づきたいと思う宝飾メゾンです。

それは、パリへの思いと同じこと。

7月からのパリで、パリはもっと近くなるのか、いや、もっと遠い存在になるのか私にもわかりません。

 

パリ同様、機会があれば、もっと身に付けてもっと知りたい存在のカルティエに興味津々です。

 

東京国立博物館 表慶館

〜7月28日まで

カルティエと日本 半世紀のあゆみ

『結 MUSUBI』展 〜美と芸術をめぐる対話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビザ取得から1ヶ月。渡仏まで1ヶ月を切りました。

そんななか、現地でもらったビザを滞在許可書に書き換えるにあたっての書類を集めています。

35年前の渡仏は、両親がいたし、現地には保護者代わりのカミーユさんがいたので

希望だけを胸に「いざ、フランスへ!」とひとっ飛びしましたが、

今回は二度目だからゆえの知恵もついていて、

入念に脇を固めています。

というのも、フランス書類関係は本当に複雑で

ビザによっても申請時に請求される書類が違ってわかりにくいのです。

これについては長くなるので、また今度ゆっくり書くことにして。

 

昨日、上野・東京国立博物館 表慶館で7月28日まで開催されている

カルティエと日本 半世紀の歩み

『MUSUBI』展〜美と芸術をめぐる対話を観てきました。

今までも、たくさんの展覧会が開催されていましたが、今回は、ジュエリーだけでなく、あまり知られていない

カルティエ財団と日本人アーティスト、それから、カルティエの日本での歩みが紹介されている珍しい展覧会でした。

 

エントランスホールを飾るのは、地方新聞にアクリル絵具で描かれた

渋谷翔作の日本五十空景は、とても綺麗でこの建物の空間美に花を添えていました。

 

同様に、この空間ではカルティエとゆかりの深い15人のアーティストの姿を映し出したインタヴュービデオがランダムに映されています。

 

最初の部屋は、19世紀の万博時代にパリ・ラペ通りに店を構えたカルティエが、

万博ブームで俄然注目された日本や極東をテーマに創作した作品が集められていました。

 

神社、手鏡、そして、寺(アンティークジュエラー・アルビオンアート・アンスティチュー所蔵)を模した時計の数々は、個性にあふれていて優美そのもの。1週間以上かけてゆっくりと針が動く、そのメカニックと宝飾ブランドの美の結晶とも言える作品です。

 

もちろん、印ろうからインスピレーションを得たバニティーケースや今回のテーマになっている「結」をモチーフにしたブローチやリストウオッチもとっても愛らしい!

 

実を言えば、私は、昔からバルロック・ブレスレットが欲しくてまだ手に入れられていません。

そんな素敵なバルロック・ブレスレットもありました。こちらは、

NYで1942年に作られたもので、日本愛に溢れたアメリカ人向け

だったのでしょうか?舞妓さんのお顔がとっても美人だったのが印象的でした。

 

 

次の部屋は、どどーんと大きな杉本博司の春日大社藤棚図屏風とともに、カルティエのナチュラリズムの作品が展示されています。題して「ハーバリウム」の作品には、ランの花をモノクロで再現したブリーチやロータスの灰皿、また生け花に着想を得たミニチュア作品など、ポエティックで自然を愛でるとても日本的なフィロゾフィーが感じられました。

りんごの木から落ちら一滴の露ダイヤモンドで表現されている、なんとも情緒的で儚さを表現した美学はさすがです。

また、特殊な構造で、しなやかでありながら、硬いフレームの取り付ければティアラとしても活用できる藤のブローチが見事でした。この変形可能なブローチは、小さなスパナやドライバー付きの、カルティエのトレードマークとも言える赤いモロッコ革のボックルに入れて、アーネスト・カッセル卿に販売されたのだそうです。

 

先日、久しぶりに六本木のアルビオンアートを訪れた際に、有川一三社長のご好意で、

ガラスよりも透明なダイヤモンドの逸品を拝見するチャンスに恵まれました。

宝石のレッスンでは、

「ダイヤモンドはインクルージョンがあることが本物の証拠」だと何度も学びましたが、

アルビオンアートさんの作品には一点の曇りもなく、

「きっとこのレベルのダイヤモンドをみるチャンスはそうありませんよ」と

氏はコメントなさっていました。

その時のダイヤモンドを彷彿させたのが、今回、展示されていたモナコ王妃グレース・ケリーのエメラルドカットのエンゲージメントリングです。はあ〜、ため息。

 

1928年にパティアラのマハラジャ、ブピンドラ・シン卿のためにスペシャルオーダーされ、

1998年にカルティエが買い戻したネックレスは圧巻です。色石の閃光に圧倒されましたが、

ただし、一番下の大きな黄色い医師はイエロージルコニア。

素晴らしい石のジュエリーは売られたり、形を変えられたりしてもとある状態でないことがほとんどです。

そのため、見つかった時にディビアス社のイエローダイヤモンド234、65カラットは失われていて、その代わりに

イエロージルコニアがつけられたのだそうです。

 

次回に続く〜

 

一般社団法人ル・プレジール主催

初夏のソワレへの誘い─シャンパーニュと共に…

フランス・ルイ王室の社交を楽しむ会

~ヴェルサイユ宮殿から

マリー・アントワネットまで~

 

2024年6月18日(火) 18:00〜

場所:赤坂プリンス クラシックハウス

 

 

 

 

写真:赤坂プリンス クラシックハウスHPより

 

