※敬虔‥‥深くうやまいつつしむこと


 修行者は未知の事柄を学ぶのですから、批判や破壊への意志ではなく、心を打ち明けてくれるものに対して敬虔な眼差しを向けなくてはなりません。創造活動敬虔な態度、この二つを尊重することが修行者の基本感情となります。

 修行者はしばしば、自分がこんなに努力しているのに少しも進歩していないという思いに悩まされます。それは彼が努力することと敬虔であることの意味を正しく理解していなかったために起こります。

私たちのこの修行の場合、成功しようとするために行う努力によって、成功することはめったにありません。

同様に、敬虔な態度を伴わない学習は進歩することができません。

「成功への愛」ではなく、「努力への愛」だけが進歩を促します。学ぶ上でどんなに健全な思考と確実な判断を大切にしようとも、思考と判断ゆえに懐疑や不信に陥り、その結果敬虔さを見失うようなことがあってはいけないのです。

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