私がインデックス投資を辞めた理由 その3 前篇 | インデックス投資家からの脱却(アンチインデックス)

インデックス投資家からの脱却(アンチインデックス)

インデックス投資について疑問に感じたこと、インデックス投資に代わる投資法を書いていきます。

私がインデックス投資を辞めた理由その3です。
今回はインデックス投資に用いられる手法である長期の定額積み立て投資について書いてみたいと思います。

インデックス投資においては、「マーケットタイミングを掴むことは不可能である」との理論から投資額を一括で投資するのではなく、定額積み立て投資(ドルコスト平均法)を行うことを推奨しています。
そして積み立て期間は、「長期」を推奨しています。
有名なインデックス投資の本によると、「長期」とは具体的には30年超を想定しているようです。
なぜ長期投資を薦めているのかというと「株式市場は長期的には右肩上がり」であるからと述べています。

また、長期積み立て投資には以下のメリットがあると述べています。
1:極端な高値掴みを避ける事が出来る
2:定額積み立てでは定量積み立てと比較して平均取得価格が安くなる
3:相場観に関係なく購入するので、欲や恐怖心を持たず投資ができる。

以上の1~3に間違いはないのですがそれは「株式市場は長期的に右肩上がり」という前提があるからです。
しかし「株式市場は長期的には右肩上がり」という前提は、これまでの300年の歴史的事実のみに依拠しており、その理論的根拠は脆弱です。
今までの株式市場の歴史に「国の人口減・少子高齢化」という現象は存在しませんでした。
しかし、ご存知の通り現在の先進国はアメリカを除き、基本的には「人口減・少子高齢化」が進んでいます。
人口減は国の経済規模を縮小させますし、少子高齢化も生産年齢人口の減少ということで国の経済規模を縮小させます。
この状況を踏まえると、「株式市場は長期的に右肩上がり」という前提の信頼性はかなり脆くなるかと思われます。
また、もし「長期的に株式市場は右肩上がり」が正しいとしたら、なぜちまちまと定期定額積み立てを行わなければならないのでしょう?
基本的に価格が右肩上がりの資産を買う場合、一番早い時期にその資産を買うのが理論的に「最安値」で買える確率が最も高いです。
ですので、「株式市場は長期的に右肩上がり」理論が正しいとしたら
最初に生活防衛資金以外を全額投入し、余裕資金が1円でも出来れば素早く買い増しをするという行動が最も期待リターンが高いはずです。
よって、定期定額積み立てはインデックス投資が依拠している「長期的に株式市場は右肩上がり」という根拠に反した、非常に効率の悪い投資方法だと言えます。


まとめます。
1:先進国の人口減・少子高齢化を踏まえると、株式市場は右肩下がりになる可能性が多分にあり、インデックスへの長期積み立て投資は危険
2:資産価格が長期的に右肩上がりならば、積み立て投資は確率的にはリターンを最大化しない不利な方法である。もし長期的に右肩上がり理論を信じているのであれば、期待リターンが一番高い投資手法である一括投資を行うべきである。

効率的市場を構成している市場参加者の一員であるインデックス投資家は完全に合理的な方法を取るべき人間なので、確率的に最も有利な投資方法を取るはずです。
つまり、インデックス投資家が取るべき行動は一括投資であり、もしそれを行っていないという事実があれば、
非合理的な人間が市場を構成しているという事を示しており、「効率的市場仮説」を否定することになります。
現実は、インデックス投資家はほぼ全員が積み立て投資という非合理的な方法を取っており、自ずと効率的市場仮説は否定されています。

次回は
マーケットタイミングを取ることは本当に不可能なのか?
インデックス投資は長期投資におけるアセットアロケーションの組み換えに対して無責任である。
ということを述べたいと思います。


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