会員の皆さま

拝啓 向暑の候、会員の皆さまにおかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。先日、赤坂の老舗懐石「辻留」で、昼懐石とお茶会をテーマとした、5月の会を開催致しました。魯山人の器でいただく美味しいお料理の数々、日本の真心を学ぶ茶会など、ご参加頂きました皆様と雅やかで楽しい時間を過ごすことができました。さて、本日は6月の集いのご案内です。今回は18世紀のヴェルサイユ宮殿の貴婦人たちとシャンパーニュをテーマに開催します。

 

 

 

 

 

6月の会のテーマは

初夏のソワレへの誘い─シャンパーニュと共に…
フランス・ルイ王室の社交を楽しむ会
~ヴェルサイユ宮殿からマリー・アントワネットまで~
 

本会は、2つの学びのテーマを掲げます。

テーマ1:18世紀の貴婦人の世界 魅惑の2つの講演会!

*講演会1

講演テーマ マリー・アントワネットに学ぶ社交と恋愛術」

 

 

18世紀、宮廷人たちが夢中だったのは「社交」と「恋愛」。

その時代、宮廷で欠かせないアイテムは、シャンパーニュ、ファッション、手紙。そして一番大切なのは「エスプリ」でした。

王やフェルゼン、そして貴族の寵愛を勝ち得たファッションリーダー、

王妃マリー・アントワネットのモテる女性の演出法を紐解いてみましょう。

 

講師:石澤季里さん

カルチャーサロン「プティ・セナクル」代表。「旅して学ぶフランス貴族の暮らし」を軸に、マナーからヨーロッパの美術様式まで、より広く学べる場を提供している。著書に「パリ 魅惑のアンティーク」(CCCメディアハウス)、「フランス手仕事、名品の物語 マリー・アントワネットが愛した職人技」(大修館書店)他多数。

 

私以外にも、もう一人のスピーカーさんとプチ・シャンパン講座があるそうです。また、今後も様々なイベントが開催されます。

 

初夏のソワレの舞台は…

旧宮様の邸宅、有形文化財 赤坂プリンス クラシックハウス

 

赤坂プリンス クラシックハウスは1930年(昭和5年)に建てられた李王家東京邸、宮様の邸宅でした。江戸時代には紀州徳川家の大名屋敷、明治時代には北白川宮家の皇族宮廷があった場所で、その後、韓国併合時に設立された李王家の東京邸として、1930年(昭和5年)建てられたのが現在の建物です。

東京都指定有形文化財に指定されています。都内には戦前からある宮様の邸宅は4軒のみでそのうちの一つです。宮内庁御用達の職人により創られた、歴史を感じる重厚な建築と内装の美しさをぜひ、お楽しみください。

 

 

このように、ル・プレジールならではの、夢広がる初夏のソワレの会です。

美味しいシャンパーニュを片手に、18世紀の貴婦人を想いながら、

楽しく美しい時間をご一緒に過ごしましょう!

皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

 

================================================================

・日時:2024年6月18日(火) 17:30ドアオープン

    開会18:00 終了20:00

・場所:赤坂プリンス クラシックハウス プリンス・ルーム

    東京都千代田区紀尾井町1−2

・参加人数:30名様まで

・お食事:着席スタイル  コース料理

・ドレスコード:特にございませんが、ぜひ、ドレスアップしておしゃれを

 お楽しみください。(控室を用意させていただく予定です。詳細は後日お伝え)

・参加費用:22,000円(税込)

なお、会員になるための詳しい内容はこちらです。

皆様にお目にかかれるのを楽しみにしています。

 

プティ・セナクル

石澤季里

 

〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-12 紀尾井町ビル8F

leplaisir@fourseasonspress.co.jp

TEL:03-6261-4772

 

 

 

世田谷美術館の展覧会「民藝」を観て

柳の訴えたかったことが深く染み入り

この展覧会を観て、再び「民藝」の真の意味や奥深さに感じ入りました。

 

今回の主人公・シアスター・ゲイツは、

1973年にアメリカ・シカゴで生まれ、

2004年、愛知県常滑で陶芸を学び、以来、日本文化に造詣の深い黒人アーティストです。

 

アーティストとして文化的ハイブリッドを謳うゲイツは、

黒人文化と日本文化それぞれを尊重し、

それをグローバル化するのではなく

友好関係を築くように(ここ大事!)

文化的ハイブリッドなアートを目指しています。

 

途中、アメリカの黒人たちの魂の根っこにある「怒り」を表現した映像があり、

その暴力性や怒りの雄叫びに恐怖を感じる展示もありましたが、

それ以外は、とても教養溢れた

ゲイツの人となりを感じさせる作品とコレクションを心から楽しめる展覧会でした。

 

ブラックアートの魅力はもちろん、

ゲイツを介して日本の民藝を再確認する機会に恵まれます。

ゲイツのロゴ「門」(英語のGATEは日本語で門)

を使った澤井酒造の日本酒や貧乏徳利

京都西陣のHOSOOの作った垂れ幕など

展覧会では現代日本を象徴する製造元も協力しています。

最後は、ミラーボール風の彫刻が回り、80年代ディスコを思わせる展示に心浮き立ちながら展覧会を観終わるという演出も素敵。

 

シアスター・ゲイツ展〜アフロ民藝は

9月1日まで六本木・森美術館で開催。

 

ぜひ、世田谷美術館の「民藝展」と一緒にお楽しみください。

 

 

www.mori.art.museum